ギャップイヤー・ジャパンからのニュース・お知らせ

4/21 文科省「学事暦の多様化とギャップタームに関する検討会議(大学秋入学と半年ギャップイヤー)」の配布資料が公開される


 本検討会議は、ギャップイヤーのような、若者達が日常生活を飛び出して、様々な経験を積む機会が量的にも質的にも不十分いう問題認識の下、「教育再生実行会議第三次提言(昨年5月)」や「日本再興戦略-Japan is BACK-(同年6月閣議決定)」において、秋入学など学事暦の柔軟化に伴うギャップイヤー等を活用した、留学等の体験活動への支援を抜本的に強化する方針が示されたことを踏まえ、学事暦の多様化とギャップイヤー期間中の活動を推進するために、海外のギャップイヤーの状況や国内の先行事例の情報を収集し、日本に相応しい環境整備の在り方について、昨年10月以降審議を重ねてきた。
今回「学事暦の多様化とギャップイヤーを活用した学外学修プログラムの推進に向けて 意見のまとめ(案)」として公表された。

尚、日本再興戦略及び教育再生実行会議第三次提言は「ギャップターム」と記載されているが、本検討会議としては、国際通用性に配慮して「ギャップイヤー」という表現に全て統一して記載することとなった。※ギャップタームは和製英語。

主な主張は以下のとおり。
○ ギャップイヤーの時期は、
・入学を遅らせる場合
・在学中に休学する場合
・卒業後、就職前に取得する場合
など、入学前に限定されることなく、学生の選択により多様な時期に行われている。
また、ギャップイヤーを経験した学生は、未経験の学生に比べて、就学後のモチベー
ション、企画力、忍耐力、適応能力、時間管理能力がいずれも高くなっている等、高
い教育的効果が上がっていることが報告されている。

○ ギャップイヤーにおける活動の形態は様々であるが、①イギリスのように、大学
は関与せず、学生が自主的に資金調達や留学やインターンシップ等を企画する「自
主性重視型」と、②アメリカ等の一部の大学のように、学生の自主性を尊重しつつ
も大学が活動プログラムの提供等を行う「大学支援型」の2つの形態がみられる。
諸外国の事例をみると、ギャップイヤーといっても一律に決まっているものでは
なく、各国の慣習や大学側等のニーズに合った形で、多様な時期・活動内容・支援
策があるといえる。

○ 我が国の大学全体が秋入学に移行しようとした場合、
① 欧米の大学の学事暦に合わせることができ、国際的に学生の流動性が向上
② 高等学校卒業後から大学入学までの期間を活用した学修体験の豊富化
③ 入試を年度末でなく、高校教育の成果をより適切に評価しえる時期に実施可能
等のメリットがあると考えられる。
しかしその反面、高等学校の卒業時期を3月のままにして大学だけが全面的に秋入
学へ移行するとなると、大学入学までの約5ヶ月間の空白期間が生じ、若者がその期
間を無為に過ごしてしまうおそれや家計負担が増してしまうという懸念が指摘され
ている。また、卒業時期が夏となってしまい、3月に卒業することを想定している現
在の就職慣行、司法試験や医師国家試験をはじめとする公的な資格試験等の仕組みに
合わないなど、様々な課題が指摘されている。

○ このため、我が国においてギャップイヤーを取り入れていくには、一律に決まっ
た形で導入するのではなく、日本の学生の成熟度や保護者の意識、各大学の教育方
針の特色に応じて、必要と考える大学が自主的に導入を検討し、実績を積み重ねて
多様なロールモデルを確立していくという地道な努力が期待される。

○ ギャップイヤーを取得して留学など多様な学外学修を経験できる機会を増やして
いくためには、イギリスのように学生が全て自主的に行う「自主性重視型」のギャ
ップイヤーだけでは、先に述べたような様々な制約があるため、経験できる学生数
の拡大は容易ではないと考えられる。
このため、各大学が、自校にとっての教育的意義を判断した上で、プログラムの提
供等の支援を行う「大学支援型」のギャップイヤー・プログラムを自主的に導入して
いくことが期待される。
※ 取組例としては、国際教養大学の「ギャップイヤー入試」、東京大学の「FLY Program」、
名古屋商科大学の「ギャップイヤー・プログラム」がある。詳細は、資料編の「国内の取組
事例」Case3,11,12 を参照。

