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海外ギャップイヤー事情 英国編:「世界一周のギャップイヤー計画の創り方!」の巻

英国の「バックパッカー・バンター・ドットコム(backpacker banter)」というサイトは25歳のクリスという若者が立ち上げたサイトだが、ギャップイヤーについての記事が多い。こういう個人の旅のブログは数多くあり、探してみると面白い。
クリスさんは、1年前からオーストラリアで働くようになったが、その前年は1年バックパックを続けていたという。そこで、そのクリスの「世界一周旅行」のアドバイスを以下8点にまとめてみる。これから"旅"を基調としたギャップイヤーを設計しようとする学生や社会人には、参考になることだろう。

①まずは貯金を始めよう!
 何処に行くかを決める前に、まず貯金開始が大切。具体的な旅を決めていなくとも、取りあえず貯金をする、というのがまず第一歩。貯金はいつだっていいことに決まっているし、もし旅行計画を断念することになっても、貯蓄していた資金でまた別のことを考えればよい。今から貯金をしておくと、その後どのくらい現金が必要なのかの目安が立てられる。毎月いくら使えるかの予算を組む。暖かいビーチを夢見て、社交生活や贅沢品の購入をやや控ることである。

 自分の金に関しては、浪費を控えつつましくするだけもバックパッカーを開始してからも重要なスタンスだ。でも、何も仙人になれと言っているのではなくて、出発前に自国での生活スタイルをやや引締め、貯金の成果を最大限に後で使う、ということ。仕事前の都会の日常で、朝のスタバでコーヒーを飲む方がいいのか?それとも、タイで滞在先を確保し、食事とビールを楽しむ方がいいのか?
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写真出所:www.WeisserPhotography.com 

②地図を購入しよう!
 一般的に、人はどちらかというと視覚から情報を得ることが多い。そこで、まず旅行を計画する時には地図を購入し、自分の部屋の壁に貼ることにしている。世界地図でもいいが、行きたい国の周辺の国々や大陸が詳細にある地図があった方が、他のどこに行きたいかがわかりやすい。

 地図の役目は大きく二つある。まず、どこへ行こうと、という大体の方向性がわかる。そして次には、旅に出る、という心構えを提供してくれる。地図にメモを貼ったり、頭の中で行きたい、と思っている国に印をつけておく。その横に、雑誌などで見つけた写真を貼っておくのもいい。こうしておくと、自分自身の心の整理にも、そして周りの人にも自分の計画していることがわかる、ということ。


③インスピレーションを求めよう!
 何の目的もなく地図を見ているだけでは、それが仕事ではない限り何もならない。ということは、何か刺激となるものが必要だ。旅行のパンフレットを沢山集める。とにかく、片っ端から見て、興味のありそうなところの説明をざっと読み、写真を見て、興味のある全ての場所、興味ある全てのことをメモる。その中から選んでいくのは後でも出来る。

 インターネットは情報の宝庫。グーグルで場所、アクティビティ、他の人の旅行のブログを探る。僕自身もブロッグを持っていて、旅行は山ほどしたことあるが、他の人のブログからの情報からインスピレーションと新しい情報を沢山頂くことが出来る。そのお蔭で行きたいとこリストに次々と新しい場所や、やりたい活動を書き加え続けている。(ここから他の人のブログのリストに行ける。是非お試しあれ!)Gap.Year.comのようなフォーラムに参加するのも一つの手だ。同じような興味を持つ人、同じところにいる人と意見交換するのもいい。ひょっとすると、旅行の"相棒"に出会うことも出来るかもしれない。


④おおまかな計画をまず立てよう!
何処に行きたいかのアイディアが浮かんだら、まず大体のプランを立て始める。
・何処から旅行を始めたいか?
・どこまで行きたいか?
・特定の場所にいたい日時はあるのか?例えば、新年とか、タイの新年の祭りとか?
・世界一周チケット、往復チケット、期間変更自由に効くチケット、それとも片道チケットで行くのか?

