代表ブログフロンティア・フォーラム

日本をよくする提言から多様性を高める主張、ギャップイヤー文化構築提案まで、
多種才々なイノベーター達のエッセイ集

「ただの大学生が、カンボジアでカレー屋作って、カレーパンを路上で720本売ってきました! 」黒沢さん1.jpg

クロサワアキラ(海外起業体験→世界一周)

ギャップイヤー中の2012年末。
2013年4月1日から就職が決まっているけど、その前に何かしたい。世界一周でもするか...と思ってWebを眺めていたら、わけのわからない企画を見つけました。

※大人のキッザニア カンボジア起業体験プログラム サムライカレープロジェクト
http://samuraicurry.com

どうやら、カンボジアで自分たちのカレー屋を経営するという研修プログラムのようです。十数万円払って、カレー屋で働かされるのもどうかと思いましたが、どうやら、働かされるというよりも、自分たちでカレー屋を作るという趣旨のよう。

メニュー開発から、価格決定、マーケティングから、営業までなんでもできるという...それも海外で。
「海外✖起業」 という、将来的に自分がやりたいことと丸かぶりしているこの企画。自分が行かずに誰が行くのか!自分のために作られた企画でないかと思い、即座に参加を決めました。

実際、プノンペンに降り立ってみると、思ったよりも過ごしやすい。
そして、プロジェクト開始2週間後から参加したため、お店はオープン直後。ほとんど何もない状態から、皿を買い、近所のカンボジア人に試食をしてもらい、メニューを改良し、オープンにこぎ着ける。まさに、起業体験であり、アドレナリン大放出です。

■しかし、カンボジア人のお客が来ない!
お店がオープンしたは良いものの、日本人しかお客さんとして来店してもらえず。。オープン当日の入りからは売り上げ、来店者数共に、右斜めに。。

このままでは、さらに日本人対象のマーケットだけだと少し狭すぎること、僕等としてもカンボジアに来ているのだから現地の人もお客さんになって欲しい。現地の人にも日本のカレーの味を届けたい。

原因を考えてみたところ、1.価格が高い、2.お店の雰囲気的に入りづらい、3.そもそもカンボジア人にとって「カレー」は見たこともない謎の食べ物である。という3点が考えられました。

それなら、価格安く、お店に入る事なく、普段の食生活で食べているものと掛け合わせれば受け入れて貰えるのではないか!?

周りを見渡すと、カンボジアはフランスの植民地であったこともあり、ロンパンというフランスパンに野菜等を挟んだ食べ物がそこら中で売られていました。
また、フランスパンよりも柔らかいパンにアイスが挟まっているお菓子も屋台で売りにきます。それなら、カレーをフランスパンに挟んで売れば、見た目はクリア出来るし、外で食べる事ができ、価格も抑えられる。
ということで、"サムライカレーパン"は生まれました。

さらに、外で売ることでサムライカレーを知ってもらえる。美味しければ、お店にもしかしたら来てくれるのでは?という考えも膨(ふく)らみ、広告費と考えれば赤字でも良いし、とりあえずやってみよう!(爆速)ということで早速、ロンパン屋からパンを譲って貰い、20本ほど仕込んで売りに行きました。

最初は警戒されるものの、ひとりが買ってくれると周りの人も芋づる式にオレも私も、と言った感じで1時間弱で完売しました!(爆速)

黒沢さん2.jpg

このプロジェクトで 印象に残っていることは、新商品カレーパンという形で現地の人に受け入れて貰えたこと、そして何よりもカンボジア人相手に商売ができたことが何よりです。

カレーパンが売れた時の感動と現地人にモノを売る楽しさ、彼らが財布を開けて、紙幣を出し、それを受け取った時の内側から込み上げるモノは一生忘れないと思います。


■さらなる拡販!お堅い組織に単独潜入!
その後、1日に100本くらい売れるようになったところで、新たな目標(無茶振り)ができました。
「限界に挑戦!サムライカレーパン1000本プロジェクト」
一気に、10倍の1000本を1日で売り切ろう!というプロジェクトです。

1000本のカレーパンを作るために製造工程の改善したり、どこで売れるか調査したり、大口顧客を開拓したり、やることは山ほどあります。しかし、準備期間がほとんどなく、卸先のルートを開拓している時間がない状態でした。

そこで、CJCCという大学の中にある人材開発センターにてサムライカレーパンの販売許可得ることを考えつきました。

しかし、研修プログラムに協力してくれている組織とは言え、王立プノンペン大学にあるJICAが出資したお堅い組織であるCJCC。ここに交渉しに行った場合、時間がかかる上に失敗した時のリスクが大きすぎるということで、店長をはじめメンバーには反対されていました。しかし、個人的にはどうしても卸先のルートを開拓したいという思いがありました。

そこで、CJCC側には、個人的に前もって交渉のお時間を頂きました。もし許可を得れた場合には、カンボジア人の学生にカレーパンを売れるという自信もありました。このように、出来る限りの準備を整えて朝のミーティングで再度メンバー全員を説得しました。

「そこまで言うなら、じゃあ行って来い」ということで、CJCCの方へ交渉しに行きました。CJCCでは、20〜30人ほどのカンボジア人に対して、英語でプレゼンをし、さらにサムライカレーパンの試食から販売権利の交渉をしてなんとかキャンパス内で販売しても良いという許可を得ました。 単なるギャップイヤー中の大学生である自分が、CJCCという組織に対して交渉し成功したのです。

サムライカレーでは、自分がどうしてもやりたいことをしっかり主張すればチャレンジ出来ます。このように失敗を恐れずチャレンジ出来る環境があること「失敗出来る研修」という部分が参加する側にとって1番のメリットだと思います。

私はこれから、社会人として外資系企業の中で仕事をします。
その仕事の中でも、サムライカレーで学んだ「失敗を恐れない」「やりたいことを主張する」「チャレンジする」ことを忘れず、楽しく仕事をしていきたいと思います。

そして、将来的には、海外で自分で仕事を興してみたいと考えています!

※サムライカレープロジェクト、アメリカ留学、世界一周など、もし相談や講演などありましたら、お気軽にご連絡ください!よろしくお願い致します!

ご連絡はこちらまで↓
https://www.facebook.com/dr.AKR

クロサワくんのサムライカレー体験談はこちらにも掲載しています
サムライカレープロジェクト > サムライ伝説
http://samuraicurry.com/pj/voice/akira

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