JGAPからのお知らせ

井本かおりの最新”英国ギャップイヤー”情報の最近の記事

井本かおりの最新"英国ギャップイヤー"情報:「次男が高校卒業してギャップイヤーに!~Aレベル資格試験ははギャップイヤー向き」の巻

 『ここイギリスでAレベル(大学受験全国資格試験)の結果が発表されて約10日が経つ。

 結果を受け取った子供を持つ家庭において、この時期が一番の正念場なのである。
と言うのも、ギャップイヤーを取る子供たちはこれから一年間の休みをいかに有意義に過ごすか、膨大な計画が立てられる。
そして思わしくない結果を受け取った子供達にとってもこの一年"retake"(再試、resitとも言う)の準備期間として費やされるのである。

 ただし日本と違っているのは、大学側の受け入れ範囲の成績に達していなかった科目"のみ"の再挑戦(日本の税理士試験のような感じ)ということでもあり、的を絞った受験勉強が出来、同時に就労経験や世界旅行も可能なのである。

 来年から2回実施されていた再受験の1月のチャンスがなくなったとしても、流連荒亡な態度に出ない限り6月までゆうに一年もあれば補填勉強が出来ると言う訳である。

 その間、受験大学を変更したり専攻を変えることも可能で、6月の再A レベルの結果は過去の成績から良い方を提出出来ると言うメリットもある。勿論大学側としても2回目となるとある程度厳しく見る部分もあるのだが、日本の浪人たちと違って時間効率よく計画すことにより、最大限の世間勉強も出来る貴重な1年になりうるのではないだろうか。

 我が次男も3教科(歴史、経済、生物=13科目試験)中の3科目が大学側の要求成績に達してなかったと言う理由で、進学大学のレベルを下げるより再受験に挑戦する。したがって予備校には来年2月からスタートするコースの申し込みをすでに済ませ、これからボランティアやジャングル探索も含む南アメリカ、東南アジアの旅行に出かける。

 多様性と柔軟性を持つイギリス高等教育制度のメリットを生かし、この期間に大きく逞しく成長してもらいたいものである。』

井本かおり
JGAPギャップイヤー総研客員研究員(ロンドン駐在)

香港、パリを経て、英国在住23年目。
Rugby校在学中の次男が2013年にギャップイヤー予定。

※これまでの4記事
http://japangap.jp/info/cat46/

関連記事:海外ギャップイヤー事情(43記事)
http://japangap.jp/info/cat44/

井本さんご本人写真.JPGのサムネール画像

井本かおり
JGAPギャップイヤー総研客員研究員(ロンドン駐在)

香港、パリを経て、英国在住23年目。
Rugby校在学中の次男が2013年にギャップイヤー予定。

井本かおりの最新"英国ギャップイヤー"情報:「これまでのMy記事を総括して考えた~社会体験(ボランティアや課外留学や旅)や就業体験を評価する文化がそこにある」の巻


「社会体験(ボランティアや課外留学や旅)や就業体験を評価する文化がそこにある~英国のギャップイヤーの目的とその成果」


 イギリスではギャップイヤーシステムが何十年も前から定着している。
毎年高校卒業生の約10%が一年間(厳密には9ヶ月から14ヶ月)のギャップイヤーを取り、その期間自己啓発、人間形成、そして異文化を経験するために費やされる。

 大学側や企業側としてもギャップイヤー経験者を評価する傾向にある。なぜならば一年間という長い休みを有意義に計画的に過ごすことにより、多くのメリットが学生生活や就労生活に反映されることが実証されているからである。そして何より、社会体験(ボランティアや課外留学や旅)や就業体験を社会が当然のように評価する文化がある。

 ただし大学の専攻が数学、物理、医学、建築学科への進学を予定する学生においてはギャップイヤーを取る事が比較的少ないと、インペリアル大学生物学教授のレロイ氏は言う。

 その理由としては集中力の散漫、公式や知識の低下、それに医学・薬学部や建築学科の経済的な負担がが挙げられる。

 そしてギャップイヤーを取る学生のメリットとしては、自己の自立や自信につながるとブリストル大学在学中のマホアジさん(20歳)は言う。

 彼女がギャップイヤーで経験したアフリカ・ガーナのHIV(エイズ)病棟でのインターンは、人生において大変得難い貴重な経験であったと語る。

 さて、それでは受け皿である企業側の評価はどうなのか、CLSA(クレディリヨネ;アジア系金融)で長年リクルートに関わるウォーリー氏に話を聞いてみた。

 ウォーリー氏によると、「ギャップイヤー経験者は、自信があり自己本位ではなく、グローバルで自立し、臨機応変で就労環境に馴染みやすく協調性がある」と言う。

 また、イギリス系財閥で香港を拠点とするスワイヤーグループのスワイヤー氏は、グローバル人材をリクルートする上で大変重要視される"異文化の理解力"やコミュニケーションが彼らの逸材であると強調する。

