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海外ギャップイヤー事情 マレーシア編「ギャップイヤーは高等教育のエコシステムを創る!?」の巻9 KIMG2633.JPG

マレーシアの情報が隈なく入手できる媒体"The Star"に掲載されていたギャップイヤーに関するニュース。それは、文部科学大臣が9月からギャップイヤープログラムを始まるとのことで、大変な反響を呼んでいる。

ギャップイヤーは学習の中にあるギャップを埋めるもの
ギャップイヤーについてどう考えているかマレーシアで聞いてみたら、何人かはすでに人生において、ギャップイヤーを取得していて、その経験や考え方についても語ってくれた。

ある女子大生は、マレーシアのイスラム国際大学の最終学年で法律を学んでいて、去年の1月から9月にかけてギャップイヤーを取得していた。
「まだ、国際的なものではなかったけれど、この決断に後悔はしていない」と語ってくれた。

彼女は東南アジア若手リーダーイニシアティブ(YSEALI)(2013年アメリカのオバマ大統領が発案し、アメリカ国務省がスポンサーになっている)に選ばれた時に、ギャップイヤーを取得しようと決心した。
「ありがたいことに、大学ではその選考過程が上手くいくようにとても協力してくれた。」
そして2月にアリゾナ州立大学に4週間行き、そこで社会起業家や経済成長(SEED)について学んだ。そのプログラムの5週目にはサンフランシスコとワシントンDCに行き、異文化を体験しアメリカの首都を見学した。

YSEALIのプログラムが終了しても、引き続き彼女は活動を続けた。
3月~9月の間にアジア諸国で色々なNGO団体のボランティア活動に励み、スイスのジュネーブでは人権に関するワークショップに出席し(スイスでは国連難民高等弁務官事務所、国際刑事裁判所、国際司法裁判所を訪問)そして9月には、ラオスでオバマ大統領とも会うことができた。

その間、2カ月間小売業で仕事をし、就労経験も積んでお金も稼いだ。
9月に再び学業に戻ったが、ボランティア活動と社会福祉事業とは引続き関わり続けている。現在、YSEALIで知り合ったフィリピンとタイの友達と一緒に、性差別や女性への暴力と戦っている若者達の活動を応援するプロジェクトに取り組んでいる。

「自分の調査スキルと書くことへの情熱を考えた結果、ジャーナリズムの世界を選んだ。例えばマレーシア人がどのように障害がある人を見ているかというような例をとっても、ジャーナリズムを通して、一般人の認識や先入観を変えることができるという希望で、読者に働きかけることができることが魅力」と彼女は言う。


何より実行することが重要だ 
ギャップイヤーへの支援はこれまでにもある。
Teach for Malaysiaの理事は、国民の合意形成が新たな取り組みの大きなテーマになっていることを喜んでおり、ギャップイヤーとコラボする機会を熱心に探している。

Nation Building School(将来のリーダーを作り上げる学校)創始者も、この新たな取り組みにおいてNGOがきわめて重要な役目をしているという。NGO団体が学生達を地域社会及び彼らの問題に向けさせることができるとして、彼らがネットワークでつながることによって地域社会を通して教育することができ、そしてこれらのような体験がもしかすると人生を変える出来事になるのだと語る。

UPSI(マレーシアの教師に成るための大学)を卒業した青年は、ボランティア活動の成果を称えられて最近英国のエリザベス女王と謁見する機会があったが、そのことは金銭的な理由で全ての学生達に平等な機会があるわけではないことを思いださせてくれたと話してくれた。

文部科学省は機会を確保するだけでなく、学生、親、そして社会的・教育的組織が考え方を変えるための準備が必要で、長期にわたって持続可能にしていくために文化化(人がある文化に順応し、その価値観を吸収し同化する過程)が重要だと言う。

もう一人は、かつてギャップイヤーを利用してEPIC HOMES(貧しい田舎に持続可能な住宅を建築する作業をボランティア活動につなげて行う社会的企業)に参加したが、大学学生支援あるいはカウンセリングサービスがギャップイヤー計画を立てる上で、重要な役割をすることが大事だと提言している。利用できる助成金などが数多くあるので、大学側はこれらの機会と学生を結び付ける必要がある。欧州では大学が学生達のギャップイヤーの費用を支払うかわりに、大学側は学生が魅力ある話を書き物にすることを期待している。

UNITENで学生リーダーをし、ソフトウェアのエンジニアリング科を卒業したある若者は、ギャップイヤーを取得できていれば、これら全てのリーダーシップに係る活動ができて、やりたいと思うことを全部やり、後の自分の勉強により集中できただろうと残念がっている。彼は現在Go STEM(学生が科学、テクノロジー、エンジニアリングや数学に対する関心が持つ人材育成を目標にスタートアップさせる企業)を運営しており、とても意識が高い人物だが、より効果的な学びを確かにするためにより率先してマネジメントできる必要性を感じている。


ギャップイヤーは高等教育のエコシステムを創る!

シンガポールの南洋理工大学の物理学部の学士号修了した社会人は、シンガポールのダウン症候群協会で働いている時に数多くのボランティア活動をしている学生達と出会った。彼曰く、ギャップイヤー制度を補足するためにボランティア活動を推進するある種の構造が必要で、さらに信用あるものにできるようにすることを提案している。そして全く管理されないようなことはないようにすべきだと言う。

これは単なるボランティア活動を推進する以上のことで、不足している人々が、我々の学生達の個人的成長についてより全体的に考え、ギャップイヤー期間中にどれだけ旅や就労活動やボランティア活動が価値あることになりうるかということを見ることであると言う。

ギャップイヤーは学生に自分自身を内省し、発見し、知性的に成長する機会を与えるものであり、また国に尽くす機会をも与える。この新たな取り組みはマレーシアの高等教育のエコシステム(生態系)に、ウィン・ウィンの関係をもたらしてくれると信じている。


文/JGAPギャップイヤー総研客員研究員 余田有子


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2015年5月15日付
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2015年1月29日付
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海外ギャップイヤー事情 英国編「ギャップイヤーとな何で、考えておくべき点は!?」の巻フランス式.jpg

NOTGOINGUNIは2008年にトム・マーセル氏によって創設されたイギリスのウェッブサイト。マーセル氏自身が学生時代、大学進学以外の選択肢を模索中に自分が期待するような情報サイトがなかったことがこの起業の発端だ。
あくまでも大学進学反対の立場ではなく、学校を卒業していく生徒達がより良い将来の決断ができるように、従来の大学の外に存在する様々な機会、例えば徒弟制度、企業側に大学の費用を持ってもらい働きながら勉強する制度、ギャップイヤー、遠隔教育等を提案している。


なぜ、ギャップイヤー取得なのか!?

