ギャップイヤー・ジャパンからのニュース・お知らせ

海外ギャップイヤー事情 英国編:「ギャップイヤーは、牧歌的から将来を見越した社会修行へ~機関リスト!」の巻真夏のDavis.jpg
             
 
 The Guardianは1821年に設立された英国の大手一般新聞。その公式サイトに、「ギャップイヤーはプロ志向へ」という記事が現れた。

 ギャップイヤーを通じて素晴らしい時間を過ごすことができるだけでなく、将来就職先に魅力あることを示す機会にもなるということで、その具体的な修行先、方法を伝授している。

 最近のギャップイヤー経験者(gapper やgap year takerと呼ばれる)はちょっと計算ずくで、履歴書をどうするかを考え、旅先でオージー(オーストラリア人)・スカンディ(スカンジナビア人)・イズラエリ(イスラエル人)の友人を作るよりも、将来入社する会社の上司にいかに強い印象を与えるかに執心している者もいるとしている。毎年多くのギャッパーたちが、自分のキャリアを輝かせるために(boost their careers)計画的に時間を過ごすことを目標を持つようになったという。つまり、ギャップイヤーは牧歌的な旅から、"プロ志向の研修"になってきていると言える。ただ、"プロ志向"という言葉が面白くなければ、再考したらよい。ちょっとした想像力と計画によって、自分のギャップイヤーを記憶に残るような、しかもキャリアの最初の一歩として設計することさえできるということだ。

・スキルと経験
 ギャップイヤーはいくつかの経験を得て、自分の持つキャリアに対する考えが現実的なものなのか見極める素晴らしい時間になりうる。また大学に入る前にこの時間を経験することで、卒業した後に無給のインターンシップを回避することができる。

 「自分のキャリアとして何が望んでいるかを考え、ギャップイヤーの経験をそれにできる限り合わせることだ」と保険会社アリアンツ社のイワン・ヘネカー・スミス人事部長はアドバイスしている。「書類管理やコピー取りは魅力的な作業ではないかもしれないが、その業界で働くことで自分のやる気を示し、将来何らかの人物証明書(reference)を得ることができるかもしれません。」

以下サイトから、従来のタイのビーチでビールを楽しむといった牧歌的でユルいものでない、「プロ志向」のギャップイヤーを列記してみる。

Sub Saharan Volunteers & Adventures (http://subsaharanadventure.com
 英国国内で無給の仕事でさえ求人が少ない人気業界でも、海外のインターンシップに登録する手がある。ただ少なくとも、その特権を得るための費用はかかる。例えば、ジャーナリストを志すなら、を通して、ケニヤのモンバサにあるラジオ局で、物語を作ったり、インタビューをするインターンシップに参加できる。費用は2週間で£649(約10万円)、1週間追加するごとに£75(約1万円)かかるが、ホストファミリーでの宿泊と食事が含まれる。

GapGuru(http://gapguru.com/gap-year-internships
 出版や編集の体験コースがインドのニューデリー、そしてタンザニアでおこなわれていて、費用は1ヶ月£1,090(約17万円)。

CESA Languages Abroad(http://cesalanguages.com
 仮にスペイン語やアラビア語で流暢に話せるようになれば、海外滞在を楽しみながら、雇用のチャンスを大幅に広げられる。もちろん、これは簡単なことではないが、1年の時間があればそれなり話せるようになる。その環境に浸ることが大事だ。CESAでは、グアデアルーペからコスタリカ、オーストラリアからモロッコまで様々なコースを用意している。例えば、リマでおこなわれるスペイン語コースは、宿泊費を含めて1週間£278(約4万円)、もしくは6週間£753(約10万円)で参加可能。

Projects Abroad (http://projects-abroad.co.uk
法律や考古学、ケアに関連したインターシップはから参加することができ、他にもたくさんのチャリティーやNGOが特定のプロジェクトに直接関われる就労体験を提供している。(http://goabroad.com/volunteer-abroad にもたくさんあります)

Medforce(http://medforce.info
将来、医師を目指している人は、無資格の学生でも、海外で医療業務のシャドーイングや就労体験ができるも考えてみるとよい。費用は£1,150(約18万円)から。

