代表ブログフロンティア・フォーラム

日本をよくする提言から多様性を高める主張、ギャップイヤー文化構築提案まで、
多種才々なイノベーター達のエッセイ集

「新たな出会いと発見求めて休学した私」角田さん写真kakuda.jpg


角田 耕大
長岡技術科学大学大学院 1年=休学中

大学卒業前の半年間、海外インターンで仕事の現場と異国を体感
 大学の卒業単位の一つとして、一昨年9月から昨年2月までタイの精密機器メーカーで海外インターンシップを経験しました。
 そのタイの企業では製造ラインの生産マシンの設計をさせていただき、実践的な設計技術を学ぶことができました。要求されたマシンの仕様を満たすだけでははく、現場の作業員の声を聞きいて設計しなくてはなりませんでした。実際にマシンを設計した後も、製造ラインに対応できなかったりマシンが使いづらかったことがありました。現場で設計するということは、大学の机の上で設計することよりもはるかに難しく複雑なものだと実感しました。

 また、海外で半年間生活したということは大きな自信になりました。
日本とはまったく違う環境、雨季には滝のように降る熱帯のスコール、仏教に対する信仰心が厚いタイの人々、唐辛子のたっぷり入った激辛タイ料理。異なる環境で暮らしたという経験は、"自分はこれからどこでも生きていける"という自信を与えてくれました。


普通の大学院生活に閉塞感を抱く
 昨年3月の帰国後は、在籍している大学(長岡技術科学大学)の大学院へ進みました。
しかし、私の中ではある変化が生まれていました。大学院で勉強し続けることへの閉塞感です。

 4年間の大学では"知識"を得ることができても、"経験"ができる機会はほとんどありませんでした。実際に自分の手でやってみるというような実学的な面白さがあまり感じられませんでした。最後の半年に海外インターンシップで講義で学んだ知識を使い、実際の現場でどのように使うのか、実際に自分の手でやってみる機会に恵まれたのとは大違いです。

 そして海外生活がきっかけで色々なこと事にも興味をもつようになり、大学院の研究以外のことに出会うことを求めるようになりました。ですが、大学院では専門分野の勉強が忙しく、残された時間はほとんどありませんでした。
「もっといろんなことに出会ってみたいけれど、このままじゃ...」
私のなかには閉塞感のようなものが生まれていました。


新たな出会いと発見を求めて"休学"で時間を作ることに
 大学院に通い続けている以上、講義や研究を続けなければなりません。卒業する前に、大学院の勉強だけではなくいろんなことに出会える時間がほしくなりました。そこで、年度途中ながら昨年7月から今年3月まで、休学して時間をつくることにしました。

 休学中の活動で意識していることは出会いです。
自分が取り組んでいる活動で、人や斬新なアイディアや考え方と出会える機会を増やすように活動しています。
 たとえば、住み込みのアルバイトに行った際には、様々な人たちと出会いました。
私と同じく休学しながら世界一周のための資金を集めている学生。
官僚を目指している卒業間近の学生。
2年間ギャップイヤーしながらも進路を模索している方。
多くの出会いがあり、彼らから多くの刺激を受けることができました。

 これまで、住み込みアルバイトや東北被災地ボランティアなど、取り組むことができなかったことを経験できて、充実した日々を送ることができています。また、将来の進む道について専門分野に固執していた自分の考え方が変わりつつあります。これだけでも私の休学は意味があったと思います。

 3月には、フィリピンへ1ヵ月ほど"締めくくり"として旅立ちます。英語習得のための短期留学ですが、新たな出会いや発見が楽しみです。その後、春には復学の予定しています。


※プロフィール
角田 耕大 
2010年9月~2011年2月 タイの日系精密機械メーカーでインターンシップ
昨年4月長岡技術科学大学大学院入学
昨年7月~今年3月まで休学予定
Twitter KKD_KT

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