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海外ギャップイヤー事情 アジア編: 「えっ、ベトナムでも大学生にギャップイヤーが人気!」の巻


ギャップイヤーは、もやや先進国だけのものではない!

 ベトナム初のオンライン英語ニュースサイト「ベトナム・ネット・ブリッジ 」がベトナムの大学でもギャップイヤーが増えていると伝えている。

  見出しは、ズバリ「ギャップイヤーがベトナムの学生に広まっている("Gap year" getting more prevalent among Vietnamese students)」 だ。

 今年 国立ハノイ工科大学に受験したある学生は、満点近くのスコアで合格した。 この学生は実は、昨年ハノイ教育大学数学学科に合格していて、わずか二か月で退学していた。

 彼は、「最初からはやり直す」と言い残して教育大学を辞め、自宅で1年近く復習しながら、他大学に入るための準備をしていた。 彼の決断は、教員になることを辞めたことであり、家族には衝撃だったし、彼も辛い日々だった。

 両親はいろいろ工作したが、彼に復学させることに失敗し、辛くあたり、友人達もクレイジ―な決断と思ったという。友人のうちの何人かは、みんなの夢である大学教育のよい機会を棒に振ったと言い放った。特に退学を決めた2週間は大変苦痛だったと彼はいう。

 しかし、両親もしばらくして、彼のしたいことが数学や安定した教員でないことがわかった。それ以後、毎日6-8 時間、受験勉強をし、今回の工科大学の合格に至る。

  もうひとりの青年も、現在、ホーチミン市大学の外国貿易学科の 2 年生だが、4年前に入学した。入学の2か月後に「個人的な理由」を抱え、2年間のギャップイヤーを取ることを決断した。 現在は、大学での明確な学習プランができたので、復学している。この"寄り道"に見える2年はどんな教育機関でも与えられなかった課題だという。今は、ベトナムの留学サイトの管理人もしている。

 ベトナムの親御さんは、日本や米国と同じように子供が高校卒業後、ストレートに大学に入学することが、一番よい選択だと考えている。子どもが、夢の大学でのキャンパスライフという機会をつぶすなど想像もつかない。ギャップイヤー生が説明する「人生から学ぶためにいったん大学の外に出る」など意味不明だ。 また、子供が大学受験に失敗することを除いて、1年、2年と無職状態が続くのも望んでいない。

 親は、子供が世界で生計を立てる前に、必要な知識を大学で習得するべきだと考えている。 しかしながら、ベトナムの若者は最近、彼ら自身が描く計画を 実行することに強く主張するようになったという。自我の目覚めか?ベトナムのギャップイヤー取得者は毎年増加していると教育専門家は言う。ギャップイヤーを取得したパイオニア達は、「ギャップイヤー期間は、自分達にとって、実に有効で興味深いと確信している」と報じている。

 何がしたいかよく考えずに、あるいは整理せずに(日本では偏差値をベースに)、"ところてん"のように大学に入学することへの疑問が世界規模で大きくなっているように思う。本格的な社会体験や就業体験を意味するギャップイヤーが浸透するのも、大学での学びを明確化し、将来のキャリアへの耐性をつけることに役立つからだ。


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