 例えば、毎年1000人以上の中から5~6人の経営陣を選考するに当たり、面接中に面接官とギャップイヤーの話で盛り上がり就職が内定した例もあったと言う。

 ただし、最近多くのギャップイヤーエージェントが主催するホリデーキャンプ的な企画では、大部分をお膳立てされてしまう事により折角のチャンスがいかされず、考える力を養うという本来の意図から逸脱されてしまうこともあると懸念する。

ギャップイヤーが普及するイギリス、受け皿でもある大学側の理解や企業側の期待もある中、この一年をいかに有意義に、そして自分の将来に結び付けるか、そしてギャップイヤーをいかに時間効率よく計画的に利用するかが学生の今後の課題であると思われる。

 最後にAAM(アバディーンアセットマネージメント、ペンションファンド部長)のデラフォース氏は、「ギャップイヤー制度利用の片鱗として学生には是非ともボランティアーやチャリティーを経験してもらいたい。そして行先のコミュニティーに何らかの寄与を施すことも忘れないでほしい。」と語っている。


※これまでの3記事
http://japangap.jp/info/cat46/

関連記事:海外ギャップイヤー事情(43記事)
http://japangap.jp/info/cat44/

井本さんご本人写真.JPGのサムネール画像

井本かおり
JGAPギャップイヤー総研客員研究員(ロンドン駐在)

香港、パリを経て、英国在住23年目。
Rugby校在学中の次男が2013年にギャップイヤー予定。

井本かおりの最新"英国ギャップイヤー"情報:「ギャップイヤーを経験した現役女子大生が考察~親元・教師から離れることでの自信獲得!」の巻

今回は英国の名門ブリストル大学で微生物学を専攻する、セリサ・アボアジ(20歳)さんからの『ギャップイヤーを経験した現役女子大学生が思うギャップイヤーについて』のレポートです。

彼女の両親はアフリカガーナ出身。
ギャップイヤーは2ヶ月間アフリカガーナの病院(HIV/TBのクリニック等)で就労経験をした。
またイギリスではピアノを教えて3ヶ月に渡るアフリカ旅行の資金を備える。
現在はブリストル大学で医学部に編入を計画中。


 下記の英文レポートにあるように、ギャップイヤーというのは今現在専攻している学科のために役立つというよりも、社会経験と自立への自信に大変影響があったようである。やはり、親元や教員から離れて、自立心が生まれるという意味が大きい。日本では、経済状況の悪化から、東京も大阪も地元の大学に通う傾向が強まっているが、「自立心や自主性の醸成」からいうと、悪い傾向と言えるのではないか。


 ブリストル在学の学生の中でもギャップイヤー経験者は、初期の段階では現実的で実用的だと、それにギャップイヤー経験者は長い学生生活にうまく適応しているとも指摘する。

 結局ギャップイヤーは個人的なゴールや状況に大きく左右されるのではないか、また、学生にとって個性の開発や社会を理解する上で大変価値のあるものであると信じる、とも述べている。"


I found taking a gap year particularly useful, not so much for my course at university but more for the independence required to live away from home in a self-sufficient manner. I worked in a hospital in Ghana for two months in various departments of the hospital. I happened to work in the HIV/ TB clinic for a week or so and this came in handy with my course, cellular molecular medicine.

I do believe however that a gap year can be particularly helpful if the appropriate work experience can be gained and sought out. Working in the hospital was a life experience so even though it was n ot helpful to my course I couldn't say it wasn't helpful at all, far from it. However to reiterate my point that a gap year helped me stand on my own two feet slightly more than some of my peers around me. Being away from home so many menial tasks can be relatively daunting for some people without their parents.

Taking a gap year allowed me to enter the world of work, be accountable with money that I had earned and gave me a chance to see the world without the pressure of a deadline or restriction of school holidays. I think for some people it can be a useful time for them to figure out what it is exactly they want to do in later life. With most other things in life it just depends on what the individual wants as to whether they will make the most of that time.

I definitely noticed with a lot of the friends I have at university there is a difference between those that have taken a gap year and those that haven't. The longer that term went on these diff erences seem to fade but they were quite prominent initially. I think that with the friends I have who have taken gap years they seem to have a slightly more practical attitude towards things and seemed a lot more comfortable entering the university environment with a years worth of life experience under their belt. However with my friends from home there is no obvious difference between those that have and haven't.