ギャップイヤーは興奮の醍醐味。多くの人にとって、ギャップイヤーといえば魅力的な土地にでかけ、色々な人と出会い、人生を変える新しい体験をすることを思い起こすが、これら全ては数カ月間、自宅から離れることによって約束される自由のもとにあることだ。だから様々な国々の大勢の人がギャップイヤーを取得することを決めても少しも不思議ではない。

伝統的にはギャップイヤーは英国ではシックス・フォーム・カレッジを終えて大学に進学する前に学生が取得するものだったが、今日では、色々な人が、それぞれの人生の様々な時期に取得しており、しかも1年間継続する必要もない。ただし、ギャップイヤーを取得する前に自分が何に関与していくのか、しっかりと理解することに時間をかける価値はある。


ギャップイヤーとは何か?
あらためて、ギャップイヤーとは何か?
ギャップイヤーは様々な活動の数々で成り立っているが、一般的には自然保護活動、冒険に満ちた旅、サマースクールに入学、あるいはインターンシップをやる等の活動が含まれる。多くの人は活動の中に有給・有償の仕事を入れて、旅の途中でもその給料で支払いができるようにしている。大切なことは何もせずに時間を無駄にしないことだ。つまりギャップイヤーは休暇を利用して生産性のある何かをやることなのだ。


ギャップイヤーから何を期待できるか?
まさに自分が何をするかによってギャップイヤーで得られるものが決まる。ギャップイヤーの期間中に何をするか決めようとする時に、そこから何を得たいのかを考えるだろう。もしかしたら仕事の経験を積みたいと考えるかもしれないし、新しいスキルや技術を学びたいと思うかもしれない。外国語のような今もっているスキルを磨きたいと思うかもしれない、あるいは自信をつけて、自立したいと思うかもしれない。ギャップイヤーを利用して自分が何を得たいのかアイデアが決まったら、自分にあった様々なギャップイヤーの活動を調べてみよう。



ギャップイヤーは"キャリアの選択"にどのような影響を与えるだろうか?

将来の仕事として何をしたいかを考え、ギャップイヤーがその一役をどのように担えるかを考えることは大切なことだ。将来働く会社には、特に実際にギャップイヤーがキャリアのために有利に働こうとする時には、人生の1年間を無駄に過ごしたとは思われたくないだろう。自分が選択した職業を手にいれるために必要になるかもしれないスキルを考えてみよう、そしてそれらのスキルがギャップイヤーで得られるであろうと期待するものとどれだけ合っているのかを考えてみる。これは必ずしも自分が選択した業界のなかでインターンシップをやらなければいけないという意味ではない。なぜならばどこにいても役に立つ転換可能なスキル、すなわちリーダーシップ力やコミュニケーション力等のスキルを学ぶことができるからだ。

またギャップイヤーで成果を上げられた者は、就職活動や面接の際には有利に働くことができるだろう。



学修はどうなるのだろうか

もしギャップイヤーを在学中に取得する「休学」を計画なら、それが及ぼす影響についても考えたほうがよい。長い休みの後に修学をする思考状態に戻るのは大変なことだ。もしそれがありうるケースならば、今すぐギャップイヤーを取得することを考え直した方がいいだろう。学校の先生や、友達、将来進学したい大学と対話してみて、彼らがどう考えるかを聞いてみるといいだろう。もしかしたら何かサポートをしてもらえるかもしれない。


費用は?
それが高いかどうかは自分がどれだけのお金を持っているかに係るし、その値段が価値あるものだと思うなら、それでいいのだが、ギャップイヤーは確かにお金がかかる。なかには安くないものもある。まずは旅の経費や、その資金の貯め方、そしてどのくらいの期間を費やすのかを考える必要があるだろう。


友達と一緒にやるべきか
ギャップイヤーを友達と一緒にやるのか、あるいは自分一人でやるのかは重要な考慮すべき点だ。友達やグループと一緒にいれば、家から離れていても寂しくなることはないが、もし間違った人選をしてしまったら結局口論になってしまうだろう。もし仲間同士でいく計画をしているなら、友達と自分が同じことをして、同じような経験をしたいとうことを確認しておこう。さもなければ出発した時よりも友達を減らして戻ってくることになりかねない。


文/JGAPギャップイヤー総研客員研究員 余田有子


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海外ギャップイヤー事情 英国編「究極のギャップイヤーのための10のアイデア!?」の巻②.jpg

Career Addictは2013年に創設されたオンラインでの就職斡旋会社である。就職先を探している人、キャリア・チェンジをしたい人、またキャリアを伸ばしていきたい人等それぞれの要望に応じて様々なアドバイスや就職先を提供している。その場で、「究極のギャップイヤーのための10のアイデア」が議論されている。

高校、あるいは大学を卒業するにかかわらず、恐らく、将来のことを考えると学生や生徒は少しプレシャーを感じてしてしまう。学生生活がどんなに素晴らしいものであっても、かなりストレスはあるものだ。もし学校を卒業するなら、恐らくその先にある将来に反応するが、本当はそんなにストレスを感じる必要はない。ひとつひとつ地道にやっていくことができれば、大人の世界に入っていくことは楽勝だろう。そして大きく飛躍する前に少し時間が必要だと思うなら、ギャップイヤーが検討課題となる。
なぜなら、ギャップイヤーは世界を体験でき、個人的に成長し、将来就職先で役に立つスキルを身につけることができるからだ。

1.旅をしてブログを始めてみよう
学校を去る者にも卒業してゆく者にも旅は最適の選択肢だ。その理由は簡単だ。つまり、人生のうちでこの時ほど自由になる時間はなく、衛生的に疑わしい(ホステルなど)状況でも我慢できる年代なのだ。従って、この時期にギャップイヤーの行き先でもっとも人気の高い場所を探検してまわることは理に適っているのだ。

もし自分の経験を最大限に活かすことに興味があるならば、ブログを始めるのもよい。自分が体験したことをより記憶にとどめやすくし、戻った時に家族や友達に見せることができるだけでなく、職探しを始める際にポートフォリオとして使えるかもしれない。


