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海外ギャップイヤー事情 米国編:「ギャップイヤー取得を検討する前に、"賛成・反対"論を知っておこう!」の巻
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 米国ファッション雑誌サイト「ティーン・ボウグ・ドットコム」が、「ギャップイヤーを検討する前に知っておきたいこと」という寄稿文を掲出している。

 ギャップイヤー(高校と大学の間、ときに大学と就職の間の休みの期間)はものすごく充実した経験にもなるけど、人生の他の大イベントと同じように、誰にとっても良い選択だとは限らない。そこで、賛成・反対の論拠を双方から挙げてもらっている。

賛成:探究の時間
 もし、将来何をしたいかわからないのなら、高校卒業時や、大学を卒業してギャップイヤーを取得するのはすごく良い。自分の興味のある分野で働いたりインターンシップをしてみたり、これまでと違う科目の短期講座に通ってみたり、地元や外国でボランティアしてみたり、ただ世界を旅行するのもあり。それは自分の本当に興味があり、本気を出せることは何なのか見つけるためにぴったりの時間となる。大学卒業後に1年間スペインで暮らした若者などは「自分にとって居心地の良い場所を抜け出して、自分の関心のルーツを理解できた」と言う。

反対:レールから外れちゃう
 中には、休みを取ることでレールを外れ、活動の焦点が分からなくなる人もいる。1年間の楽しい冒険や経験が終わった後、授業と勉強とテスト漬けの日々に戻るのが困難になるかもしれない。高校と大学の間のギャップイヤーを考えている人は、これを頭に入れておくべき。高等教育を受けるのは意義があって重要なことだ。宿題の無い自由で楽しい1年の後ではあまり魅力的に思えないかも知れない。

賛成:再編成する機会
 最近の学生は、勉強のプレッシャーや課外活動など色々やることがあって頑張らなくちゃいけない。高校を卒業するころには燃え尽き症候群になる学生が多い。すぐにまた次の4年間の大学生活に入るのではなく別の何かをすることで、心も体も魂も必要な休息を取ってリフレッシュし、集中できる。現在イスラエルでギャップイヤー中の18歳は、「自分のためだけにこの1年を過ごすのは、とても価値があると思うわ」と言う。

反対:単に、先送りでしかない(procrastination)
 長い間学校や仕事に行かないでいると規律が無くなり、グダグダな毎日を送るようになってしまう人もいます。もしあなたが怠け者だとわかっているなら、たぶんギャップイヤーはしない方がいい。睡眠不足を解消するのはまだいいけど、テレビやコンピュータの前で何時間も過ごしているのは、生産的な時間とは程遠い。1年を無駄にしてしまうのが心配で、でも休みを取ることのメリットも考えているなら、何かのプログラムに参加して、規則正しい毎日を送れるようにすることを検討しましょう。

賛成:大学に入る前に一人前の大人になれるチャンス
 大学生は成熟し自立する時期だけど、ギャップイヤーの間に自分のことは自分でやるのも大きな人生経験になる。外国を旅した場合でも、フルタイムで働いた場合でも、学校に面倒を見てもらうのではなく自分で責任を持つとはどういうことなのかよくわかるだろう。診療所を建てるために数ヶ月間ウガンダに滞在し、貴重な体験をした若者がいる。「若いうちに外国で自力で暮らしたことで、独立心と、自分で自分の面倒をみられるという自信がつき、大学に入っていくのが簡単になった」と言う。

反対:同級生より1年遅れちゃう
 当たり前でが、休みを取るということは、大学(そして仕事)を始めるのが同級生より1年遅くなるということでもある。ちょっと取り残されたように感じを受けるかもしれない。そして、医学部や法律の専門家など、何年も専門的な勉強しないと就けない職業につきたい場合は、これは大きな問題だろう。しかし、「自分のためにギャップイヤーをしたことで何かを逃したり、思い描いていた道を外れたりする事を怖がっては駄目」だろう。長い人生の内の1年は大したものじゃないしキャリアの邪魔になることもない。

賛成:お金を稼げる
 自分だけの時間を持つことにはかけがえのない価値があるけど、もっと目に見える利益もある。高等教育は年々高額になっており、学費の一部や全部を自分で払わなければいけない人にとっては、高校の後のギャップイヤーはお金を稼げる絶好の機会だ。アルバイトでもフルタイム労働でも、授業料、アパート代、教科書代などを支払える立場になれる。

反対:高くつくかも
 旅行したり、見知らぬ街で暮らすことにしたりした場合、費用はとても高くつく。貯金があるか、ご両親が援助してくれるのでない場合、経済状況に長期的にどのような影響があるのか確かめなくてはいけない。大学入学や就職する時に大きな借金に苦しんでいたくはない。

大事なことは...
 ギャップイヤーに正解はない。自分が納得できる決定をすればいい。ほとんどの人にとって、ギャップイヤーは人生に一度の忘れられない経験になる。こんな経験者の声がある。「私の経験は何物にも代えられない。電気がなくて水道が4カ月も止まるような質素な暮らしを経験しただけじゃなく、今後の人生の明確な方向性を持って大学に入れた」ギャップイヤーの決心を固めたら、学び、成長し、先の人生の準備になるように計画を立て、その経験を目いっぱい充実させよう。やらないことにする?大学に行くにしても、ギャップイヤーとは呼べないが、交換留学したり、国外の学校に入学したり、さらには米国にある新しい形の大学に入るなど、わくわくすることは待っている。大学という選択でなく、働き始める人も、これだけは信じよう。世の中には、面白いことは山ほどある。

(文・吉武くらら @ドイツ、JGAP総研客員研究員)

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