代表ブログフロンティア・フォーラム

日本をよくする提言から多様性を高める主張、ギャップイヤー文化構築提案まで、
多種才々なイノベーター達のエッセイ集

「監査法人辞めて、なぜソーシャル・ベンチャーなのか?」


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高井 辰憲
株式会社テーブルクロス取締役

 私は京都大学在学中に公認会計士試験に合格し、卒業後は監査法人で勤務を開始しました。監査法人とは、主に上場企業の財務諸表の監査を行う法人であり、金融市場の社会的信頼性を担保することを使命としています。私も入社後は上場企業の監査を担当していましたが、自身の専門性を活かしもっと社会に貢献してみたいという思いが強くなり、入社して一年で一度辞表を提出しています。

非常に多くの会計士の方がクライアントのために働いていることを理解はできますが、私は監査よりも企業の経営をサポートする仕事を行いたいと考えておりました。そういった思いを監査法人で伝えたところ、財務アドバイザリー事業部への異動を打診され、監査から離れ企業再生に従事することとなりました。


「私が"育自分休暇制度"を利用してボツワナにいる理由」長山活動写真.jpg

長山 悦子
青年海外協力隊員@ボツワナ共和国

 退職しても6年以内なら会社に復帰できる「育自分休暇制度」を利用し、青年海外協力隊員としてボツワナで2年間のボランティア活動をしています。会社を辞める決断をした理由、ボランティア活動で得られたメリットについてお話します。


■ふとした思いつきから、20代最後の2年間をボツワナ共和国で過ごすことに
 「会社を辞めて、途上国で2年間のボランティアをしよう」と決めたのは、正直なところ、"なんとなく"でした。もちろん昔から途上国には興味・関心があったし、理系の化学者コースをドロップアウトして文系の国際協力大学院に進学もして、青年海外協力隊の説明会にも行ったことがありました。でも、当時20代後半、社会人3年目の私には「絶対に行かなければならない理由」はなかったんです。会社が好きだし、自分の仕事にやりがいがあって、お客様にも思い入れがある。ボランティアも趣味でやっていて、日本の田舎をPRする活動を3年続けていました。仕事を辞めたいわけでもなく、途上国の人たちの役に立ちたい!という熱い思いがあるわけでもない私が、なぜ20代最後の2年間をアフリカのボツワナ共和国で過ごすことになったのか。そのきっかけは、会社帰りにふと浮かんだ「思いつき」からでした。


「海外で実務経験を積みながらキャリアを形成しています。 」
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矢野文宏
(日英のインハウス通翻訳@マレーシア)

 私は現在、在マレーシアの日・マ合弁企業にて、フルタイムの通訳翻訳として仕事をしています。業界歴は4年目の駆け出しですが、通訳翻訳という仕事が自分に合っているなぁと本当に感じます。 では大学時代から通訳翻訳を目指して勉強していたかというとそうではなく、最初は教員になることを目指しており、通訳翻訳をする前は中高一貫の学校で英語教師をしていました。

 生徒から信頼されることもあればゴキブリのように嫌われることもあり、感謝されることもあれば恨まれる事もあり、部活や様々な校務をこなしながら、日々何とか全力で仕事をしました。

  ただ、例えば学力に関して言うと、教員がどんなに頑張っても生徒にやる気がなければ学力は伸びません。(すべての生徒のやる気を引き出すのが教師の仕事なら、伸びない責任は教員にあるかもしれませんが)教員という仕事の様々な場面で「自分の手の届く範囲の責任」と「自分の手の届かない範囲の責任」を感じ、私はこの仕事を30年継続するのは正直しんどいなぁと感じました。

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