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海外ギャップイヤー事情 米国編:「ギャップイヤー取得を周りから反対されたら!?」の巻船.jpg


 バックパックの旅に関する様々情報を提供するサイトBemused Backpacker。創設者のマイケルさん自身も救急医療に関心をもつ主任看護師だが、何よりも旅が好き。旅をとおして自分をみつめなおし、様々な経験をし、スキルを磨いてきた人物だ。

 旅がどれほど人を成長させ、すばらしい経験をさせてくれるとわかっていても、多くの人は、普通の生活に埋もれてしまって理解できない。さて、ギャップイヤーを取得して、旅を出ることに反対されたら、あなたならどうするだろうか。

三つの反応
 バックパックの旅に出ることは、若者にとって、自分ができる決断で最も大きなものの一つだろうが、残念なことに、一旦そう決めても、その決断を周りが受け容れるとは限らない。

 人生において、相当な時間をとって世界へ旅立とうと決めた時、人々の反応には普通3つのタイプがある。まず第1にヒステリックな過保護な母親のそれだ。家族や友達や知人は普通に喜んでくれるか、さもなければ自分達の生活で忙しいのでまったく無関心。外見上は喜んでいるが、 "本当にラッキーだ"と言って少しねたみ、自分達も同じようにできればいいなぁと考える。あるいは、正気でないとケチをつけ、行くべきでない理由をリスト化し始めるだろう。


どんな価値観の人がギャップイヤーに反対するか?
 この最後のタイプの人間が最悪で、耳を貸す必要はない。世の中はそういう人間で溢れていて、彼らはそれぞれの違った理由で引きとめようとするだろう。

 この種の人は既成概念の罠にはまっていて、人生の終わりのないありふれた日常のサイクル、つまり「学校→仕事→家庭→住宅ローン→支払い→定年→死」にはまってしまっているのだ。たいていの人はその考え方から逃れることができない。若者がバックパックの旅にでる選択には勇気がいる。ガッツもいる。その行為そのものだけでなく、社会規範から自分を引き離し、何か違ったことをやるということなのだ。その一歩を踏み出すのが難しく、人は難しいことが嫌いで簡単なことが好きなのだ。概して人はもっとも抵抗の少ない道をいつも通りたがるものだ。

 ゆえに若者が何か違うこと、何か難しいこと、居心地のいい場所から出て何かやることを彼らは理解しないのだ。

 心底あなたのことを気にかけてくれる人に耳を傾け、そしてあなたに対しての懸念が根拠のないものであることに全力を尽くして説明し、そして何が何でも自分の夢を追いかけることは容易いことではないだろう。時にはあらぬ方向に行ってしまい、間違いのひとつやふたつを起こすこともあるだろう。でもそれが一体何だ。そのひとつひとつが若者の成長を促し、やりがいのある人生に功績を残すことなのだ。

 同じことが人生を変えた冒険の旅が終わった時にもあてはまる。キリマンジャロの頂上で驚くような悟りを開いたかもしれないし、サハラ砂漠のど真ん中で人生を変えるようなできごとがあるかもしれない。あるいいはバナナ・パンケーキ・トレイルでの不運な出来事からありったけの楽しくて魅力的な話があるかもしれない。その全部の話を帰ってからみんなに話して聞かせてあげようと思っても、現実は誰も関心がないということもある。

 旅の話を始めようとした時に感じる彼らの退屈な表情やうつろな目をみればわかる。どれだけその話や体験がおもしろくても、彼らの小さな観念的な弱い認識力には合わないのだ。昨晩の本番の番組で起こったうんざりするような出来事や、フェイスブックで誰が誰の噂ばなしをしているか等の事の方が、あなたのまわりでおこった冒険いっぱいの話よりも、単調な居心地のよい安全な生活の中にはるかに入り込んでいるのだ。

 一旦、バックパックの旅に出てしまうと、経験が若者を変え、旅に出かける前と同じ人間ではなくなるだろう。知的にそして精神的に成長すると、それまで自分を支配していた限られた形へ押し込んでみようとしても不可能になるのだ。またかつて一緒にいた仲間達とはしっくりいかなくなるかもしれない。昔の生活、以前の仕事、以前自分が所属していた社会に戻りたいと思うかもしれないが、それがいつも簡単とは限らないのだ。若者の価値観、パラダイム、ものの見方が旅の後ではあまりにも違い、変わってしまう。受け入れがたい事実かもしれないが、折り合いをつけなければならない。


いっそギャップイヤーは理解はされにくいと腹をくくる
 たいていの人は旅をするなんておかしいと思い、若者が旅にでるモチベーションやその途中で得る経験を理解することはないだろう。でも気にすることはない。小さな世界の中に住むことは彼らにまかせておいて、若者はバックパッカーになり、そこで発見する新しい世界や人々を喜んで受け入れていくべきだ。

 旅に出るのに誰の承認も必要ないし、わざわざそれを求めるべきものでもない。ただ、若者が旅に出ている間に本当に心配し、寂しく思ってくれる数少ない人達に感謝をし、一方、世界を旅することの恩恵を理解できない人々に思いやりのある態度で接しよう。結局は自分こそが全ての恩恵に浴する人間なのだから。

文・JGAPギャップイヤー総研客員研究員 余田有子

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※「海外ギャップイヤー事情」100超記事の一覧リスト(右ナビ)→http://japangap.jp/info/cat44/

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