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日本は、なんと105位~政府は「国際男女格差レポート(The Global Gender Gap Report)」対策をとるべき!


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 25日「国際男女格差レポート 2013年(The Global Gender Gap Report 2013)」が世界経済フォーラムから発表された。

 世界経済フォーラム(World Economic Forum)は、ビジネス・政治・アカデミア等社会におけるリーダーたちの連携により、世界・地域・産業の改善に取り組む、独立した非営利財団の国際機関だ。スイスのダボスで開催される年次総会は日本でもお馴染みで、約2500名の選ばれた知識人やジャーナリスト、多国籍企業経営者や国際的な政治指導者などのトップリーダーが一堂に会し、健康や環境等を含めた世界が直面する重大な問題について議論する場となっている。

 今回が 8回目となる「国際男女格差レポート」は、136カ国(世界の人口の93%)を対象として、男女格差を縮小する能力について、経済的平等(Economic Participation )、政治参加(Political Empowerment)、健康と生存(Health and Survival)、教育機会(Educational Attainment)という 4つの分野で測定している。そして、その合計値のスコアで世界ランキングが決まる(尚、英語が日本語と語感が違うように思うが、日本版のレポート訳を尊重した)。

 なんと、日本は105位(前年101位)に甘んじている。つまり、男女間での資源や機会の配分が、全くうまくいっていないと世界に言われているようなものだ。同じアジアでも、フィリピンは、目覚ましい進展を続けており、世界全体でも第 5位となっている。フィリピンでの男女格差の改善は、経済活動への参加と機会が向上したほか、政治参加に関しても高いスコアを示している。中国も、全体的にスコアが向上した結果、第 69位になっている。

日本は女性議員が減少したことにより、経済活動への参加と機会でのスコア向上が目立たなくなったことが主因という。韓国は、女性大統領を輩出したので、私は上ると予想していたが、順位は第111位(前年108位)。女性労働人口の減少と、賃金平等に対する認識が十分ではないことが響いた。

 レポートによると、アイスランドが、最も男女が平等に近い国として 5年連続の世界第 1位。以下、フィンランド、ノルウェー、スウェーデンと続く。

 日本は、「社会のあらゆる分野において、2020年までに、指導的地位に女性が占める割合が,少なくとも30%程度になるよう期待する」という目標がある(平成15年6月20日男女共同参画推進本部決定)。その目標達成に向けた様々な取組が行われてきたのに、この国際的評価だ。是非政府には、このグローバル・スタンダードである「国際男女格差レポート」でのランキング・アップを意識した改善をしてほしい。米国は、実は今回全体で22位から23位に順位を下げた。これについては主要各紙が早速原因の分析記事を掲載している。ワシントン・ポストなどは、早速「同一労働での賃金格差」に言及し、これが67位では、「哀れなほど、恥ずかしいほど平等性は低い(pitifully,embarrassingly low)」と断罪している。

 5月に、ベストセラー「ワーク・シフト」を著したロンドン・ビジネススクールのリンダ・グラットン教授によるワークショップを東大で受けた。私の「日本の"ジェンダー"にひとこと?」という質問に、教授は目を見開かせ、「あらゆる面で先進国である日本が、100位以下というのは、信じられない。disgrace(恥)だと認識してほしい」と言われたことが忘れられない。

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