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海外ギャップイヤー事情 米国編:「高校のキャリアセンターが勧めるワクワクする37のギャップイヤー・プログラム!」の巻ホイアン.JPG


 米国・マサチューセッツ州のニュートンノース高校のキャリアセンターでは、学生、またその両親向けに進学先やその出願方法、試験など様々な情報をオンラインで提供している。その中にはギャップイヤーを取得する生徒が多い昨今、様々なギャップイヤーに関する情報もある。以下のように、ギャップイヤーやボランティア活動のプログラムを紹介している。

 大学入学前に、単なる夏休みの延長ではなく、何かもっと充実した時間を過ごしたいと思うなら、それを最大限に利用できる機会は数多くある。 例えばギャップイヤーを取得して海外留学(交換留学でなく、正課外の語学・スポーツ留学等)したり、ボランティアや就労経験をしたり、単なる観光旅行だっていい。これらの例は今、ますます多くの高校卒業生が大学入学前に時間を費やす方法だ。じっくり取り組みたいと思っていた授業を取ったっていい。やれることは沢山ある。

 学生達にとっては大学入学前に、正規の学業から"小休止"をするギャップイヤーは大きな決断になる。ただ、ギャップイヤーを取得した学生ほど大学入学後により成長して大学生活に適応できるようになってきているので、大学側も積極的に奨励している現状は大事だ。以下、"ワクワク"する36ものギャップイヤー・プログラムを紹介していく。日本でもAFS(アメリカン・フィールド・サービス)は利用できるが、これごどのバラエティはない。羨ましいや環境が違うからだけで済ましてよいものだろうか。

一般的な情報サイト

1.SERVEnet
社会貢献とボランティアのウェブサイト。このサイトを通じて、利用者が住んでいる郵便番号、市、スキル、関心ごと、可能日時などの情報を入力すると利用者が必要としている組織を見つけてくれる。ユース・サービス・アメリカ(YSA)のプログラムの一環である。

2.StudyOverseas.com
 国際的な教育を目的として、海外留学を検討している生徒に対して、無料で大学の情報を提供している。その中の"コース&大学"検索セクションでは、海外留学生を現在呼び込もうとしている多くの大学の情報も載っている。

3.StudyAbroad.com
海外に留学したい学生に対して、教育情報を提供している大手インターネットサイトだ。
海外留学プログラム、海外夏季講習コース、インターンシップ、サービスラーニング(社会貢献型体験学習)や海外ボランティア活動や集中外国語プログラムなど包括的な案内が掲載されている。

4.Serve Your World.com
海外でボランティアをしたい人の為の情報サイト。

5.Volunteer Match
ボランティア活動希望者を支援する非営利団体。市民社会参画(シビック・エンゲージメント)に専心するボランティアやビジネスリーダー、非営利団体をサポートする様々なオンラインサービスを提供している。

6.The Association of Boarding Schools web site
大学院も含む、米国内の全寮制の学校・寄宿舎の情報を提供するサイト。


ボランティア、社会貢献活動に特化したプログラム
(費用がかかるものもある)

7.AFS(American Field Service)
AFSは地域密着型の世界最大のボランティア組織のひとつである。国を越えての学生の国際留学活動を通して世界貢献をしている。毎年10,000人以上もの学生、若者、教師が、AFSのプログラムに参加している。

8.Americorps
アメリ・コーの参加者は教育、公共安全、福祉、環境の範囲において、地域課題の問題解決に取り組む制度である。また参加者は、生活手当、医療保険、福利厚生制度の支援も受けられ、将来の学費にあてる奨学金を一人当たり4,725ドル支給している。参加者は約1000近い地域または国の機関の中から社会貢献活動場所を選べる。

9.AFSC (American Friends Service Committee)
キリスト友会(クエーカー教)の組織で、かつ社会正義、平和、福祉などに寄与している様々な信仰をもつ人々の集まりである。クエーカー情報センターを通して、広範囲はボランティア、インターンシップ、就業機会をウェッブサイトに掲載している。

10.City Year
貧困や様々な理由で悩んでいる将来のある学生達を支援するアメリカ全土にひろがる団体。アメリコーメンバーの一員として、参加者にはアメリコー同様の特典が得られる。

11.The Institute for International Cooperation and Development (IICD)
現代の地球が抱えている大きな問題(貧困と環境問題)を掘り下げ、解決策をみつけ、将来に希望が見出せるよう活動を広げている。アフリカ、中南米への開発援助のボランティアを訓練し、送り出すプログラムを提供している。

12.Corporation for National and Community Service
ナショナルサービス公社は、ボランティア活動、及びコミュニティーサービス推進政策を行う組織。

13.National Association of Service and Conservation Corps (現在、The Corps Network)
コープネットワークは、職業訓練、学術的プログラム、リーダーシップ能力、社会や環境を改良する戦略的サービスを通じたその他支援に参加することによって青少年の技術・能力を開発する包括的なプログラムである。

14.Global Service Corps 
米国に本拠地を置く、非営利の国際開発ボランティア団体で、コスタリカ、タンザニア、タイ、カンボジアにおいて社会貢献型体験学習や留学の機会を提供している。
短期、長期のプログラム、またインターンシップのプログラムもある。

15.Habitat for Humanity International
1976年設立の非営利且つ特定の宗派に属さないキリスト教の団体で、住む所のない人々の為に簡単で世間並みの暮らしができるような住居を建築する活動を奨励している。

16.Association of Voluntary Service Organization (AVSO)
ベルギー(ブリュッセル)に本拠地を置く、ヨーロッパ、又世界各地にひろがる長期にわたるボランティア活動を行う非営利団体。

