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海外ギャップイヤー事情米国編(その1):「ギャップイヤー経験を経て、芸術大学志望からリベラルアーツ大学へ変わった女子高生」の巻

 何年も貯金をしてきた矢先に、「大学へ行く前に1年間のギャップイヤーを取りたい」と子どもに言われたら、困ったことになる。子どもが大学に行く動機を一生見つけられなくなるのではとか、落ちこぼれるのではないかという心配、そして費用への懸念がある。それは、他国でも同じだ。昨年の米国NBC.comのギャップイヤーに関するコラムから、話題を拾ってみる。

 米国でも「ギャップイヤー」のために大学への入学を遅らせる学生が増える今日、それにかかる費用にも注目が高まっている。1日数ドルでヨーロッパを横断する"古典的な"バックパッキングの古いモデルは、人生を変えるような経験を約束するギャップイヤーのパッケージプログラムにとって代わられようとしている。しかし、ギャップイヤーはバックパッキングより高額。1年間のギャップイヤーのプログラム代金は、約30,000ドル(240万円)以上にもなり得る。

 プログラムへの支払いに重圧を感じる親もいるだろう。でも計画をうまく運べば、大学用の貯金を取り崩すことなく、ギャップイヤーの恩恵を受けることは可能だ。ニュージャージー州プリンストンに拠点を置くギャップイヤ・ーカウンセリングサービス会社のホーリー・ブル社長は、「多くの人にとって、ギャップイヤーは高額な"冒険"」「親は、使えるお金がどのくらいあって、子どもがどのくらい稼がなければならないのかを議論することから始めるべき」とアドバイスする。


芸術大学志望からギャップイヤー経験を経て、名門リベラルアーツ大学進学へ
 コロラド州の女子高生だったソフィーは高校3年時に、高額なアートスクール(芸術系単科大学)に志願していた。ただ、彼女は高校を卒業する相当前から、まずは大学進学前に1年間のギャップイヤーを取りたいと考えていた。母親は、その考えに賛同した。「娘は大学の学位取得は時間をかけてじっくり行なうべきと考えていて、その準備がまだい整っていないようでした」と母親は応えた。

 ソフィーは南米で壁画を描くといった経験を提供するプログラムに興味を惹かれたが、値段が法外。そのプログラムはNPOが運営していたにも関わらず、生活費も含まれていない。「冷静に考えさせられました」と彼女は言う。その後、地元でウエイトレスとして働いて貯金をし、ノースキャロライナ州の専門学校の8週間のプログラムに申し込み、そこで彫刻を学んだ。プログラムは宿泊費・食事込みで約7,500ドル(約60万円)。「そこは驚異的で、非常にインスパイアリングされました。芸術家コミュニティーの中で素晴らしい経験が得られました」と言う。

 彼女はコロラドに戻り、7ヶ月間ベビーシッターとして働いた。2人の幼児と過ごす刺激的な経験に加え、彼女は料理にも目覚めた。そして、現在22歳のソフィーさんは、なんとベロイト大学(ウィスコンシン州のリベラルアーツ校。エールの卒業生たちが、伝統ある正統派教育の経験を中西部でも実現したいという思いで創設した名門大学)の2年生になっていた。

 彼女は、ギャップイヤーは「強い自立心と、かけがえのない人生経験」を提供してくれたと言いきる。自分が明確な目的を持てるようになったのは、ギャップイヤーのおかげだと彼女は考えている。「幼い子ども2人の面倒を見るという責任ある経験は、自分にとって非常に役立ちました」「それと比べれば、大学で勉強するのはたやすいことだとも思えました」と彼女は振り返る。(次回に続く)

(文 / JGAPギャップイヤー総研「翻訳チーム」 関塚芽衣子)