2.海外の動物保護施設でボランティア活動をする
動物保護施設でボランティア活動することもまた、ギャップイヤーの良い選択のひとつだ。動物好きで地球の環境を守っていくことに興味があるならば、この経験を楽しめることは間違いない。意義のある仕事をやることは自分の人生において重要な決定をする時にも役立つし、旅から戻った時にビジネス等の競争に勝つために必要なスキルを身につけることができる。

求人を出している会社は、大勢の中でひときわ目立ち、ユニークな経験をしてきた候補者を探しているので、履歴書には必ず自分が取得したスキルについて、例えば責任感が強く、自発的に動ける素質があること、そして意思決定能力を伸ばしてきたこと等を書くようにしよう。これらのスキルは就業力を高めることに役立つ。


3.アジアあるいは南米で英語を教える
海外で英語を教える仕事は、これまでと異なる体験をする素晴らしい機会でもあり、就業力を高め、世界に貢献できるので、ますます人気が高くなってきている。多くの国が、教える前に1年制の教育養成課程をとることを必須としているので全ての人に適合しているわけではないが、この課程修了証明書を取るために数カ月を費やすことは面倒なことではないだろうから、それならやってみても損はない。

この機会が素晴らしいのは、何と言っても新しい文化に直にふれる経験を得ることができるということだ。個人的な成長を促し、視野を広げることに役立つ一方、又、多くのスキルも学べる。授業計画を作ることは創造力の証明にもなるし、生徒達と働くことは、将来の取引先や同僚に対応する時に使える能力を備えることに役立つだろう。そして全ての経験が組織力を伸ばすことに大いに役立つだろう。


4.新しい言語を学ぶ
英語が国際的な言語になっているので、ほとんどの英国人はその他の外国語をマスターしない。だが、新しい言語を学ぶことから得ることは沢山ある。すなわち、視野を広げ、必然的にコミュニケーション能力を高め、そして心が広くなることに役立つ。従って1年間(あるいはもっと短期間)を新しい言語を習得することに費やすことは、履歴書の内容をよく見せ、就業力を最大限に伸ばすことにも役立ち、そして大学でも点を稼げることにもなる。

ギャップイヤーを最大限に活用するためには、目的の国に行き、集中コースを取ることをまずは考えるべきだろう。世界中のほとんどの所でこのようなオプションを提供しており、人に出会い、異文化を体験するには素晴らしい方法だ。

外国語をマスターすることは大学や職場でも役立つスキルだ。仮にその言語を使う必要のない仕事でも、専門的能力の開発のために自主性を発揮し、打ち込む様子がわかる。もし外国人と一緒に旅行したり働いたりする仕事をターゲットにするつもりなら、必ずライバルに差をつけることができ、又、大学の交換プログラムを考えているならばとても役立つだろう。できるならアルファベットを用いない言語を対象にすれば、新しい世界が目の前に広がるだろう。


5.オペアをやる
オペアは、世界各国で住み込みのチャイルドケアを行うことの対価として、お小遣いをもらいながら語学学習を行うこと。平均1年間の若者のためのプログラムオペアをやることは、かなり覚悟をしてやらないとその期間の長さに苦しむかもしれない。
居心地の良い場所から一歩踏み出ることを覚悟し、見ず知らずの人と一緒に暮らすことは易しいことではないが、新しい職場を経験することがどのようなことであるかを理解する上では役立つだろう。知らない人と多くの時間を過ごすことを必要とされることによってコミュニケーションスキルが磨かれ、一方、より責任感も強くなり、十分に履歴書に書くことができるだろう。

運よく、旅行をする際にオペアを探している家族と出会えると、旅行の経費を支払うことなく旅に帯同できるかもしれない。この機会を最大限に利用するためには、自主性を発揮し創造力豊かであることを見せる必要があることは覚えておくように!


6.農場で働く
野外向きの若者ならば、農場で働いて果物を採取し、その他農場関連の雑用をすることに興味があるかもしれない。これの良い点は、私達の大半が慣れ親しんでいる環境とは違う所で過ごせるということだ。そしてこの時間をつかって、自分の人生やその優先順序について考え、将来何をやってみたいのかを決められるかもしれない。

だが、農場で働くといっても、ただ違う種類のライフスタイルを体験するだけのことではない。様々な仕事に関するスキルを学ぶことができる。さらに、手が汚れる仕事を厭わないことを表現でき、自分がやっている事とは違う仕事を経験することに興味があることを示し、すなわち、全ての偉大なリーダー達にとって重要なスキルをみにつけることになるだろう。


7.海外で仕事をみつけよう
ギャップイヤーを取得するということは、何か違う経験をするということにつきるが、仕事の世界においてはスキルを身につけることで時間を大切にしなければ、時間の無駄でもったいないことにもなる。ここ数年ずっと夢見てきたことだから旅をする、ということを否定してはいないが、仕事をしてみることも大切だと言う意味だ。

たいてい海外で仕事をみつけることは、地元で職を探すより簡単で、特定の場所に釘付けになるフルタイムの仕事にコミットする必要はないが、しばらくそこにいてスキルを身につけ、雇用者との関係をつくることは良い考えだ。

その上、海外で仕事をしているその間に大学の費用を貯めることができるので、勉強しながら仕事をする必要はなくなるのだ。


8.社会的に恵まれない地域でボランティア活動をする
ボランティア活動は、世界をより良くしたいという動機や共感を示すので、常によく語られている。そして世界には沢山のボランティアの機会があるが、なかでも社会的に恵まれない地域を助ける活動は良い。これはとても意義のある経験にもなり、人として成長できる機会にもなるだろう。

また、問題を解決するスキルを身につけることができ、もし慈善事業やNPO組織の仕事を希望しているなら素晴らしい経歴になるだろう。

 
9.文化的プロジェクトに参加する
夢中になる対象が舞台や音楽にかかわらず、誰もが参加できるユニークでおもしろい文化的プロジェクトが世界中に何万とある。楽器の演奏の仕方がわからなくても、あるいは一度も舞台制作に参加したことがなくても、多くのことが学べるはずだ。ボランティアは一般にバンドや一団を色々なことにおいて手助けすることが望まれるが、そのかわりにプロジェクトや文化についてより多くのことを学べるだろう。


10.考古学のプロジェクトに参加しよう
歴史が大好きでその分野の仕事につきたいと思っているなら、卒業後のギャップイヤーには間違いなく考古学関連のプロジェクトに参加することを検討してみよう。遺跡の近くで働けるチャンスもあり、考古学が好きならば、かなりわくわくすることだろう。