17.Student Conservation Association (SCA)
学生達、また青少年に屋外で、環境また環境保全活動を通じて、ボランティアやインターンシップ、また就労の機会を提供し、将来にわたる責任感やリーダーシップを取得させる。プログラムには1ヶ月から1シーズンに及ぶもの、または1年間のものがある。

18.Student Partnership Worldwide (SPW)
イギリスを拠点に置く団体で、年間18歳~28歳までの青少年500人を採用して環境、また教育的プログラムの分野においてアフリカやアジア地域の開発国にて働き社会参画を促す。

19.Volunteer for Peace (VFP)
ユネスコの国際ボランティアサービスの連絡会のメンバーの一つである。VFPの検索データーベースを使って、70カ国にわたる1800もの短期の異文化体験型社会貢献活動が見つけられる。

20.Serve Your World
海外でボランティアを楽しみながら、また仕事としてできる情報を提供するサイト。


授業料・参加費が必要な特別なプログラム

21.National Outdoor Leadership School
1965年創立のこの団体は、年齢を問わず屋外の野生豊かな旅に連れ出し、そこにおいて戸外活動の技術、環境について、またリーダーシップについて学べる。 プログラムは10日間のコースから2期学期フルコースまである。

22.Outward Bound
目的地は米国、カナダ、メキシコ、カリブ海にわたるまで、様々な冒険/屋外教育プログラムを提供している。

23.The Audubon Expedition Institute (AEI)
The Audubon Expedition Instituteとレスリー大学と国立Audubonソサエティが組んでユニークな自然保護学習機関をつくり、自然保全、野生動物の生息地の保護の勉強等のプログラムをギャップイヤー・プログラムに組み込んでいる。

24.Where There Be Dragons
学生が小規模なグループになって経験したこともない体験旅行ができるプログラムで、行き先は、アジア8カ国、ラテンアメリカ3カ国にわたる。

25.Dynamy
31年の歴史があるおなじみの型のはまらない年間を通してのギャップイヤー・プログラム。

26.Global Quest
タイやエクアドルでのプログラムを提供している。

27.Windsor Mountain (正式にはInterlocken)
経験型体験学習で知られているプログラムで、高校と大学の間に半年か年間通じてのプログラムを提供している。旅とボランティア活動、インターンシップ、その他オプションが組み合わさった16週間、または32週間のプログラムの選択もある。

28.SeaMester
SeaMesterのプログラムは大学レベルの学問、船舶の操縦技術、また個人の成長に焦点をおいた、単位取得が可能な40日間または80日間のプログラムを提供している。

29.The Castle Rock Institute
ノースキャロライナのブレバード大学と提携し、人文科学と戸外活動のバランスのとれたプログラムづくりに専念している教育的機関である。

30.Earthwatch.
毎年、多くの才能ある高校生、大学生が自らの時間、経験、そしてエネルギーをこの団体のボランティアとして貢献している。学生ボランティアは教室から飛び出て、個人的に実地調査に係わり、また第一線の科学者たちと働き、データーを集める技術において直接の経験を得ている。

31.Global Crossroad
2003年にルイジアナ州のバトンルージュから始まったこの団体は国際ボランティア機構の中でも最も早く成長を遂げている。ますます拡大しているプログラムの内容は様々に富んでいてアジア、アフリカ、ラテンアメリカをとおして約20カ国にも及んでいる。

32.International Cultural Adventures (ICA)
1996年以来、ICAはアジア、南アフリカにおいて類まれな文化・教育・ボランティアの学習体験プログラムを造っている。そして教師、学生、屋外活動愛好者、会社役員にいたるまであらゆる職業の冒険好きな人々に提供されている。

33.Living Routes
世界中のエコビレッジで勉強することによって教育を生活にもちこむ。エコビレッジとは自然環境に優しい、持続可能を目標とした町づくりで、学生達にとっても理想的な学びの場となる。最も革新的な環境学海外留学プログラムの一つを通して、個人的また地域社会に基づいた現実の社会にある問題解決策を研究しながら地元の環境と調和して暮らすことを学ぶ。

34.National Society for Experience Education(NSEE)
1971年に創立され、教育者またビジネス及びコミュニティのリーダー達からなる非営利目的の会員組織である。また国の体験的教育プログラムの開発・改良を試みるリソースセンターの役目も担う。

35.Pacific village Institute
ギャップイヤー期間中またはその移行期間に、高等学校の最終学年生や大学生を対象に、社会貢献型体験学習や、ホームステイ、語学習得、またその他様々な勉強に目的をおいて中国やインドにて体験的教育を行うプログラムである。

36.MASA
イスラエル政府とユダヤ人の独立行政法人がパートナーシップを組んで立ち上げた新しい革新的な組織である。イスラエルでの長期のプログラムを提供する入口として、MASAは様々な情報や奨学金制度を提供しながら何千ものユダヤ人の青少年が100以上もの承認を得たプログラムの中から選んで1年間、あるいは1学期間を過ごすことを実現可能にしている組織だ。

37.The Bridge Year Program
アルゼンチンとチリに拠点を置く組織で、スペイン語を母国語とする国に滞在して勉強できるプログラムだ。

文・JGAPギャップイヤー総研客員研究員 余田有子

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http://japangap.jp/blog/2013/01/-httpkodamayusukewordpresscom20121207efbc91efbc99e6adb3e381aee88ba5e3818de8b5b7e6a5ade5aeb6e38081e4b.html

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