代表ブログフロンティア・フォーラム

日本をよくする提言から多様性を高める主張、ギャップイヤー文化構築提案まで、
多種才々なイノベーター達のエッセイ集

「迷ったら前に出る!小さなことから"何でもやってみる"の精神で取り組む。国際社会で人間力を養う。」川野さん写真.jpegのサムネール画像

川野 晃太(ボランティア団体 LIDS 代表) 

− a gap year adventure of mine -
■ギャップイヤー期間
2013年4月1日~2014年3月31日
■期間滞在場所
2013年4月~8月 東京
2013年8月~2014年3月 ドイツ(ハンブルク、ラオフ、etc)
2014年3月 東京、宮城県石巻市


はじめに
 私は地元中学を卒業と同時に三重県の国立高等専門学校に入学し電気電子工学を学んだ。親元
を離れて寮生活をしながら、一端のエンジニアを目指していたが変化の少ない生活に疑問を抱いてい
た。平凡な学生生活を送る中で、学内に掲示されていた、アメリカへの短期学生派遣に応募し、参加
したことをきっかけに海外に興味を持つようになり、翌年最初のギャップイヤーとも言える1年間の
イギリス留学を行った。目標であったスコアに現れない英語力の取得と現地学生の家庭教師を行うこ
とに成功した。この時の経験からビジョンを描き、それに向けて達成するというプロセスを自然に出
来るようになったと自負している。

 帰国後、シンガポールでの技術英語研修を経て、メキシコでの専門分野での国際学会、タイで
の国際シンポジウムに学校を代表して参加させて頂いた。そして私の人生に大きな影響を与えたベト
ナムでの海外インターンシップに参加後、希望であったグローバルに居拠点を置き、ビジネスを展開
する製造業メーカに就職した。そして入社前に一年間休職して行う社内研修プログラムを利用し、二
度目のギャップイヤーを日本そしてドイツで行った。帰国後、国内でメンバーを集め、現在の活動団
体を発足し、第一回目のイベントに向けて奔走している。
現在までに、アメリカ、ドイツの他、色んなご縁が有り海外19カ国を訪れている。


活動をはじめたきっかけ
 学生の頃から、塾講師や家庭教師などのアルバイトを通じて若い世代の英語教育に携わり、
教育ボランティアでの活動も行ってきた。その頃より日本の教育システムそのものに疑問を持ち始め
た。外(海外)をたくさん見て知っていくうちに中(日本)にあるもの・状況に気づき始めた。日本の今の
の状態を決して悪いとは評さないが、国際的に見て日本の教育は遅れていると感じた。特に英語教育
に顕著に見られたのだ。恐らく自分以外にも同じように感じている人が多くいると思う。しかし、誰
かが変えてくれるのを待っているのではなく、自分から変えていこうと考えた。教育に関して資格も
知識も十分でない私が、"そんなこと出来る訳がない"と多くが考えるものと思う。私もギャップイヤ
ーに挑戦するまではそういう考え方だった。しかし、物事はやってみなければ案外わからないもので
ある。だから、極々平凡な自分が行動を起こしていることで、他の人にも良い影響を与えたいと思う。

 私はアニメで例えるならドラゴンボールの孫悟空でもワンピースのルフィでもない、一番近い
もので言えばドラえもんののび太君だと今でも思っている。圧倒的な能力や才能はないけど、誰でも
アクションを起こし、何かを動かすことが出来るということ、それを今、何かに挑戦したいと思って
いるが踏み出せない人に伝え、何かのきっかけになって欲しいと願っている。私はギャップイヤーで
ドイツに渡った際に自分の人生観を左右する局面に何度も出くわした。そして、何か行動を起こす際
に、それまでのGive and Takeの考え方から、少し変化したHappy Circulation(幸せの循環・貸し出し)
という考え方に変わったのだと思う。綺麗ごとに聞こえるだろうが、誰かが始めればきっと幸せの輪は
広がっていくものと信じている。モノの見方を変化すること(パラダイムシフト)が出来たということ
だと思う。