I think that the difference it can make is entirely down to the individual and their own personal goals and circumstances. The comments I have made are very general as everyone is very different but I do believe that a gap year is a good way for a perspective student to develop their character and their understanding of the working world.

Best Wishes, Serissa

井本さんご本人写真.JPGのサムネール画像

井本かおり
JGAPギャップイヤー総研客員研究員(ロンドン駐在)

香港、パリを経て、英国在住23年目。
Rugby校在学中の次男が2013年にギャップイヤー予定。

Armand L.jpg井本かおりの最新"英国ギャップイヤー"情報:「英国の理系大学生はギャップイヤーを45%も取得してる?!」の巻


 
 イギリスにおいて、数学、物理学、工学、医学系専攻の"理系"学生達は比較的ギャップイヤーを取らないと言われているが、実際どうなんだろう。今回はイギリス名門インペリアル大学の生物学教授のレロイ博士にお話を伺ってみた。

Dr. Armand Leroi
レロイ・アルマンド博士
インペリアル工科大学生物学教授
略歴:1964年ニュージーランド生まれ。1993年に米国カリフォルニア大学で博士号取得。
http://en.wikipedia.org/wiki/Armand_M arie_Leroi



Q: Did your students at Imperial take a gap year between school and university?
貴方の大学の学生はギヤップイヤーを取る人が多いですか?

A:45% took a gap year
45%がギャップイヤーを取っていました。
※注:自分のクラスの学生に授業中、直に聞いたそうです。小さいクラス(14-15人)で2クラス。

Q: If not, what do you think is the main reason?
NOと答えた学生はどうしてギャップイヤーを取らなかったのでしょうか?

A:Several were mentioned: ambition (wanted to get ahead on their degrees); loss of focus on education; not mature enough.
いくつかの理由があるようですが、願望するものが他にある(学位を取り進めるため)、教育に対する集中力の欠如への懸念、まだ機が熟していないことなどを挙げています。

Those who DID, said they did so because it was beneficial, gave new skills, was good for the CV, gave them a taste of independence.
ギャップイヤーを取った学生達はとても有利であったと・・・、新しいスキルを修得出来たり、履歴書(CV)にも有利で自立の実感をも味わえたと言っています。


Q:What difference do you find in the students who have had a gap year compared to those who have not?ギャップイヤーを取った学生と取らなかった学生の違いはありますか?

This is very hard to assess; I just don't know them well enough and don't have any statistics on their grades (in any case, I don't expect a difference).
この評価は大変難しいですね。学生達をよく知らないのと成績の統計(いずれにせよ、成績には変わりないはずです)を持ち合わせていなしので、何とも言えません。


Q:If you were a student who has just finished a A level, would you consider taking a gap year?
教授自身、学生でAレベル(大学入学試験)を終えたとして、ギャップイヤーを取りますか?

A:Yes. But I would not do so unless I had a project -- some internship -- that promoted my future career as a biologist. Indeed, I did take a year or so working in a lab though not, exactly, a gap year.
はい、ただし何かやりたいプロジェクトがある場合のみです。インターンとか・・・それが将来生物学者としてのキャリアの手助けになるようであればの話です。実際に私は1年少し研究室で働いていました。ギャップイヤーとは言わないかもしれませんが・・・。

Q:Reasons?
理由は?

A:See above
上記参照


Q:Any message to the students in Japan?
日本の学生に何か一言を

A gap year can be beneficial if it is used to further your future goals.
ギャップイヤーは君達の将来のゴールにより一層近づくために使われるのであれば、とても有利な事だと思います。

-------------------------------------------------------------------------------------------------
【取材後記】
 今回レロイ教授のインタビューは、まず本人に会って私のレポートの趣旨を説明し、その後アンケート形式で答えて頂いた。
インペリアル工科大学においてレロイ教授の講義を取っている約半数がギャップイヤーを取っているという事実にも驚いたが、
生徒の30%が東洋人だともおっしゃっていた。これは世界ランキングでも上位を行く大学の世界的な評価が反映されているからだと思う。
 私の姪にあたる21歳の医学生は、6年という大学生活が長いためギャップイヤーを取らなかった。ハーバードの数学科に進学した友達の息子は単に方程式を忘れたくないと言う理由でギャップイヤーを取らなかった。しかし彼に関しては学生の間にインターンを経験している。彼曰く、将来の進路が見えてきたところでのインターンは大変有意義であったと。
 結局、ギャップイヤーやインターンシップは『取れば良い!』というものではなく、時期、チャンス、期間などを考慮し、自分の将来の目的に向かって最大限に生かすことが必要だと思うのである。