スキルの点から言えば、恐らくチームの一員となって仕事に携わるのでチームワークのスキルを身につけることができるだろう。又、必ずコミュニケーションスキルについても伸ばす機会があり、作業負荷において率先してやることが必要とされるので意思決定スキルも磨かれるだろう。


これから先の人生においてまだ何をやるか不確かな場合は特に、ギャップイヤーは素晴らしい経験となるだろう。休みをとることによって決心できることもあるし、同時に就業力を高めるようなスキルをその間、身につけることもできる。だが、ポイントとなることは、ギャプイヤーの経験をいかに自分の履歴書に書き込むかを知っておくことが大事だということだ。

文/JGAPギャップイヤー総研客員研究員 余田有子


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海外ギャップイヤー事情 米国編「ギャップイヤー~なぜボランティア活動がベスト・ティーチャーなのか!?」の巻②.jpg


International Volunteer HQは旅とボランティア活動をつなげることに成功した企業であり(2007年創設)、現在30カ国で活動をひろげ、毎年、何千人ものボランティア達を派遣している。旅をしながら訪問先でボランティア活動をし、責任感があり、安全で質の高い体験ができることをモットーに、様々なスキルを身に着け、貴重な経験を自国に持ち帰って活かせることに誇りに思っている。そのサイトで、ギャップイヤーの要素の一つであるギャップイヤーが語られている。


高校を卒業して、ギャップイヤー取得をしてザンビアのリビングストンで6ヶ月間ボランティア活動をしたギャップイヤー生がいる。たかが18才かもしれないが、人生の中で最高の6ヶ月間になったという。だから、彼は十代ならギャップイヤーをとるべきだ!と言う。あるいは親御さんや、知り合いに十代の若者がいる人ならば、ギャップイヤーを取得して旅をして何か身になることをやってみることを勧めている。これによれば、一生がかわるような体験をすること間違いなしだ。

高校3年生なら、「これからの進路」という恐ろしく差し迫った問題に直面する。何をするのか決めなくてはいけなかったが、大学に直接進学することだけは自分に合っていないというケースもあるだろう。ギャップイヤーこそが勉強から離れて、自分自身を模索し実際に何を勉強したいのか考えるための貴重な時間になることもある

もちろん決めるには大きな決断だが、最高の決断になることは確かだ。さて、ここから先はギャップイヤーを経験した10代の話を参考にしてもらいたい。


ギャップイヤーが私に教えてくれたこと


Aの話:

自分が考えるよりも世界にははるかに多くのことがあることを学んだ。だからそれがどこであろうと自分が本当に夢中になれるものを探す価値あるものが多くある時に、平凡で簡単な道を敢えて選ばない。私自身、毎日新しいことに挑戦し、ボランティア活動のおかげで未知のものに適応できるようになり、そしてチャンスや失敗に対して恐れを感じないようになった。本当に多くのことを学んだ。

この経験は、自分の世界観形成に驚くべきインパクトを与えてくれた。自立もできたし、コミュニティーにいる沢山の様々な人と出会い友達になれた。例えばボランティアハウスの近所に住む14歳の少年やその地域に住む母親達、地元の教会の十代の若者達、学校の私の生徒達、サッカーや陸上クラブの子供達、老人ホームにいる人々など、さまざまだ。人生を歩んできた人達と順応できることを学び、そして学ぶことに終わりはないことを学んだ。

Bの話:
経験が与えてくれた影響のひとつは、自分が何を学びたいのか、そして自分の人生において自分がどうしたいのかということに決断ができたということだ。
出会った人々と同様にボランティア活動を通して、国際関係の分野について勉強してみたいと思い、そして開発途上国に影響を与えられる仕事に就きたいと自信をもって決めることができた。キャリアという意味においての私の人生の展望が変わっただけでなく、旅に対する自分の原動力も変わった。この旅を通してボランティアがもたらす体験は、一般的な旅やバックパックの旅と比較してもはるかに違う経験ができることがわかった。ボランティアを通してザンビアの文化について沢山学び、実際にそこでの生活の一部にもなれ、数多くの地元の友達や関係をつくることができた。そしてただそこを通過するだけの旅をしていたら決して経験できないような物も見ることができた。


ギャプイヤーを利用してなぜボランティア活動をするのか?
Cの場合:
ギャップイヤーを利用して旅をしたいと思っていた。自分の時間を使って何か意義あることをやりたかった。ずっと他者を助けることに携わっていきたいと思っていたし、成長の大部分や世界の中で自分の居場所を探すことは、居心地の良い場所から一歩出て挑戦できるような新しい何かをすることにあると思っている。世界を知り、また自分を知るよい方法はボランティア活動を通してしか考えられなかった。

またボランティア活動をするもう一つの理由として、国際的な援助活動の仕事、非政府団体(NGO)での仕事、あるいは国連などの仕事にとても興味があり、将来やってみたいと思う仕事やライフスタイルだ。それを経験することによって、大学での勉強や目的にむかって働くことに、一層決断や目的意識をもつようになるだろう。


ギャップイヤーを取得するためのヒント
Dの場合:
心を開いて、怖いと思うものに対して否定的にならずに、新しいことを試してみた。そして出会う全ての人の話に耳を傾ける。長い時間、同じ所に留まることをこわがることはない。私自身、ザンビアに6ヶ月間滞在し、毎日の生活のなかにこれほどの喜びを感じたことはなかった。住む家や家族とも出会った。一人で旅することを恐れないで、なぜなら親友を得られるのはこの方法だから。未知の道を進むことを恐れないで、高校を卒業してすぐに大学に進学する必要もなければ、就職する必要もないし、それで遅れをとることもない。ギャップイヤーと呼ばれているけれど、どこにもギャップはない。むしろこれは補強であり、経験であり、冒険である。旅をしながら他者をたすける時間をもつことに後悔なんてありえない。


ギャップイヤー期間中にボランティア活動をして何が得られるか!?
6ヶ月間を全部ひとつのプログラムのために費やすことにやり甲斐がある。中には3~4つのプログラムなら国際ボランティアプログラムを利用していた者もいれば、短期間の間に様々な異文化を体験してまわった者もいる。だが、中には同じところにずっと滞在していて、地元の地域社会の一部になれたこともある。

