ギャップイヤー・ジャパンからのニュース・お知らせ

 本日29日付朝日新聞夕刊(東京本社版)社会面で、ギャップイヤーが紹介された。
内容は、先にJGAPが取材協力していたNHK Eテレの"10代の進路を考える"「オトナへのトビラ」(6/28放映)でも紹介された国際教養大学の入学前の"半年ギャップイヤー生"だった安田佑介さん。「自国である日本をもっと知りたい」と、全国の基地・国境を自転車で巡り取材していた。その走行距離は6千キロを超えるという。 

 インタビューを受け、安田さんは、「多くの人と出会い、内向きの性格が外向きになった。また、毎日旅程を考えるので、計画性も身についた」と応えていた。9月入学の同期には、インドの孤児院でのボランティアや、地元でサッカーのコーチをした学生もいたという。

 懸念として、千葉大名誉教授の三輪定宣氏が「家計に余裕がないと厳しいのでは」と経済面の負荷を指摘していた。

JGAPのシンクタンク部門の「ギャップイヤー総研」では、「ギャップイヤーに関する効用と懸念」を既に整理している。

ギャップイヤーの効用:
①英国その他の研究では、バーンアウト(五月病)と中退率の低下
②入学後の目的意識が明確化(修学力の向上)
③就業力の向上(論拠:2011年1月の英国経営者アンケートで、新卒採用において、ギャップイヤー経験を学位と同等かそれ以上に評価という回答が6割超) 
④職業観の醸成(2011年の経済労働白書でも指摘。新卒3年で3年で辞める現状の回避機能に期待)
⑤海外でのインターン・ボランティア・課外の留学では、「グローバル人材」の訓練 
⑥国内での限界集落や被災地でのインターン・ボランティアであれば、費用もかからず「社会的課題を克服する」研究やビジネスの足掛かりになる。

懸念:
・ギャップイヤー期間の経済的負担増大
・経済格差で、ギャップイヤー活動が変わる可能性
・高校進路指導の複雑化
・実施予定大学が有名大学が多く、企業の採用が「秋入学」大学に集中して、機会が奪われる
・半年のギャップイヤー期間の有効性(しかし、既に秋田の国際教養大では導入していて、高評価)
・優先課題は別にあるのでは
・半年のギャップイヤー期間の「受け皿」の整備が間に合わない
・心ない「秋入学、ギャップイヤー関連ビジネス」の台頭(学生を商業主義にさらすことになる)
・ギャップイヤー期間の大学の関わりの薄さ
・教養学部の理念に関わる大変革となり、ビジョンが示されるべき
・全員にタフさを求めるのは人格の否定ではないか
・入試から授業開始まで半年時間が空く(半年ギャップイヤー)と、授業についていけなくなる学生が出現する可能性
・独法、大学院重点化、COE、相次ぐ組織変更、新制度による教員の疲弊の増大