日本をよくする提言から多様性を高める主張、ギャップイヤー文化提案まで、多種才々なイノベータ達のエッセイ集です。

僕が立教辞めて、オランダの大学に編入したワケ五十嵐彰_写真.jpg

五十嵐彰
University College Utrecht Junior(オランダ)


ゲイパレード(ゲイの行進)に見た多様性の縮図
 初めて首都アムステルダムに来て僕が目の当たりにしたものは、麻薬中毒者でも売春宿でもなく、ゲイパレードでした。

 セクシャル・マイノリティの方々が乗ったボートが、自らの性的指向を誇り堂々と運河を通る。ベートーヴェンの第九「喜びの歌」から始まったこのパレードでとりわけ目を引いたのは、"Double Proud(二重の誇り)"を掲げたボートでした。
 黒人やユダヤ人が性的・民族的マイノリティであることを誇っていたのです。そしてそれを本当に嬉しそうに歓迎するオランダ人市民。日本じゃ絶対にあり得ない、そんな話をオランダ人にしたら一言、"shameful(恥ずかしい)"と返ってきました。多様性を比較的寛容に受け入れている、そんな国に僕は留学しています。

交換留学から、立教辞めて正規留学(編入)に
 最初僕は立教大学の交換留学プログラムで、オランダのライデン大学で1年間だけ勉強するつもりでした。 しかし3ヶ月経った時点で思いました。あの日本の圧倒的に少ない勉強量のもとに帰るのはごめんだと。
 元々1年生の頃から英語の論文を1日1本読んでいたので、3年の学部で最も難しいと言われるゼミでも正直物足りなさを感じていました。わざわざそこに戻る必要もないだろう、そう思い編入を決意しました。


"なんでオランダ?"って、聞くこと自体が多様性の欠如では!
 "なんでオランダ"ってよく聞かれます。じゃ、あなたはなんで日本?
 もちろん国が面白いというのはあります。先のゲイパレードを見て、改めて自分の選んだ国が正解だったと確信しました。

 僕が現在通っているUniversity College Utrechtではクラスは25人以下、また学生には必ずチューターが付きます。彼/女らは教員のフィードバックを元に学生に見合った授業やスキルアップの機会を提供します。一人ひとりに対して手厚く、学生を伸ばす気概に溢れている。この大学の強みはここにあると思います。
 ただこれはUniversity Collegeのみに当てはまり、オランダの大学が全部こうではありません。ちなみに、うちの大学での言語は全部英語、そしてオランダ人は基本英語ペラペラです。

 学費が比較的安いというのも非常に大きな利点でしょう。確かにEU外の学生には日本の私立並の学費を課しますが、奨学金次第で日本の国公立レベルまで落とせます。奨学金をもらうのに、面接等面倒な手続きも必要ありません(日本の奨学金という名のローンとは違い当然完全給付です)。


"多様性なき日本"、25歳で大学卒業するって、そんなに変なことかな?
 おそらく僕は、日本のモノサシでいうと、"マイノリティ"になるんだと思います。オランダに留学して、そのまま編入して、さらに卒業する頃には25歳ですから。こういうのが、日本社会に戻るのって難しいのかもと自覚しています。
 ただ、日本社会がもう少し、「ずれた」人らを受け入れる度量があれば素敵ですよね。更に逆説的ですが、日本人の選択肢として「日本以外」というのも当然のようにあっていいと思っています。多様な生き方を自分の中にもってみれば、経験上そこまで難しいことではないような気もします。

 個人的にもったいないと思うのは、情報があまり出回っていないことです。別にオランダに来る必要はありません。ですが、せめて選択肢として日本の大学以外も考えていて欲しいと思います。英語がちょっとできて、面接で自分の勉強したいことを語れればそれでいいんです。

 留学に関して、「入るのが難しそう」「学費がすごい高そう」といった神話はそろそろ捨てて、情報を集めてみませんか?僕でよければ手助けもします。やりたいことを住みたい場所でできてもいいと思います。
 日本に居続ける必要って、特に何かありますか?

プロフィール
五十嵐彰
ツイッター:@akiraigarashi

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