ボランティア活動として、毎日50~60人の子供達と学校で出会い、全ての年齢のグループの子供達に教え、教えるコツを学ぶ楽しさを知ることもある。子供達が知能の面でも肉体的にも成長していく姿を見ることもできた。彼らの学びへの情熱や人生への熱意が、間違いなく毎日私達に幸せをもたらしてくれた。

ボランティアとしては一緒に近所の子供達と陸上やサッカークラブの運営にあたったり、アートクラブや地域社会の食事の配膳プログラムもある。近所の学校を建てることにも手伝うことも、老人ホームにも出向いてお茶会やダンスパーティにも参加することもある。あるボランティアはアートギャラリーを手伝ったり、近所のお祭りを一緒に運営したりもする。楽しい経験をさせてもらい、ボランティア活動の実現の方法を学ぶ。

ボランティアハウスに住むことができると最高だ。他のボランティア仲間ともすぐに仲良くなり、気楽にすごせる。ラウンジでは毎晩人が集まり、カードゲームをしたりオリンピックを見たり、読書をしたり学校の準備や話をしたりする。ボランティアハウスに長い期間滞在すると、素晴らしい友達と家族同然となり仲良くなれる。ザンビアには沢山の若者達がギャップイヤーや大学の休暇を利用して訪れているが、同年代の若者達がさまざまなことをしているのを見ているのも面白い 。


文/JGAPギャップイヤー総研客員研究員 余田有子


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海外ギャップイヤー事情 米国編「ギャップイヤーの目的と効用を6点とは!?」の巻②.jpg


オックスフォード大学在学中だったクラリー・ハリソンさんは、このまま進めば確かに大手銀行の銀行や会計会社や法律事務所に就職できるかもしれなかったが、本当にこのままでいいのか、安全なレールの上に乗っているだけの人生でいいのかと、将来への迷いを払しょくできなかった。高卒後19才の時に中央アメリカの新聞社で働いた経験が、レール上の決まり切った人生よりも、はるかに興味や冒険、そして心から楽しめるものを探すことが大事になり、バリ島で全く新しいキャリアパスを発見した。それはStart Me Upを設立したことだ。

そこで、ギャップイヤー取得の目的と効用を6点にまとめてみる。


1.より就業力を高められる人になろう
1年間の休暇を取得する決断ができるということは、リスクを恐れない性格の持ち主であり、喜んで居心地の良い場所から出て行こうとする性格であることがわかる。また、計画したり、ロジスティックなことを調整するスキル(フライトの予約、交通手段、宿泊先等の手配)も伸ばすことができる。必然的に、間違いや問題を解決しようと取り組む必要も出てくるし、失敗から学ぶこともある。ほとんどの企業(働きがいのあるところ)では海外での経験を評価するので、履歴書作成に役に立つ。あわせて、自分が働きたいと思う会社が国際的な企業なら、ある時点で喜んで海外要員として必要とするかもしれない。


2.物ではなく経験にお金を費やすことを学ぼう
海外にいる時に気付いたことのひとつに、物にお金を払うことが減ることだ。自宅にいる時はいつも新しい靴、あるいは最新のアイディア商品を必要としてしまう。
その点、海外に旅でいると、自分のお金の使い先に優先順序をつけるのが簡単になる。一番優先することは旅をして楽しい経験をすることだ。服や部屋の装飾品を買っても、旅を続けることの何の役にも立たない。アジア中をバックパックを背負って旅をすれば、本当の必需品しか背中に背負う余裕はない。


3.より自立する
ギャップイヤー中に旅をすると、自分自身がより成長し、成熟する。もし高校を卒業したばかりならば、これが初めて家族や友達の庇護のもとに育ったところから脱することになるのだろう。旅や健康、安全状況、全てにおいて自分が責任をとることになる。即決しなくてはいけない時もあり、その結果が自分の望んでいないことであっても進まなければならないこともあるだろう。まさに本当の成長と自分発見の時間となるのだ。


4.思考範囲を広げよう
違う見解をもつ人と一緒に過ごしていると、違う考え方ができることがわかる。人間関係、政治、ビジネス、倫理感、宗教、文化、教育、そして健康に関することで自分と考え方の違う人と一緒に過ごしたが、おかげで自分の考え方に疑いをもつようになり、多くの新しい可能性に心を開くことができた。自分と違う意見を持つ人と一緒にいことは新鮮だ。世の中には60億人もの人がいるわけだから、みんなそれぞれに異なる考え方をするのは当たり前だと気付く。


5.新しい文化にどっぷりとつかろう
世界や異文化を知るにはギャップイヤーは最高の方法だ。私達は自分の住む社会に慣れてしまっているが、他の生き方について学ぶことも重要なことだ。例えばギャップイヤーを利用してニュージーランドとオーストラリアに行くと、彼らのユニークな文化や"米語"とは違う語彙やフレーズについて学ぶことはとても興味深い。また近隣のインドネシアのバリ島では、全く新しい文化で、バリの言語や文化を学ぶという素晴らしい経験をできる。


6.好きな事、嫌いな事を見極めよう
ギャップイヤーを取得する理由の中で最も一般的なもののひとつに、学校生活から休みをとる必要があるということだ。もしかしたら幼稚園以来長年の勉強で燃え尽きてしまっているか、何を勉強していいのか考えられなくなってしまっているかもしれない。ギャップイヤーを取得することで、自分の興味の対象が何であるか、また違う人生の生き方を見つけ出す補助になる。
人によっては、休暇中に学ぶことへの情熱に再び火が灯ることだってある。

もし燃え尽きた感や、戸惑いがあり、あるいは自分の人生に新しいエッセンスをふきこみたいと思うならば、ギャップイヤーを取得してみよう。他の選択肢を探し求め、精神的なブレイク(休息)をとることは重要なことだ。


文/JGAPギャップイヤー総研客員研究員 余田有子


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海外ギャップイヤー事情 米国編「大学入学前ギャップイヤー・プログラム運営NPO代表がマリア・オバマさんを絶賛する理由とは!?」の巻②.jpg


『BRIGHT』はビル&メリンダ・ゲイツ財団が出資している教育的イノベーションに重要性をおいたメディアだ。大学入学前ギャップイヤー・プログラム運営のNPOであるGlobal Citzen Yearの創設者で代表のアビー・ファリックさんが、ハーバード大学入学前に1年ギャップイヤーを取得しているオバマ前大統領の長女であるマリアさんに向けたメッセージを寄稿していて、注目を集めている。

