ギャップイヤー・ジャパンからのニュース・お知らせ

 12日、英国大卒者のキャリアに特化したサイトblog.grads.co.uk.に、ライターであるクレラさんが、「大卒後ギャップイヤー」について書いている。ギャップイヤーは、大学入学前が知られているが、ギャップイヤーを取得できなかった学生は「卒業してからはどうか?」と勧める。ギャップイヤー期間中の社会体験・就業体験の活動が、履歴書(CV)に貢献するという考え方は、この記事だけでなく、普通に議論されていることを知る意味でも興味深い。

 Theleap.co.ukというサイトでも、今後選択する学生は近い将来増えると観ている。大学を卒業しているということは、大学入学前と違って、まず「学業に戻る」というプレッシャーに頭を悩ますことはない。ギャップイヤーを取ることを決めれば、必ず最大限活用できる。履歴書がのちにすごく見えるような貴重な経験が得られる道が多くある。

 たとえば、海外ボランティア。それは、新しいスキルを開発できるだけでなく、現実世界を見る機会を提供してくれる。農園で働いたり、英語を教えたり、途上国で住居を造るボランティアもある。 Au Pair (オーペア:海外での1年間の住み込みのチャイルドケア・プログラム 注1)で働くのも有益で一考だ。子供が好きなら行く価値はあるし、履歴書のことを考えてもよい経験になる。海外で、他人の家族と暮らすことは、新しい文化を学ぶことでもある。

 また、バックパッカーを目指すことは、まさにアドベンチャーそのものだ。ただ、出発する前に、くれぐれも旅程をよく練ってほしい。もちろん海外に行くばかりがギャップイヤーではない。国内でも将来の会社に印象深くアピールできる新スキル習得はある。語学習得もそうだし、地元のコミュニティやスポーツ・プログラムでのボランティアも将来の被雇用能力を高めることになる。

 クレアさんの結びは、「英国には大卒後のギャップイヤーと被雇用能力向上に役立つサイトが多くあるので、生かしていこう」というものだった。

 上記を読み返しても、英国の人材評価の"ものさし"が多様なことが伝わってくる。日本では世界でも特異な「新卒一括採用」があり、新卒の価値が必要以上に重要視されている。「就職先が決まらない、あるいは決めない」場合、大学を卒業すると一様に「既卒未就労者」のレッテルを張り、その後の社会体験や就業体験を正当に評価しているのかどうかも不明だ。「大卒後ギャップイヤー」を取った個人の、その後の能力開発の努力や社会貢献をポジティブに評価していく、そんな"人材価値観"を企業も官庁も真剣に検討すべき時期ではないだろうか。


(注1)米国・ドイツ・フランスなどに派遣され、住居費や食費は基本無料。生活費が支給され、現地で語学学校に通える。有給休暇もあり、現地の医療保険にも加入する。費用はAu Pairファミリーが負担。