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話題の書籍「国家がよみがえるとき 持たざる国であるフィンランドが何度も再生できた理由」 古市 憲寿,トゥーッカ・トイボネン (著)
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話題の書は、なんと4年以上かけて進めてきたプロジェクトだった!
 フィンランドのトップクラスの社会科学系の教員が日本向けに書いた教育・若者・イノベーション・起業などに関する章が入っている。北欧で小国フィンランドが1918年の独立後、幾度も挫折を味わいながらも、何度も立ち上がり、再生を果たしてきたのはどのような背景があったのか。

 トゥーッカ・トイボネン氏は朝日新聞Globeで「今は確実な仕事などない時代」と発言、若者のソーシャル・イノベーションがフィンランドの困難を切り開いてきていると紹介したが、本書はこの考えを反映したものといえる。

 フィンランドはこれまで福祉国家の成功例とみられてきたが、この国が様々な難局をイノベーションによって活路を見出してきたことは、これからの日本は学ぶことが多いといえる。とりわけ若者の意欲が果たす役割の大きいことは、自明ではないだろうか。

本の構成は以下の通り。

はじめに
フィンランドは、何度でも立ち上がる 古市憲寿
正解のない時代にフィンランドの社会を「近距離」から考える意味  トゥーッカ・トイボネン

第1章「森と湖の国」フィンランド
 論文1 幻想的な国の土地と民族と自然
 論文2 フィンランド人は幸せか
 論文3 男女平等の真実
 「まとめ」

第2章 フィンランドの教育は本当に素晴らしいのか
 論文4 教育大国で鳴り響く不協和音
 論文5 「友達」が少ない子ども、自殺する若者たち
 「まとめ」

第3章 幸福なフィンランドの若者たち
 論文6 「落ちこぼれ」や「ニート」たち
 論文7  若者たちは幸福か
 「まとめ」

第4章 「起業大国」フィンランド
 論文8 ヘルシンキの春
 論文9 「創造性」のパラドックス
 論文10 日本とフィンランドにおける創造性とイノベーション
 論文11 信仰としての「イノベーション」
 「まとめ」

最終章 これからもフィンランドは復活し続けるか
 トゥーッカ・トイボネン/古市憲寿