 なんとタイトルが、「マリアさん、ギャプイヤーを取得してくれたありがとう!」だった。

 マリアさんが去年春に、ハーバード大に進学する前にギャップイヤーを取得することを発表した時、アビーさんは、感動して興奮したとのこと。一般的な規範に抗う選択をすることは米国でも容易なことではないが、それを見事やりとげたマリアさんへの賛辞だ。子供達を高校から大学へストレートに進学させるというK16(幼稚園から大学教育段階まで含めた学校枠を超えた教育の一貫性)のベルトコンベヤー式の「直線人生」は、日本同様米国でも強く、その道を外れること、そしてそれを公表することさえも大変勇気のいることだ。

 アビーさんは「貴女がギャップイヤーを取得する具体的な理由は知りませんが、本人も気付いているかいないかは別にして、貴女の決心は、この大切な考え方に関係のある親御さん、先生方、そして子供達に影響を与えています。それは、大学にいかなかった者達の代替案としてあったギャップイヤーを、熱望するようなことへと立場を替えてしまうほどのインパクトです。いかにして大学生活を良いものにするかという問題提議が高まる中、リーダーシップの出発点としてギャップイヤーを再考するための先例なき機会があり、それは貴女のおかげであり、そのような変化の始まりに今、私達はいます」と書いている、

 アビーさんは、「ギャップイヤーという言葉は、実際その可能性を鑑みて、そろそろ"ブリッジイヤー"と呼び始めるのが良いのではないでしょうか?」と問いかける。

 去年の秋、ギャップイヤーの始めに、ボルビアに旅したマリアさんの決心にとても心が動いたと言う。つまり、2016年の大統領選挙の大騒ぎの最中に、静かにメディアに騒がれることなく、勇気ある選択をして海外に行った決断を指している。

 "市民外交(Citizen Diplomacy, )"という言葉が冷戦時代に造り出されたが、今や、これまでにないぐらい重大な局面にあるとアビーさんは語る。

「トランプ氏は就任演説の際、"アメリカ第一主義"を基に大統領としての地位の土台をつくりました。しかし今、人類が直面しているもっとも深刻な問題(気候変動、貧困、病、移民)は、地球全体の問題。これらの問題はひとつとして1つの国だけでは解決できるものではありませんし、そのことを理解できるリーダーが必要です。要するに、私達の運命はからみあっていますが、私達の経験は現在そうなっていません。」

「自分達が知らないことを嫌悪したり、恐れたりすることはあまりにも安易。異文化や異なる宗教の人々を受け入れ、愛することを学んだ時、恐れが遠ざかり、尊敬や理解、そして協力が溝を埋めていくのです。」


 マリアさんがボリビアで体験したグローバルな経験や、多くの学生にGlobal Citizen Yearを通して提供しているプログラムはもはや贅沢な物とは見なされず、重要なものとして認識されている。若い時に中南米の地域社会に住み、共に働いたおかげで、より良い米国、より良いリーダー、そしてより良い人間に成長していく。だから、マリアさんが海外で過ごしている時間が、同様に人間形成することを実証してくれることを願っているわけだ。

 今日、世界におけるアメリカの役割があまりにも不確かになっているので、若い人達がもっとマリアさんの選んだ道を歩み、国境を越えて旅をしてほしいとアビーさんは願っている。

 アビーさんはどっぷりと外国語や異文化につかり、居心地のいい場所からかけ離れた世界に身をおくことによって、アメリカの理想主義や楽観主義、多様性を受け入れる価値観や精神を共有するだけでなく、他者の価値観や見解を自国に持ちかえる準備ができる。そういう意味で、海外に旅をすることは私達ができる最も愛国心の強いことではないかと思うようになったのだ。

 最後にアビーさんはまとめる。「マリアさん、どうか旅を続けてくださいね。そしてもっと重要なことは、アメリカ国民としてだけではなく、世界市民として、私達全員がどうやったら関われるのか手本を示すために貴女らしさを通し続けてくださいね」

 本来の米国らしい、スケールの大きなストーリーである。

文/JGAPギャップイヤー総研客員研究員 余田有子


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海外ギャップイヤー事情 豪州編「ギャップイヤー以降、大学を辞めて、プロブロガーになった私!?」の巻②.jpg

オーストラリア出身の26才の旅行写真家で、自身のブログ"ポルカドット パスポート"も立ち上げているブロガーで二コラさんがいる。彼女は一旦は大学に進学したが、自分の気持ちに正直に行動しギャップイヤーを取得し、現在は未知の世界ではあるが、理想的な人生(dream career)を歩んでいる。

通常豪州でも、高校を卒業してどの道に進もうかと決断することになると、多く(約8割)がまっすぐにベルトコンベヤー式の人生に飛び乗っていく。つまり、それは卒業して、すぐに大学へ進学し、そして正社員の仕事をみつけるということだ。ニコルさんも十代を通してずっと、これから先にある人生はこういうものだと思ってきた。
実際、この方向性しか人生にはないと思っていた。

しかし今や、自分の情熱をかけて、フルタイムの旅行写真家兼ブロガーとして、約40カ国も旅ができる仕事ができるようになった。

ニコルさんも22才やそこらで、旅をしながらお金がもらえる事なんて夢にも思えなかった。高校に入学した最初の頃から、自分の人生の計画は立てられていると感じていた。多くの生徒がそうであるように、両親や先生達から大学に進学し、何かを学ぶものだというプレッシャーを感じていた。高校の最後には、優秀な成績をおさめ、自分が選ぶどんなコースもほとんど入学できることが保証されるまでになっていた。

しかし、大学の案内パンフレットをいつめくっても、自分の目にとまる物はなかった。それどころか、これから先の何年間を壁に囲まれたクラスルームの中にとじこめられて過ごすことを考えると、胸が締め付けられるような気持ちになったと言う。

結局、写真学を専攻することにしたが、大学での最初の1年は自分が期待していたものと大きく違っていた。主観的な講義や退屈なグループプロジェクトがアートへの情熱を失わせたと語る。
そのかわりに、現実の社会にでた方がずっと学べることに気付いた。そこで自分で写真のビジネスを立ち上げ、すぐにスキルを磨き、経験を積んでいった。


1年後、ニコルさんは大学を休学し、ギャップイヤーを取得する決心をした。若い頃から旅をしたいと恋焦がれていたので、いつでもブリスベーンから出て世界をみてまわりたいと考えた。そこから半年、狂ったように働き、できるかぎりのお金を蓄えた。

