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ご協力を! 国際教養大学のギャップイヤー生(本年9月入学予定)が、簡単なアンケート協力者を募集中!


 国際教養大学(秋田市)のギャップイヤー生で、9月入学を予定しているゆこさん(ツイッター・アカウント@gap11year)のギャップイヤー活動は、『Think globally, act locally』がテーマ。今年4月より横浜市中区にある寿地区(注)について調査をしている。

 ゆこさんは現在寿地区で、ホステルや地区内の学童施設でのボランティアなどをしながら、調査をしている。ホステルとは、人口の減少や住人の高齢化により利用者の減った、簡易宿泊所の4~5階を改装し、旅行者や出張で横浜に来る人向けに営業しているヨコハマホステルヴィレッジという安宿のことだ。

 4月からの3ヶ月近い活動の中で、簡易宿泊所街としての町の流動性や、横浜市やNPOなどによる福祉のシステムなどに着目し、寿地区の「セーフティーネット」や「リハビリテーションの場」としての側面に強い関心を持つようになったとゆこさんはいう。

 寿地区は、社会から外れてしまった人を「排除しない」という特徴があるが、そこから社会に復帰するのはなかなか難しい。本人の意志とは関係なく、実際寿地区の住民というだけで就労に不利になることも多い。町は変化しているのに、町の外の人が持つ「日雇い労働者が多く、暴力事件などの多い場所」というイメージが変わっていない。「イメージが変われば、寿地区にやってきた人々が、再び社会に復帰するチャンスが増えるかもしれない」とゆこさんは考える。

 しかし、対照的に、町の名を知らない人も多い。ゆこさん自身も幼少の頃横浜に引っ越して16年になるが、寿地区を知ったのは昨年5月という。知人に聞いても認知度自体が低く、地区周辺の子供が、親から立ち寄らないように注意を受けたという情報だけだった。

 そんなことから、寿地区に対するマイナスの印象は一定の年代の方が持っており、下の世代は寿地区自体を知らないのではないか、という仮説が浮かび上った。「イメージを変えるには、どのような人々が、どのようなイメージを持っているか知る必要がある」と考え、「横浜のイメージ」についてのアンケートを取ることにした。

 アンケートの質問は属性の選択肢含め6門で構成されており、回答は1〜3分で終わる。以下のリンクから回答できる。尚、回答された結果を今後のギャップイヤー活動に生かしたいとゆこさんは言う。どなたでも回答はできる。読者の皆さん、是非ご協力を!

https://jp.surveymonkey.com/s/SGYJDHP

(注)寿地区とは、大阪の釜ヶ崎や東京の山谷とともに日本三大ドヤ街のひとつにあげられ、多くの簡易宿泊所の集まった地域(ウイキペディア)。昔は日雇い労働者で賑わっていたものの、日雇い労働の需要が減少したことや、最盛期の労働者の高齢化などにより、当時の活気は見受けられず、現在は福祉ニーズの高い地域に変化している。また、地区で生活する者のほとんどが簡易宿泊所宿泊者であり、その8割ほどが生活保護受給者となっている。地区で暮らす人は昔の日雇い労働者に限らず、様々な事情でこの地区で生活保護を受給して生活せざるを得なくなった人がいて、リーマンショックや東日本大震災などの際は大幅に人口が増えた。

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