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海外ギャップイヤー事情 米国編:「ギャップイヤー・プログラム提供NPOが説くその効用とは!?」の巻中国2.jpg

 米国のNPO"Thinking Beyond Borders" (国境を越えて考える)は2007年に創立された。ギャップイヤー・プログラムをつくり、学生が意義のある社会的変化を共有できる技術や能力を伸ばせるようなプログラム作成がミッションだ。また米国ギャップイヤー協会(AGA)が一番最初に公認したギャップイヤーのプロバイダーでもある。

 一般的にギャップイヤーとは高校卒業後と大学が始まる前の期間のことを指す。アメリカギャップイヤー協会はその定義を、「学生が意識を高め、慣れ親しんだ場所から出て挑み、そして可能な仕事を試してみるために正規の教育から一休みする一連の時間の仕組み」としている。ギャップイヤーを取得するための理由は無数にあるが、もっとも重要なことは、ギャップイヤーが大学進学への準備になるということだ。調査によると、よく練られた(well-structured)化されたギャップイヤーは個人的にも社会的にも成熟する機会を与え、学問的にも集中でき、そして方向性も養うことができると言われている。

 ギャップイヤーの形や規模は様々だ。ある学生は"Thinking Beyond Borders"のような構成されたカリキュラムのあるプログラムに参加する者もいれば、ある学生は、個人として、興味のある分野で仕事やインターンをしたり、地方や国が組織するボランティア活動をしたり、スポーツや旅をとことんやる者もいる。伝統的な授業から一歩出て過ごすギャップイヤーは次のような機会を与えてくれると分析する。

1.実社会の全体像を把握し、その後の大学生活が意義あるものになるような経験をする
2.ボランティアや社会人として職業社会に参加し、人間として成熟し、個人としても自立する
3.伝統的な大学教育が提供するよりも社会に対してより深い理解をする
4.大学入学後の自分の進路を見定め、試すために、様々な分野の興味を追求する

 高校3年生は今や皆ギャップイヤーを検討している。上にあげた利点に賛成しているが、まだ多くの生徒や親御さんの間ではギャップイヤーを是としないたくさんの理由をあげている。では、その根拠のない説って、どんあものがあるのだろう。

1.高くつきすぎる
→しかし、ギャップイヤーは大学に1年通学する経費と同じくらいかかる場合もあるが、国家への奉仕活動(例:City Year、Peace Corps)として奨学金(給費)をもらって参加できるものもある。つまり、誰だってギャップイヤーに参加できるといえる。

2.大学へ行く準備のできていない学生だけのためのものだ
→実際ギャップイヤーには広範囲にバラエティに富んだプログラムや個別で選べるものがある。全てのタイプの学生に、なんらか重要な学びと成長の機会を与えられる。

3.学生が復学しなくなるという根強いリスクがある
→常にこのリスクはあるが、何十年も経験をつんだ専門家が推定することは、大学進学の軌道にいてギャップイヤーを取得した学生の90~95%がちゃんと帰還し、復学している。

文・JGAPギャップイヤー総研客員研究員 余田有子.

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2014年12月1日付
海外ギャップイヤー事情 英国編:「ギャップイヤー保険とは、そもそもどんなもの?!」の巻http://japangap.jp/info/2014/12/post-164.html


2013年1月9日付 なんと、大学院が「ギャップイヤー・プログラム」を創った?!~ "起業家精神と経営管理の"ギャップイヤー修了書"が授与される南ア・有力大学院1年専修コースが出現-JGAP代表ブログ
http://japangap.jp/blog/2013/01/-httpkodamayusukewordpresscom20121207efbc91efbc99e6adb3e381aee88ba5e3818de8b5b7e6a5ade5aeb6e38081e4b.html

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