ギャップイヤー・ジャパンからのニュース・お知らせ

「第1回ギャップイヤー・フェスタ大賞」(副賞5万円)は、吉本初の"車イスお笑いタレント"を目指す寺田 湧将さんに!フェスタ1.jpg

7月26日(土)夜に、代々木・国立オリンピック記念青少年センターで行われた第3回「ギャップイヤー・フェスタ」の会場で、応募した5人のギャップイヤー経験者によるプレゼン大会が開かれた。参加者・審査員による投票の結果、栄えある初代の「ギャップイヤー・フェスタ大賞」は、関西学院大学時代に休学からギャップイヤーを取得し、車椅子で単身英国に乗り込み、語学研修や社会体験を積んだ現在吉本興業の"お笑い芸人の卵"である寺田 湧将(てらだ・ゆうすけ)さんに輝いた。

 司会が、「次はJGAPのエッセイ欄で1,000に近い『いいね!』をももらっておられる寺田 湧将(てらだ・ゆうすけ)さんのプレゼンです。」と紹介すると、「素敵な紹介をありがとうございます。打ち合わせ通りで忠実でした。僕がお願いし、言わせたわけでして・・・。」といきなり暴露して会場をなごませ、投票権のある参加者の心を掴んだ。

 寺田さんは、"マイナス100からの人生"だったと振り返る。物心つくと、脳性マヒの障害で、歩けないばかりか、まともに動けない。自信のない日々が続く。周りの応援もあり、関西学院大学に入学するも、目標が見出せないまま、ふてくされパチンコ店通いに。ギャップイヤーで、そんな自分を変えたいと思った。だから、単身の車イスで、英語習得を目的に、英国に旅立った・・・。

 英国でできた友人との何気ない会話で「へえー、日本には車イスの コメディアンいないんだぁ。こっちじゃ普通だけど・・・」のひとこと に、ハッとした。これまで、周りや家族からは、卒業後は堅く「公務員狙い」を諭されていたが、人生にチャレンジする闘志が沸いてきた。

 これまで、苦しい時や落ち込んいる時に、"お笑い"に随分助けてもらってきたが、職業として、あるいは生きる道として今度は「笑いを創る側」に回ることはできないかと真剣に考えるようになった。

 そして、1年後の2012年に帰国後、関学を卒業し、昨年1年大阪の"お笑い養成所"であるNSCに入学した。今年3月に無事卒業し、東京に"ピン芸人"を目指して、上京している。

 「売れる」までは偉そうに言えないがと前置きし、寺田さんは、「オネエ系、ハーフ」と既にマイノリティは芸能界で活躍しており、"車イスの芸人"がいたってよいのではと考えている。多様な人が輝く、生き易い社会が実現し、「〇〇タレントという呼び方が無くなるくらいになったいいな」と語る。これからの寺田さんの"ギャップイヤー・スピリッツ"による活躍に期待したい。

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「いいね!」が953、ツイート107個→2012年4月2日付 No55:「障害者である僕には未来はない、可能性もない。僕は自分の人生諦めているんだ...」寺田湧将さん(当時、関西学院大学4年)-JGAPエッセイ集 フロンティア・フォーラム http://japangap.jp/essay/2012/04/post-21.html 

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(それぞれ感動のプレゼンをした5人のギャップイヤー経験者の物語)
今年、NSC(吉本興業の養成所)からデビューする寺田湧将さん。
https://teachme.jp/contents/100616/

メキシコに文化芸術のボランティアに行き、スペイン語ができなくても、その中で存在を認められた体験を話してくれた加藤カヨさん
https://teachme.jp/contents/100268/

ドイツに行き93か国267名の方との出会い、国際学校を創るプロジェクトを掲げ任意団体を発足させた川野晃太さん
https://teachme.jp/contents/100605/
6月11日付 JGAPエッセイ集 フロンティア・フォーラム No.171: 「迷ったら前に出る!小さなことから"何でもやってみる"の精神で取り組む。国際社会で人間力を養う。」(川野 晃太さん、ボランティア団体 LIDS 代表)  http://japangap.jp/essay/2014/06/-move-lids.html

救急医として研究者を志し、留学ではなく休学してカナダの救急医療の現場でリサーチアシスタントとして働いた田村張さん
https://teachme.jp/contents/90184/

1年間世界を旅しながらアジア・アフリカ・中東などの13ヶ国28ヶ所の学校や施設を訪問し、様々な状況にある子ども達と触れ合いNPOを立ち上げた矢口亜紗美さん
https://teachme.jp/contents/100164/

主催:ギャップイヤー・プラットフォーム
共催: NICE(日本国際ワークキャンプセンター)
ICYEジャパン(国際文化青年交換連盟日本委員会)
市民キャビネット 地球社会・国際部会
後援 : JGAP(日本ギャップイヤー推進機構協会)
国連・CCIVS(国際ボランティア活動調整委員会)
NVDA(アジア・ボランティア発展ネットワーク)