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「英国のシリアル起業家リチャード ・ ブランソン卿が、『16歳でギャップイヤー取得を!』と言い出した」(砂田 薫)

ギャップイヤーは「人生の大学(university of life)」
 リチャード ・ ブランソン卿といえば、1973年にはレコードレーベル「ヴァージン・レコード」、1984年にヴァージン・アトランティック航空を設立。現在グループ全体で22カ国、25,000人の従業員を擁する規模にまで成長させたシリアル起業家で、冒険家としても有名だ。

 そのブランソン卿が、「英国の若者は、16 歳で教育を終了させ、一旦世界を旅するギャップイヤーを取らせるべきだ」と声高に言い出した。この記事が出たのは、世界で400万人の登録者があるという英国の教員・教育関係者向けのTESというサイト。

 まず、ブランソン卿は、現在の英国の教育システムを痛烈に批判している。「学校は、若者に対して、広い世界に導く準備ができていない」と教育の未来を議論したヴァージン・グループのイベントでコメントをしている。若者はリアルな大学に入学するかではなく、「人生の大学(university of life)」、すなわちギャップイヤーで、より優れた社会体験・就業体験をすることの大切さと説く。冒険家でもある彼らしい発言とも言える。

 また、リチャード卿は、「学校でフランス語を学ぶこと」を、"時間の無駄"と一刀両断で、それより、スペイン語を教えるべきであると持論を展開している。「だって、スペイン語のほうが簡単だし、世界の人口の半分で通用するよ。それに教室でなくても、オンラインで学べる。」。

 彼は、「ロケット科学者になるなら別だが、10歳までに基本的な算数を学ぶだけでよい」とも言い切る。

 リチャード卿が特に強調するのは、 高校時代の16歳でギャップイヤーを取得し、その後の人生のためによりよい準備をすることだ。

「もし子どもに、足し算引き算、英語の読み書き、また取り巻く世界や興味関心事に強い想いを抱かせられないなら、学校は終わりだね」と言い放つ。


学校の教室で、どのように大きなビジネスが回っていくか、問うてみてほしい!
「16歳で、子ども達に1年旅するギャップイヤーを楽しんでもらおう。それから帰還して大学に行くにせよ、何も3年でなくていいじゃない(英国では基本、大学は3年)。1年半でも9ヶ月でもOK。全員杓子定規に、3年間の借金を負わせる理由はない」「もちろん、医学や職業に直結した弁護士業などは別にして」と続ける。

リチャード卿は、実はこれまで英国の教育システムに言及することはなかった。それは自分の発言をきっかけに、学生にドロップアウトしてほしくなかったし、学位や資格を取得しないと、後の人生に所得が上がらない構造も理解しているからだ。「しかし、考えれば考えるほど、英国の教育には怒りがこみ上げてきたので」と胸のうちを語る。

 最後に、リチャード卿はこう結ぶ。

 「学校の教室で、どのように大きなビジネスが回っていくか、問うてみてほしい。子ども達は、自分たちの取り巻く世界から活気や希望をもらえるのだから」

(関連記事・情報)
10/26(月)14:30~ 講演:「日本の大学で進展するギャップイヤー・プログラム~採択される10大学・1短大・1高専の特徴と今後 (JGAP 砂田 薫代表 )
http://japangap.jp/info/2015/10/102614301011-jgap.html


※「海外ギャップイヤー事情」100超記事の一覧リスト(右ナビ)→http://japangap.jp/info/cat44/新4階層 ギャップイヤー.jpg
 

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