ヨーロッパにむけて旅立つ日、まさに彼女の人生が永遠に変わった時だった。
これまでの学校で学ぶことよりも4カ月間の旅で、より沢山の歴史や文化、政治に関する知識を得たが、もっとも大事なことは自分自身についてよく知ることができたということだ。

まもなくして、インスタグラムに載せていた写真がTopdeck旅行社の目にとまり、彼らの会社のパンフレットに自分の旅の写真をいくつか使わせほしいとオファーされた。これがまさに彼女のキャリアの始まりだった。
旅の後、当初の計画では大学に戻るつもりだったがそうはしなかった。再びギャップイヤーを取得して、半年間のボランティアの旅に出た。そこで彼女は"ポルカドットパスポート"というブログを始めた。
また同時にTopdeck旅行社との関係も構築しはじめ、初めて給料をもらって写真を撮りに海外に行くという仕事を手にいれた。

そうこうしているうちに、彼女は決断をしなければならないところにきていた。
冒険をしないで、大学にもどり、皆と同じように落ち着くか、あるいは自分の心に従い、予測できない不安定な道ではあるが、自分の道を進むということだ。

彼女は後者を選んだ。それはもっとも恐ろしいが、でも最高の決断だと思う。
一旦決心をすると、成功すると考えられる大学卒業のガウンと学位をもって壇上にたつ必要がないという事実を受け入れた。つまり、退学をした。

彼女にとって成功とは、誰か他の人の道に続いて行こうとするかわりに、自分の情熱を追い求め、自分の道を作り上げていくことだった。
もちろん、これはすべての退学性や高校生に、高等教育をあきらめて世界中を旅しようと提案しているのではない。
ひとりひとりの成功への道は全部違うように見えるが、どんな道に進もうと、自分の心の声を聞いて道を歩んでいくことが大事ということだ。

大学を辞めて5年が経ち、学士でもなければ、高額の仕事や伴侶や家もないかもしれない。そのかわりに、自分のオフィスに座り、今日はそれがインドのゴアの浜辺のカフェで、コンピュータの画面の先にある海に沈んでいく夕陽をながめながら、空気を通して香るスパイスの匂いと、汐っぽいそよ風がニコルさんの顔をくすぐる。

なぜか今、自分の人生はこうある運命にあったんだと彼女は感じている。

文・JGAPギャップイヤー総研客員研究員 余田有子


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海外ギャップイヤー事情 米国編「ギャップイヤー中のマリア・オバマさんはボリビアにいた!?」③.jpg

Remezclaは2008年創立のラテン文化を取り扱っているメディアだ。ラテンの音楽、文化、イベントを新しい角度で紹介し、守旧的なニュースメディアとは違い、新たなメインストリームを報道している。アメリカ国内外、ラテンアメリカ、そしてスペインに住む無数のラティーノ達へメッセージを届けている。

その媒体に、ハーバード大学入学前にギャップイヤーを取得するオバマ前大統領の長女であるマリアさんの様子が取材されていた。彼女はギャップイヤーを利用してボルビアに旅をしたマリア・オバマさんでコミュニティ活動をしているとのこと。

昨年(2016年)の5月、マリアさんがハーバード大に進学する前にギャップイヤーを取得することを決めたニュースは、究極の贅沢だという意見から彼女の選択に賛成するという意見まで、人々の意見は様々だった。大統領一家は18才のマリアさんがその1年を利用して何を計画しているのかあまり多くは語らなかったこともあり、昨年末にマリアさんが公共の場に姿を見せないことに米国民は当然気になったが、マリアさんが10月と11月にボリビアに行っていたことがわかった。

マリアさんがボリビアのティキパヤを訪問しているという情報が入り、マリアさんが14,000ドル(140万円)以上もする3カ月間のWhere There be DragonというNPOが主催する「アンデスとアマゾンのプログラム」に申し込んでいることがわかった。そのプログラムはスペイン語習得集中コースと環境問題を背景にした広い範囲のトレッキングをし、遠く離れた先住民の暮らしに触れ、ホームステイを体験するものだ。

これはスペイン語を話すマリアさんにとっては驚くべき選択ではない。昨年3月に当時のオバマ大統領一家がキューバを訪問した際に、マリアさんはハバナのレストランではオバマ大統領の通訳として活躍した。その翌日、ホワイトハウスの公式のカメラマンのピート・ソウザ氏が撮ったレストランのシェフと話をしている映像がすぐさま報道された時には、大統領はABCニュースのインタビューに次のようにコメントもしている。
「娘のスペイン語は私のよりもはるかに上手い。完璧に話せるようになることを期待しているよ!」


ニューヨークタイムズ誌によると、マリアさんのグループを案内してボルビアのコディッレラ・レアル山脈を歩いたガイド達は、その中にアメリカからのこの重要人物がいると分かっていたと言う。

「彼女を見た時、あまりに背が高かったので目がとまりました。私達は背が皆小さい人種なので、主人に『オバマ大統領のお嬢さんみたいだ』と言いましたが、主人は信じてくれませんでした。後で、マリアさんを含むそのグループは、皆で米国の大統領選を見ていました。」そして、夜中まで皆でピザを食べていたとのこと。

ボリビアのメディアによると、ボルビア大統領のエボ・モラレス氏がこの彼女の旅を表面化しないように気をつかっていたようだ。恐らく、オバマ大統領がモラレス大統領に頼んで、娘が無事にプライバシーを守り旅ができるように政府の協力を仰いだのだろう。モラレス大統領はこんなことを側近に語ったとされる。

「私はオバマ大統領とは上手くやれると思った。我々はこれまで共に中枢から弾き出され、辱めを受け、差別をうけ、そして主流から外れたたソーシャルセクター出身だ。言葉は悪いが、黒人とインディアンは境遇が似ていて、上手くやっていけると強く思っている。」

結果、モラレス大統領が恐らくオバマ大統領のリクエストを聞き入れたようだが、マリアさんの旅は、何らその他特別な恩恵にあずかってはいないと報道されている。料理や掃除、その他の雑用もこなし、他のプログラム参加者達と同様に、ケチュア民族のところでホームステイをし、先住民社会について多くを学んだようだ。

