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スタンフォード・医科大学院.jpg海外ギャップイヤー事情 米国編:「スタンフォード大学医科大学院の 73分"ギャップイヤー体験"披露会~主催は大学キャリアセンター!」の巻※英文字幕ビデオ・リンク付

 
 米国の医師育成は、日本のような学部"医学部"でなく、メディカル・スクール (Medical School)が担い、ロー・スクールのような"専門職大学院"扱いとなっている。

 つまり、文系・理系問わず一般大学を卒業し、学位を取得してから入学する。よって、今回医学部という表記はしていない。メディカル・スクールは4年制で、1~2年次が基礎医学・応用医学。3~4年次に病院実習ポリクリ(Clerkship, Rotation と呼ばれる)となる。「大学-大学院」を合わせて8年間修業して、日本の卒後研修と同じ年数になる。

 今回、スタンフォード大学メディカル・スクールの先輩達が、医師を目指す学部学生を対象に、入学前に自分たちが経験した「ギャップイヤー体験」(国内外のボランティアやインターンや正規外留学)を披露するセミナーの様子がビデオとして公開した。主催は、大学のキャリアセンターというところが面白い。ギャップイヤーが明らかに、一つの"キャリア"に位置付けられている。

 タイトルはズバリ「メディカル・スクール・ギャップイヤー・パネル」。こじんまりな社会貢献活動より、「ダイナミックに、1年や2年、親元離れて国内外に飛び出し、社会修行したらよいよ。私たちもそうしてきて、今ここにいる」というメッセージを伝えている。体験談を話す7人は男4人、女3人の内訳でバランスもよい。

 先輩のひとりが言う「学業成績証明書に加えて、1年のギャップイヤーで学業記録が強固なものになるチャンスだと思った。」これは、アメリカのエリートのポジティブな考え方の一端だろう。

 昨年8月、東大と京大の副学長対談が高校教員を集めて実現した。大手予備校の目論みは、東西での「高校生の在り方象」の違いを浮き彫りにしようとしたものだが、両大学の要求は「基礎学力プラスアルファ―」で一致してしまったという。

 その"プラスアルファ―"とは「目的意識や夢、心の在り様」で、特に医学部受験組には学力にプラスして「倫理観や使命感」が求めたいという。話はわかるが、受験の成績一本で決まる現行の受験制度で、いつ、どんな形でそのような視座や「多様性のある社会」の理解が高校生に生まれるというのだろうか。

 米国の医科大学院を目指す学生達のギャップイヤー体験は、その解決法の"一つのカギ"になるような気がしている。

(文・JGAPのシンクタンク部門「ギャップイヤー総研」)

(参考)スタンフォード大学メディカル・スクール→http://studentaffairs.stanford.edu/cdc/services/video-gap-panel