Sportforce (http://sportforce.org.uk
英国のスポーツコーチング認定のチャンスが与えられ、それをクリアした後にガーナや南アフリカ、エクアドルやエジプトなどの海外でのコーチングをできる。

Year in Industry(http://yini.org.uk
主にエンジニアリングや科学、IT、ビジネスの分野で有給の仕事やインターンシップのリストを掲示している。ここでは"YinI Combo"と称して、環境保全サマーキャンプや冒険、海外でのボランティアプロジェクトを割引価格で提示。

Enternships.com(http://enternships.com/en/enternships
もっとニッチなものを求めているのであれば、ベンチャー企業によるインターンシップをリストアップしている。中にはいくつか海外のものもある。

Bunac(http://bunac.org/uk)
法人色が強くないところでは、Bunacがある。過去40年に渡って、数々の若い働き手をアメリカに送り出してきた。アメリカやオーストラリア、ニュージーランドやカナダでの有給サマーキャンプに登録することもできます。面接や保険、渡航費、食事や宿泊費もすべて含んでおよそ£495(約7万円)ですが、キャンプスタッフとしての2ヶ月の給料は$800~1300(約8万円~13万円)。

Australian JobSearch(http://jobsearch.gov.au/harvesttrail
もし気力あふれる努力家との印象を将来の会社に見せつけたいのであれば、豪州で生活を切り詰めてアウトバックで働くackaroo(牧場見習い)がある。一般的な一日の仕事は馬やモーターバイクを使って牛を集め、門を溶接し、トラックを運転したり、エンジンをいじったりすることになる。

Organic Farms(http://wwoof.co.nz
ホストが食事や宿泊施設、研修トレーニングを提供してくれ、ファームの手伝いをすることで少しだけ給料を払ってくれる場合もある。

Real Gap Experience (http://realgap.co.uk
i-to-i (http://i-to-i.com

どちらも世界規模で様々なスキームを提供している。Tefl −teaching English as a foreign language(英語を第二外国語として教えるプログラム)−から野生動物保護活動まで、かなり幅広い分野をカバーしている。

The Unique Travel Company(http://theuniquetravel.co.uk
スリランカ沿岸の町、ネゴンボの学校や孤児院でのスキームを運営している。4週間のプログラムで£550(7万円)くらい、宿泊費やローカルのホストファミリーとの食事も含まれています。

Raleigh International(http://raleighinternational.org
 慈善団体。「社会経済的多様性と障害者やエスニックグループ」に向けた奨学金スキームを提供。17−24歳の人は5、7、10週間のプロジェクトに申し込み、適切だと判断されたら、プロジェクトの1/3から2/3の費用を団体が負担してくれる。奨学金が付いているプロジェクトで、現在も受け付けているものの多くはインドで実施。期間は5週間で、奨学金を得る前にまずは£1,750(20万円)の資金が必要。


 他にも多くのリゾートではバーやホテル業務、観光関連の仕事は常にある。ヨットでは未経験の人でもホスピタリティや観光、料理のスキルを身につけることができる。朝早く(大体朝6時)に大きな港に着き(南フランスのアンチーブなら運がいい)、そこから仕事を探し始めるのです;数ヶ月もあれば、それなりの金銭を得ることができる。

 最後に、ギャップイヤー・プログラムのクオリティの担保だが、Tourism Concernは今年、Gap Year and International Volunteering Standard(ギャップイヤーと国際ボランティア基準) - 「GIVS カイトマーク」を作る。責任を持って運営できているというフィードバックの多い団体にこのマークを与えることを決定した(http://tourismconcern.org.uk)。これでどの団体を選ぶべきか、一つの指標ができたことになる。例えば、有給のプロジェクトであれば、そのプロジェクトにどれくらいの費用がプロジェクト本体に回っているのか、また現地の住民たちにも、どれくらい行くかなども説明する必要があるのです。

 英国の従来の牧歌的なギャップイヤーから発展してきた「ギャップイヤー・プログラム」の充実度とプログラムの評価システムがしっかりしてきたことがわかる。


文・塩飽 泰啓(国際基督教大学大学院院生)


※「海外ギャップイヤー事情」100超記事の一覧リスト(右ナビ)→http://japangap.jp/info/cat44/