ギャップイヤー・プログラムが3か月で150万円とは通常なら高いと考えられるが、マリアさんの境遇を考慮すると、一概に高いとは言えないかもしれない。

私はそう感じた。


文・JGAPギャップイヤー総研客員研究員 余田有子


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海外ギャップイヤー事情 米国編「"非公式"ギャップイヤーって、どんな具合!?」③.jpg


最近、自分のブログを作成してネット上でアップしている人は多いが、ベッキーもそのひとり。

"非公式"ギャップイヤー!?
人は"自分探し"をするためにギャップイヤーを取得するとして、世界中を旅したり、遊んで飲んで単に人と出会っている。そんな勇敢な人と同様に彼女もまた、昨年末の大晦日に決め、非公式なギャップイヤーに入った。

それは、2016年が終わるほんの5分前に、翌年をギャップイヤーと呼ぶことに決めたのだ。そう、本当に新年があける5分前にそのことに気付いた。

仕事はなかったし、いくつか面接はあったが、数回は完全にノーレスだった。結局自分を引き付けるものに何も出会わなかったのだ。

自分の夢や希望はかなりばらばらで、何も最後までやり遂げないまま数カ月おきに大きな理想を取り替えていた。簡単にあきらめる人間ではないが、どちらかというと優先事項の間をふらふらと移っていた。でもこれは夢のリストから何も消さない一番いいやり方かもしれない。

1年間、立ち止まったり、始めたり、変更したりをしながら、あることがかなり変わらずに自分の中に留まるようになった。まさに今まで見えなかったものが見えるようになった瞬間、プレッシャーにも紛れ込まず、時間とともにくすんでしまわずに、自分のなかに変わらずにあることがよくわかった。

それはブログを運営したり、部屋のデザインを変えたり平穏な時間を楽しむようなことだ。自問してみた。

1.自分で9時から5時までの仕事をやらないことに罪の意識を感じたことはあるか? はい!

2.目的をなくし、ぼんやりして、何をやっていいのかわからない日々があったか? 
はい!

3.知り合いから今何をやっているのか聞かれて、何もやっていないと答えるとき、きまり悪く感じたことがあるか? 
はい!

金銭的なストレス、時折感じる退屈さ、そして自分自身や世界(そして履歴書だけを頼りに生きる人間)に対して感じるフラストレーションがあるときでさえも、少しも罪悪感はないと言う。

自分が本当に必要としていた"時間"を手にすることによって、2016年はここ5年間にないほど自分を知った。換言すれば、この1年は、自分の進歩や個人的な重要な段階の年にむけて準備ができたと感じている。

彼女のブログにはかなり自分自身について書かれているが、読み手は、彼女を時々好き放題にやらせてあげてもいいのではないかと思っている。


やりたい事をやろう。そして何よりも時間が必要であれば、時間を使おう。
20才の時に"中年の危機"をむかえるならむしろ、少しばかり貧乏でも、借金をかかえていようとも、友達に理解されてなくても、1年を無駄に使ってできるうちに人生を楽しみたい。単に履歴書に意味のない数行を書き加えて、誰か他の人の出世階段をのぼるよりも魅力的だ。

最近、「人生は予行演習(dress rehearsal)ではない」という言葉を聞いた。なんて素晴らしいのだろう。この言葉をこれから先の何がおきるかわからない12ヶ月間のモットーにしようと思うが、週毎に新しいモットーを見つけようと思う。

さて、皆さんにとって、2017年のこの1年、人生の指針とすべき言葉はなんだろうか?
ベッキー共々、もう少し、人生をもう少しゆっくりと生きてみようではありませんか。


文・JGAPギャップイヤー総研客員研究員 余田有子


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海外ギャップイヤー事情 米国編「ギャップイヤーの旅で事前に注意すること!?」udaiKIMG1357.JPG

The Travel Magazine に掲載されていた記事に、「ギャップイヤーの旅で事前に注意すること」が書かれていた。以下主要な4点にまとめてみる。

ギャップイヤーはワクワクするような冒険でもあるが、馴染みのない国に行き、長期間の海外旅行となると、問題も起こりえる。以下、安心な旅をするために役立つ簡単な方法をいくつか紹介したい。

1.予防接種を受けること
風変わりな地域を旅したり、馴染みのない病気と遭遇することによって旅の遅れや短縮、あるいは予期せぬ医療費が生じるおそれがある。もちろん病気や医療費はかなりカバーできる。また確実に正しい予防接種を受け、適正な抗マラリア予防薬のようなものを携帯しておくことは、リスクを最小限におさえる上で不可欠だ。

2.所持品には注意を払おう!
ギャップイヤーの旅行者による半分以上ものクレームが所持品とお金(主に窃盗や荷物の紛失による)のことだ。自分の持ち物には十分注意しよう。

3.調査をしよう!
訪問先の国々の大切な情報を集めることは、素晴らしい場所に行き、最高の経験ができることを確約できるだけでなく、正しい保険補償内容を選択することに役立つのだ。例えば、ニュージーランドに行くとして、そこで冒険いっぱいのことに挑戦したいとする。だが、バンジージャンプや急流のラフティングのようなことは、全ての保険対象に含まれていない。

また、色々な場合に備えて、出発前に渡航先の現状を外務省のサイトで確認しておこう。


4.はめをはずしすぎたり、不必要な危険はおかさないように!
ギャップイヤー中に修道士のような生活は誰もやらないだろうが、好き放題にやっていると問題があることは必ず覚えておこう。アルコールや薬物に関する事件は保険契約に含まれていない。時によっては100万円以上の自損の可能性もある。是非、出発までに、契約条項の確認をして旅立とう!


文・JGAPギャップイヤー総研客員研究員 余田有子


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2015年1月29日付
「ついに大学に、文科省の"ギャップイヤー予算"が付く!」(砂田 薫)-JGAP代表ブログ
http://japangap.jp/blog/2015/01/-27-httpwwwkanteigojpjpsingisouseikihonseisakudai2s6pdf.html


2013年1月9日付 なんと、大学院が「ギャップイヤー・プログラム」を創った?!~ "起業家精神と経営管理の"ギャップイヤー修了書"が授与される南ア・有力大学院1年専修コースが出現-JGAP代表ブログ
http://japangap.jp/blog/2013/01/-httpkodamayusukewordpresscom20121207efbc91efbc99e6adb3e381aee88ba5e3818de8b5b7e6a5ade5aeb6e38081e4b.html

※「海外ギャップイヤー事情」150超記事の一覧リスト(右ナビ)→http://japangap.jp/info/cat44/

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