今後の活動
 私は将来、日本にNPOとして民間主体の運営による国際学校を創ろうと活動を行っている。
公立の料金と同じで国籍問わず、誰もが学ぶ熱意と努力さえすれば夢を見つけ実現するために学ぶ場
所を日本に創りたい。そして今、教育の地盤そのものがない国やさまざまな理由で教育が受けれない
国に、全世界に考えを展開していきたいと考えている。その第一歩として、日本の小中学生やその保
護者、そして日本で生活している外国籍を持たれている人を対象に国際交流イベントを無料で実施す
る。その後活動を大きくし、国際キャンプそして全世界のギャップイヤーを利用し短期学校を共に創
っていきたいと考えている。

 私は現在モノづくりの企業に身を置きながら、この活動を行っている。よく耳にするのはモ
ノづくりはヒトづくりであるという言葉である。つまり人を育てなければ発展はあり得ないというこ
とである。それはモノづくりに限らず、人間活動の全てに置き換えて考えれることであると思う。私
はこのヒトづくり(教育)を国民全員で考えていく世の中にしたいと願っている。
 

これからギャップイヤーを考えているあなたへ
 実際に経験した私がお伝えしたいこと、恐らくギャップイヤーを考えられている方は挑戦し
たいことがたくさんあると思う。しかし、その先にある一つの大きなビジョン・目標を持って頂きた
い。海外に身を置くこと、日常生活から非日常生活に移行する際には、時に楽しいことばかりでない
けれど、辛いことがあっても自分を鼓舞することが出来る芯を持ってほしい,そしてどんなときも笑顔
を忘れずに楽しむことが重要であるとお伝えしたい。
 

私がギャップイヤーで意識して行ったこと3点とは!? 
1.  お金を使わない → アイデアを出す
2.  既存の人脈を使わない → 新しいつながりをつくる
3.  日本人とは極力話さない → 自ら外国の方と触れ合いにいく

 そして、、あくまで海外で生活する上で、言語習得は通過点であってゴールにはしないこと
であった。実際にギャップイヤーで何をやったのか詳細についてはこの記事では敢えて割愛させて頂
く。私はあなた自信の独自のギャップイヤーをあくまで行ってほしいと思っている。ただその一年は
きっと、今まで当たり前のように考えていた事に対して常に疑問を持つ、本当に自分がやりたいこと
は何かを見つける、もしくは人生そのものを考えるのにとてもいい時間であることに間違いないと断
言出来る。私のギャップイヤーについては数年内に書籍化したいと思う。そのときには一人でなく
色々な方々のストーリーを交えたものにしたいと考えている。


最後に
 私が今回記事にして頂きたいと思ったのには、一つ理由がある。私の体験・経験を一つ例に
とって考えていただきたい。同じようにしたからと言って必ず同じになるわけではないし、私の生き
方・考え方がすべての方に対して正解であるとは到底思わない。しかし、一つだけ確かなことがあ
る。人間を創るのは人間だということ。私もその一人、人間であり、人と出会い、関わり、影響を受
け、学び、考え、行動し、失敗し、そしてまた起き上がって生きている。このサイクルには終わりは
ない。人間は一人では生きてはいけないということを。15歳最初の大きな決断をするとき、20歳大人
として社会に認められるとき、学生と社会人のはざまにいるとき、社会人として常に変わりゆく世の
中でゆられているとき、年齢に関して個人差はあると思うが大きな変化のときを過ごしている人に伝
えたい、考えていただきたい。今を生きる若い世代。そして若い世代と関わる親や教育者、いわゆる
次を創る世代へ。"教育とは?"

【告知】
2014年9月20日(土)

東京新宿区高田馬場新宿NPO協働推進センターにて
第一回 スポーツや遊びを通した国際交流イベント実施予定

プロフィール:
川野 晃太
1989年 9月 6日生まれ
2013 年国立鈴鹿工業高等専門学校専攻科電子機械工学専
攻修了。製造業メーカーに就職後、一年目に休職しギャッ
プイヤーを行う。現在、同会社に復帰し、週末には未来の
国際学校設立に向けたボランティア団体の代表として活動
を行っている。三重県国際交流財団英語通訳翻訳パートナー

これまでの掲載記事:特定非営利活動法人 ヒューマンインターフェース学
会誌内企画 若手ここにあり 「海外インターンシップ研修に参加して」
http://www.his.gr.jp/journal/archives.cgi?c=download&pk=66
SNS: Twitter::@offstage96
Facebook: https://www.facebook.com/kota.kawano.169

川野さん風景.jpeg

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