 上記のようなことを考えていくうちに、一つ一つ明確になっていく。この段階では、大胆な計画で、やりたいことを全て出し尽くすこと。まだ何が可能か、そうでないかはわからないが、次の時点の作業で楽になる。


⑤専門家の意見を聞く
 大体の計画を携え、バックパッカーの旅行専門に扱うエージェントに行く予約を入れる。
いい旅の専門家は君の行きたい場所と計画を全て検討してくれる。さあ、次はその計画を煮詰め、もっと現実的なものにしていく。

 自分の予算がどのくらいなのかというかなり正確な試算と、どのくらいの期間旅行するかを知っておく必要がある。そして、もしわかるのなら、出発日もあったほうがいい。ここからは、旅行会社の人が、何が可能か、どういうチケットがいいのか,自分のプランにはなかったが、他の面白そうなこと、思い出に残るような冒険の可能性をアドバイスしてくれる。この時点で、複数のエージェントを訪ねる。これはただ単に値段交渉だけでなく、旅行の専門家はいろいろなところに行っているので、それぞれが山ほど提案することが出来、どういった旅程にしたらいいのかとか、他に出来ることがあれば、それについて教えてくれる。全ての情報を入手し、自分の計画が煮詰まったら、どのエージェントを通じて予約をするか決める。

 出発日直前の特別セールも沢山あるので、どこかに行きたくどうしようもなく、冒険を探しているなら、飛行機のチケットや旅行が格安で手に入り、節約できた分の現金を旅行先で使うことも出来る。


⑥真剣に向き合う時期
 この時期には既に十分な貯金が確保出来ているはず、少なくとも飛行機代ぐらいは確保しているだろう。とにかく貯金をしっかりし続け、時間切れになる前にフライトを確保すること。全工程でなくてもいいから、とにかく最初の便だけでも確保し、旅行を現実のものに近づけること。キャンセル料などがカバーできるので、旅行保険の見当もするのがいい(必要とあれば、期間を延長することも出来る)。

 旅行エージェントには正直であること。パッケージ旅行を提案し、売るのが旅行エージェントの仕事だから、フライトだけの予約を頼むのなら、最初にそう伝えること。沢山のことが必要だったら、それを相談しておくと、バーゲン価格が出た時にそれを購入し,手持ち資金を有効に使うことができる。

 宿泊先の確保をしておくのも重要なことだ。初めからどこの都市に入り、何日間のツアーに参加するのかはっきりわかっている時は、それを予約しておく。クリスマスにシドニーにいたいのなら(1月でも)、それをしっかり確保しておくこと。凄くしたかったことが最後になって出来なくなってパニックになるほど嫌なことはない。


⑦次の旅行計画はこんな感じ
 残りは後で煮詰めていく。
 飛行機は予約が取れて、どこから旅行を始めるかしっかりわかっている。ここで、最後に全部を統合させる。パックパック用の買い物リストを作る。必要なもののリスト案を作る、予防接種が必要な医者に尋ねる、ビザは必要か、主要都市での宿泊先が必要か検討する。出発前にこういったことを煮詰めておけば置くほど、旅行先での体験をリラックスして楽しむことが出来る。

 時間、日毎の全計画を立てることは全くない(もちろん、どうしてもそうしたいとか、しないといてもたってもいられない性格ならそれでもいいが)。融通が効いて、思いつきの余裕を残して置くのがいい。


⑧最後は、旅を満喫すること
 全ての準備段階が終了し、粗計画と思い出に残る冒険がもう目前にあるだけ、ということは、あとは飛行機に乗り込み、ゆっくり座席に腰をおろすだけ。ここから問題のない旅行が始まるのだ、とゆったりとした気持ちでこれからの体験を楽しもう。

 太陽をいっぱい身に受けて、これまでの大変だった準備期間に費やした努力に対し、自分を褒めたたえる。それを受けるだけの十分大変な仕事をしてきた。

 世界一周旅行を計画するのは思ったほど大変なことでではないことが理解できただろう。小さい部分に分けて、少しずつしていけばいい。1ヶ月の旅行でも1年の旅行でも、同じ考え方でやっていけばよい。

 最後に、重要なことは旅行をエンジョイすること。これに尽きるだろう。


Kiwi@NZ


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