JGAP寄稿者短信:「ルワンダ人から観た日本」(内藤俊輔、 青年海外協力隊/ルワンダ派遣)
つい先日まで5人のルワンダ人現役大学生が日本に3週間滞在。
そのうちの1人とはちょっと前から仲良くさせてもらっておりましたが,
帰国してすぐ連絡をくれ,会ってきました!
こんな感じで日本ルワンダ学生会議の人達と,東京・京都・佐賀を見てきたようです。
日本を実際に見てきたルワンダ人はまだまだ多くはないです。
しかも学生の時にとなるとさらに少ないです。
そんな彼から日本はどうだったか?を聞いてみました。
まず面白かったのは,
「東京は世界トップクラスの都市。知ってはいたけど,実際に見るともっと凄かった。
高層ビル,電車,そして沢山の人々。経済が1秒単位で動いているのを肌で感じた。
訪れるのには最高の場所だと思ったが,住みたいとは思わなかった。」
それに対して「何故?」と聞くと,
「常に仕事に追われているように見えた。それにどこにいっても人々は忙しそうだし,電車に乗っている間も誰も会話をせず,
ずっと携帯電話を見ていた。ルワンダだったら,周りの知らない人と雑談をして友達になるのに。
あと,凄くみんなプレッシャーを感じているように見えた。お金は得られるかもしれないが,幸せには見えなかった。」
おおお!!!これはまさに自分がルワンダに来て感じた日本(東京)と同じだ!
それをほんの数日滞在しただけで感じられるのは凄いなと思いました。
さらに彼は続けました。
「3都市で一番住みたいと思ったのは佐賀。気候も良かったし,何より人が楽しそうだった。
アフリカ人の僕らとも言葉は通じなくともコミュニケーションを取ろうとしてくれたし,
日本人からしたら田舎なのかもしれないが,ルワンダ人の僕らにとっては十分過ぎる程豊かな場所だった。」
僕にしっかり佐賀には滞在した事がありませんが,やはり田舎の人達は都会の人よりも温かい。
というよりは心に余裕があるので,自分と関係無い人にも積極的にコミュニケーションを取ろうとするのでは?と感じました。
そして,日本には被災地などは除きますが,既にどこにでも大体必要な物が揃っています。溢れまくっている東京よりも,必要最低限あれば十分な事も彼は知っていました。
最後に彼は,
「日本の凄い所はやはりタイムマネジメントとおもてなし。
これはルワンダ人が一番学ぶべきものだと思った。日本は子供でも時間を守るし,どんなに小さい店でもホスピタリティを感じた。
逆にルワンダの良い所も気づけた。決してお金は沢山無いけど,友達とも会えるし,プレッシャーを感じる事も少ない。」
何か,自分が2年間ここにいて感じているものの殆どを彼が語ってくれたような気がしました。
彼は今後,日本とルワンダを繋ぐ為のイベントを開いたりしたいと言っていました。
こういった体験やお互いの文化を伝えたいし,共有したいとも言っていました。
自分もあと半年いればそのイベントを企画・運営まで手伝えたかもしれませんが,残された時間は少ないので,
彼に出来るだけルワンダにいる日本人を繋ぎたいなと思います。
良い体験話を聞かせてくれてありがとう!!
(関連記事)
2014年7月16日付エッセイ集 フロンティア・フォーラム No.174:「 格好悪くてもいいじゃないか。それでも前に進み続けるたった1つのコツ」(内藤俊輔さん、 青年海外協力隊/ルワンダ派遣) http://japangap.jp/essay/2014/07/post-79.html
2014年9月13日付JGAP寄稿者短信:「世界一周するのと,海外に長期滞在する違いは何ですか?」http://japangap.jp/info/2014/09/jgap-166.html
2015年1月9日付JGAP寄稿者短信:「自分のできることを人にできるようにする」 http://japangap.jp/info/2015/01/jgap-190.html
プロフィール:
内藤俊輔
1986年青森生まれ。
中学時代に父を亡くし母子家庭で育つ。マーケティング会社に約5年勤めた後,平成24年度4次隊として青年海外協力隊でルワンダに派遣。
Blog:ルワンダから観た世界〜内藤俊輔BOOK〜(http://ameblo.jp/naikel0311/)
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