代表ブログフロンティア・フォーラム

日本をよくする提言から多様性を高める主張、ギャップイヤー文化構築提案まで、
多種才々なイノベーター達のエッセイ集

JGAP寄稿者短信:「 HAJIMARU 」(中村 舞)


1.初めての旅に出た理由は?

旅行は「行=一行」で行く、用意されたもの、旅は1から自分で創っていくものだとしたら


高校までにも中国やタイなどへ行くことはあったけど、

初めての「旅」は大学1年の時、北海道に1人で1週間行ったとき。


会いたい人がいたから、大好きな北海道をゆっくり感じたかったから、

理由はいくつもあったけど、

私が旅に出る1つの重要な理由がある。

「ワクワクするから」
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旅に出ることを大きくとらえて

一歩踏み出せない人の相談をよく聴くけど、「ワクワクする」って、1番人間らしい感情。


この言葉には

制限や縛りがなく、自分でも見えない何かに出逢える可能性が込められてる。


なにかが「はじまる」合図。

「ワクワクする」


これこそ

私が死ぬまで大事にしたい「心」

そして、いつも旅に出る最大の理由。

2.これまでの旅を振り返って記憶に残るエピソードは?

あれはタイのプーケット島にダイビングのライセンスを取りに行ったとき。


2人の白人男性が海につかりながら、ビールを乾杯していた光景に出逢った。

話すと、故郷マドリードでお金を貯めた後、仕事を辞めてプーケットに永住してるとのこと。


とびっきり物価が安く、自然にあふれたプーケットは、2人にとって果てしない自由の場所、まさに「楽園」
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「大人になったら毎日働くんだ」

「死ぬのも日本なんだ」と

あたかも"公式"を暗記していたかのように生きていた私の肩の力がすぅーっと抜けた。


あの日、

私の生きる選択肢が無限大に広がった。

3.今、一番行きたい場所は?その理由は?

スイスの愛子さんのところ
アメリカのりょうまのところ
カンボジアのジェーンのところ
ドイツの翔子のところ
タイのミクのところ
台湾のコーのところ


「何カ国行ったの?」とよく聞かれるけど、行った国の数は、

きっと人の想像よりも少ない。


時間をかけて1つを深めるのが好きな、私らしい数。


世界遺産を巡ろうと思ったことも、

世界一周をしようと思ったこともない。


自分の価値観はいつも人によってぶち壊され、

旅は出逢う人が彩ってくれる。
私が思う世界の遺産は71億もいる、「人」
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だから私がいつも行きたい場所は、

"人"という温もりにあふれた場所。

4.旅をすることの魅力は?(≒旅に出る理由は?)

旅に出て、

人生で1番の強みを得た。


「何でも笑いに変えられる」という強み

「失敗してももともと0やから何も失うものはない」という考えで

1から飲食店の経営を始め、成功して世界一周中の夫婦にカナダで出逢い、

失敗は笑いに変えられると学んだ。


パリでiPad、携帯、財布、クレジットカードすべてをスられても、笑って旅を続ける韓国人の男性から、

1秒前の自分のすべてを笑える人はどんなことがあっても強い、人生を最高に楽しめるんだと学んだ。


九州のヒッチハイクで乗ったおじさんの話から
マイナスがあるからプラスがあるんだ、人生は総合力なんだと学んだ。

彼に出逢って、自分のわがままさ、コンプレックスだった生真面目さを愛せるようになった。


また
旅して広い世界を見て、

多くの価値に触れ、

「常識」と「正解」が崩れていくと

逆に自分のこだわりが、自分の好きなものが、自分の大事にしたいものが見えてくる。


旅を終えても、

私らしさにこだわり

人と自然を愛し続け

中村舞の好奇心を守ってくれた環境すべてを心から大事にしたいと思った。
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広い世界に魅せられたはずなのに、

気がつくと身近なものと、自分自身を愛すようになっていた。


これが旅の最大の魅力。

そして今回 

東南アジアへの4回目の旅で、
ずっと頭の中にあった質問の答えが見つかった


「なぜ旅に出るのか」


すごくシンプルだけど、もう、心にストーンと落ちた。


旅してる自分が1番好きだから。


自分こそが、旅してる中村舞の大ファンだからだ。

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5.これから旅に出る人や何かチャレンジする人に伝えたいことは?

これまでたくさん旅をしてきたけど

始まる前に説明できた旅なんて、

1つも無い。


多くの意味はあとからついてくる。


だからこそ
カンボジアに1人で行ったこと

ヒッチハイクで日本一周したこと

大学を辞めたことが失敗で、

たとえばこの先起業したり

本を出したり

ゲストハウスを開いたこと
そのすべてに失敗したとしても、


そんなことは、どうでもいい。


旅に出て、どの選択肢をとっても正しいと思える根性がついた。
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大事なのは、選んだ道そのものじゃなくて、その道をどう生きるか。

80になってヨボヨボになって
死ぬ前に人生を振り返った時に

いつも、その瞬間、

自分に正直だったらいい。


わたしもみんなも生まれた時から真っ白な薄い紙を持ってる。


はみ出してる線も、混ざり合った色も
何も綺麗じゃなくていいから、

自分だけのカラーで

濃い、濃い人生をデザインするための真っ白な紙。

紙が染みて破れるくらい

濃い、濃い人生をデザインするための薄い紙。


バスの乗り方がわからんかったら歩く。
電車の乗り方がわからんかったら走る。


道がなければ自分で道を作ればいい。


誰のコピーにもなり得ない、

ぐちゃぐちゃで、まとまらない

あなたらしい分厚い人生を。

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6.これからやりたいこと・どんな風に生きていきたいか?

21歳までぶっ通して、

自分に夢中になって生きてきた。


22歳になった今、今度は、
言葉で、文章で、作品で、直接会うことで、伝えられるいろんな形で
他人に力を与えられる人になりたい。


そして私自身
いつか「旅」という言葉が、自分の中から無くなればいい。

それほど旅が自分の中に、自分の日常に入り込めるように。

私は「旅人」でなくて、「中村舞」でいられるように。


そんな生き方がしたい。
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最後に。


わたしには大きな夢がある。

きっと決まった収入はないけど、
私らしくて、私の得意なものと、私の大好きなものが詰まっていて、
言葉にできないくらいの感情を生むような夢。


お金儲けじゃなくて、幸せになりたい。
他人と比べるんじゃなくて、自分らしくありたい。


難が無い人生より、


難がいっぱい有る、

「有り難い」人生であれ。
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2013年10月24日付 エッセイ集 フロンティア・フォーラム ※現在まで3作あるが、JGAP史上初めての「いいね!」1000達成作 
No.144:「JUST THE WAY YOU ARE 自分らしくあれ」 (中村 舞さん、大阪教育大学中退)
http://japangap.jp/essay/2013/10/just-the-way-you-are.html

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