井本さんご本人写真.JPGのサムネール画像

井本かおり
JGAPギャップイヤー総研客員研究員(ロンドン駐在)

香港、パリを経て、英国在住23年目。
Rugby校在学中の次男が2013年にギャップイヤー予定。

井本かおりの最新"英国ギャップイヤー"情報:「企業の採用担当者は学生のギャップイヤーをどう評価してるか?!」の巻1221井本さん写真P1050546.JPG

 
(フィリップ・ウォーリー氏の略歴)
Philip Whalley氏
1961年生まれ。
ケンブリッジ大学法学部卒
HSBC日本証券部を経て現在CLSAアジア・パシフィック担当

JGAPギャップイヤー総研客員研究員(ロンドン駐在)の井本かおりです。今回から"ギャップイヤー発祥の地"イギリスからレポートいたします。

 さて、第1回は"企業側から見たギャップイヤーの重要さ"という論点から、金融で採用担当をするフィリップ・ウォーリー氏に伺ってみました。
企業の採用担当者は、学生のギャップイヤーをどう評価しているのか、面接でどんなことを聞いているか、調べてみましょう!

1) Did you have a Gapyear? 
あなたはギャップイヤーを経験されましたか?

A:Yes,-spent it travelling across USA, working and travelling in Australia, Thailand, Switzerland.
はい、 アメリカを旅行し、オーストラリアでは働きながら旅行し、タイやスイスにも行きました。


2) What difference do you find in candidates who have had a Gapyear compared to those who have not?
ギャップイヤー経験者にはどういった違いが見られますか?


B:More self-confident, less self-centered, more "worldly", more independent, greater initiative, better able to adapt to new working environment, often better team players.
自信があり、自分本位的な考えを持たず、グローバルで自立している、それに臨機応変で新しい就労環境にも溶け込みやすく、協調性があります。


3) Is there a preference at companies for candidates who have volunteered or done an internship(working experience)?
企業側はボランティアか就業体験、どちらを重視しますか?


A:Both are valued, but a relevant internship probably is more valuable.
両方価値があります、しかし(就職に)関連のあるインターンシップの方が重視されるんじゃないでしょうか。


4) In a job interview, what do you ask students who have had a Gapyear?
面接では実際、ギャップイヤー経験者にどういったことを聞きますか?


・What did you learn about yourself? 
自分自身に何をみいだしたか?
・What did you find most challenging, and most satisfying? 
何が一番挑戦(大変)であったか、そして何に満足したか?
・Would you recommend a Gapyear to people still at school and why? 
高校在学生にギャップイヤーを取る事を勧めるか、もしそうだとしたらどういった理由で?

といったところです。

5) If you  had the chance to have a Gapyear once again, what would you do?
もしもあなたにもう一度ギャップイヤーのチャンスがあれば、何をしますか?


A:Recently I have travelled the South Pole for a month which was my dream, so this time I will join a sastainability project in Africa or South America and travel the length of one great river.
最近、かねてから自分の目で見たかった南極に一ヶ月研修旅行したので、次はアフリカや南アメリカのサステナブルなプロジェクトに参加したり、素晴らしい川の旅を試みたいです。

6) Any message to the students in Japan?
日本の学生に一言いただけますか?


A:Travel, see the world, participate in activities which interest and challenge you!
世界を見に旅をし、興味がありあなたに挑戦してくるような活動に参加して下さい!



【インタビュー後記】
すでにギャップイヤーが英国の学生の誰にでも理解されているように、英国の高校卒業生の10%は1年間のギャップイヤーを取る。1年と長いため、日ごろ行けないような世界に冒険旅行したりボランティア活動をしたり、語学を勉強したりして人間形成や知識を深め、将来興味のある分野でのインターンを経験することにより、今後の勉強に関心を深めコネを広げたり、軌道修正をしたりする。

 ではギャップイヤーを経験した子弟がどれくらいの社会評価を受けるか・・・という興味深い方面のリサーチをし、近い将来ギャップイヤーを検討できる環境にある日本の皆さんに情報をお伝えし、一緒に考えて行けたらと思う。
今後は、「中流階級だけのギャップイヤー?」「ギャップイヤーを終えての学生生活」「大企業に聞く最近のギャップイヤー評価」など、まだまだ課題の多いギャップイヤーの真髄に迫りたいと思う。乞うご期待!

井本さんご本人写真.JPGのサムネール画像

井本かおり
JGAPギャップイヤー総研客員研究員(ロンドン駐在)

香港、パリを経て、英国在住23年目。
Rugby校在学中の次男が2013年にギャップイヤー予定。

最近のお知らせ

アーカイブ