JGAP寄稿者短信:「【ケニア】 モヤレ⇒ナイロビ。世界一過酷なバス移動 」
稲村 航平、法政大学文学部地理学科3年
世界の移動情報 ケニア
モヤレからナイロビへバス移動した話です。
2013年5月 1シリング=約1.2円
◎モヤレ⇒ナイロビ
朝5時半。外は真っ暗の中、バス乗り場へ向かう。
宿は乗り場と目と鼻の先にあるので、闇の中でも怖れることはない。
前日にチケットは購入していた。2,500ksh(3,000円)。
係員に荷物を預け、バスへ乗り込む。見た目は意外と丈夫そう。
外がだんだん明るくなってきた。
朝6時。定刻から少し遅れてバスは出発。
ナイロビまでは24時間かかる。
このモヤレ~ナイロビルート。
旅人の中では「世界一辛いバス移動」と噂されている。
それは、殆どの道が悪路だから、ということだ。
ナイロビ近郊になると舗装道になるけど、それまではずっと揺れる。
→前に座っていた子ども
エチオピアとケニア国境は、山賊が出ると言われていて、検問が多くあった。
安全ならいいけど、山賊と聞くと少しビビってしまう。
何事もなくバスは走り続けている。見た目は。
車内の僕は、顔に砂が付きまくってる。窓が壊れていて完全に閉まらない。閉めても、窓が開いてくるのだ。
まさに「苦行」。陸路でアフリカ縦断するには、これくらいの精神力は付けないといけない。
顔に砂がかかることに加えて、今度は下腹が痛くなってきた。
ビオフェルミンで応急措置をするも、ヤバイ状態。
すると、バスがゆっくりとなり、荒野の中で止まった。
どうやら壊れたらしい。やっぱりオンボロだった。
時間がかかりそうなので、青空トイレをすることに。
凄い開放感はあるんだけど、いかんせん便が緑色だったのは、頂けない。
昨日食ったスープが原因だろう。
でも出してスッキリ、ポカリを作って後はバスの中で安静することにする。
途中途中町に入るのだが、そんなの気休め程度。
口の中がジャリジャリしてくるし、顔痛いし。
通路側に座る女性の椅子が、壊れてしまって、途中下車していたのは何とも。
バスはすごく揺れる。頭打ったぐらい。よく酔わなかったと思うけど、あれぐらい揺れると割りきれるのかな。
今までに経験したことがない震動、自分で自分を誉めてあげたい。
日が暮れて夜になる。だが、揺れ続けている。
前に比べたらマシなので、次第と眠りに入っていった。
起きる、外はまだ暗い。
道は・・・
アスファルトだ!!!!!
ナイロビまで後4時間という場所。いつの間にか舗装道に入っていた。
一安心というか、よく耐えたなと。
ここまで舗装道に感動したことはない。アスファルトのありがたみを実感。
朝6時。ナイロビ到着。ホントに24時間だった。
明るくなるのを待って、タクシーでセントロへ。
白タクしかいないので、ドライバーを選んだほうがいい。
確か値段は、500-1,000kshぐらい。交渉するべき。
セントロまでは20-30分程。
何事もなくセントロ到着。警戒してナンバーとか撮ったけど、今回は問題なし。
都会だ。何だかワクワクしてきた。
<移動まとめ>
・モヤレ~ナイロビ
所要:24時間(06:00-06:00)
値段:2,500ksh(約3,000円)
注意点:
1.砂が入ってくるので、顔を守るものが必要
2.休憩はあるけど少ないので、水を買っておくべき
3.汚れてもいい服で乗ること
4.耐えること
エッセイ集 フロンティア・フォーラム2012年3月24日付No.163:「日本社会に復帰したばかりの僕が、世界一周を振り返る」 (稲村 航平さん、法政大学文学部地理学科3年)-ギャップイヤー・ エッセイ集 フロンティア・フォーラム http://japangap.jp/essay/2014/04/-20134721-q-a.html