○ ギャップイヤー・プログラムの例
・学生が主体的に学外の多様な体験活動に参加するもの。
「留学」や、産業界及び国・自治体・NPO 等における「インターンシップ」、「ボ
ランティア」、「フィールドワーク」、「小中学校の教員補助」「青年海外協力隊」
などの多様な活動が考えられる。
・大学の関与の度合いによって、
① 大学が企画運営するプログラム
② 学生が企画した計画案を大学がサポートするもの
③ 学生が自主的に行う活動であり、大学は関与しないもの
の3パターンに分類できる。①や②に止まらず、③についても、大学が教育上
有益と認めた学修があれば、単位を与えることも考えられる。
・プログラム内容は、お仕着せでは無く、学生が自主的に考えて行動するような企
画が効果的である。また、カリキュラムに組み込み、単位を与える形も考えられ
る。
・受け入れ企業等に関連した専門的知識やマナーの習得等を含めた事前指導や、活
動終了後にしっかりとやり遂げたかどうかフォローして、発表やディスカッショ
ンの機会を設ける等の事後指導を行うことも考えられる。

○ ギャップイヤにー対する国の支援
① 学生個人に対し、海外留学のための支援の充実を図ること
② 自主的に取り組もうとする大学に対し、学生の国内活動費や、プログラム開
発・運営等を担う専門人材の配置など、学外学修プログラムを運営するため
の体制整備に関する財政的な支援を行うこと
③ 大学の先進的な取組を把握するとともに、学生の学修や就職等にどのような
変化があったのか等を分析し、情報発信を行うこと
等が必要である。
なお、上記②の大学に対する財政的な支援に当たっては、
◆より多くの学生に機会を提供するプログラム
◆教育的効果の高い入学前・入学直後の時期に実施するプログラム
◆学生の主体性を重視した先駆的なプログラム
◆事前・事後指導を組み入れたプログラム
を積極的に評価することが望ましい。

(文科省の配布資料)
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/57/siryo/1347174.htm 

(関連記事)

3/24実施 第4回資料
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/57/siryo/1346418.htm

1/31実施 第3回「学事暦の多様化とギャップタームに関する検討会議」(大学秋入学と半年ギャップイヤーの議論)の資料公開

 昨年12月2日の第2回に引き続き、第3回「学事暦の多様化とギャップタームに関する検討会議」が、本年1月31日13時から金融庁(中央合同庁舎第7号館・西館)で開催された。

 議題は、「学事暦の多様化とギャップターム(大学秋入学とそれに伴う半年ギャップイヤー)推進方策」についてであり、 砂田委員(JGAP代表/お茶大特任講師)が議論を深めるため、「英国、米豪州南アフリカ等の大学におけるギャップイヤー事例」を発表した。世界の名門大学で、ギャップイヤー制度が浸透してきている現状を明示した。この資料にあるタフツ大学は、今月3月に、"推奨"のステージから、"制度"自体を設けることもわかった。
※砂田委員の発表プレゼン資料→20140131砂田委員資料.pdf

2014年3月10日付 名門タフツ大学が来年から50人規模のギャップイヤー制度導入、そしてブラウン大学も検討中!-JGAP代表ブログ→ http://japangap.jp/blog/2014/03/50.html

 次に、国際教養大学生2名が、ギャップイヤー体験談(今年9月に、半年のギャップイヤー活動を経て入学、現在大学1年生)をプレゼンした。
 玉城 慶人さんは地元沖縄で国際協力イベントを開催した成果を話した。一方、宇田川美沙さんは、貧困問題に関心があるため、カトリックの修道会(東京)と病気や障害を持った人のための農場(北海道)でのボランティア経験を語った。
※詳細は、以下のリンク「ギャップイヤー活動報告書」から→
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/57/attach/1343978.htm

 また、この後、東大副学長や一橋大学長、経団連、日本貿易会、東商からの代表者から構成された16人の委員で活発な議論が行われたが、後日に議事録は公開予定。

 次回は3月下旬に下村大臣も参加し、開催予定。

※参考:1/31第3回会議の「配布資料」のリンクは→
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/57/siryo/1343955.htm

※参考:12/2 第2回会議の「配布資料」のリンクは→
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/57/siryo/1342409.htm

※12/2 第2回会議での砂田JGAP代表の発表スライド
2013年12月2日【資料4】砂田委員発表資料.pdf


10/4 第1回議事録(文科省)
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/57/gijiroku/1342831.htm

(参考記事)10月4日付 半年ギャップイヤーが今後議論! 10/4 第1回「学事暦の多様化とギャップタームに関する検討会議」が文科省で開催された。-ニュース
http://japangap.jp/info/2013/10/104-1.html