ギャップイヤー・ジャパンからのニュース・お知らせ

 12月25日付朝日新聞朝刊の「ののちゃんの自由研究」の特集で「秋入学とギャップイヤー」の解説がお目見えした。この記事は、小学生や中学生に読んでもらうため、漢字に"ひらがなルビ"がつけられている。

 しかし、語り口はやさしくてもポイントが押さえられている。例えば、日本に最初に大学制度ができた1872(明治5)年、入学時期は9月で、外国の教授陣を雇う必要があってそうしたことや、1887(明治20)年、教育系の「高等師範学校」が国の予算年度に合わせ4月に変わり、当時の小・中学校も1901(明治34)年までに4月入学となったこと、1921(大正10)年に大学も教育制度が整い4月入学にそろえたことなどだ。

 つまり、1920年まで30年以上の間、3月に卒業した生徒は7月の大学入試に向け受験勉強し、9月に入学するまで「ギャップイヤー」期間があったことになる。
 そういう意味では、東大が現在検討している入試時期は変えないで入学は秋という半年間のギャップイヤー・モデルは歴史的にも突飛なことではないことがわかる。また、秋入学自体も、国の「会計年度」に合わせた4月スタートより、高等教育の国際競争力や研究・教育分野での国際標準からして正当性を持つといえるのではないだろうか。

 他にも「調べてみよう」のコーナーでは、
「外国では、高校からそのまま大学に入ったり、大学卒業後に直接就職したりしないケースも多い。どんなことをしているか?」
「4月からの半年間、学校が休みになるとしたら、どんなことが体験できるか?」
 と示唆的で、親世代や一般の"おとな"、社会人にも考えさせる内容となっている。

 ギャップイヤー総研  ※JGAPの研究・シンクタンク機能部門