代表ブログフロンティア・フォーラム

日本をよくする提言から多様性を高める主張、ギャップイヤー文化構築提案まで、
多種才々なイノベーター達のエッセイ集

中山さんnakayama_photo.jpg思いきり好きなことをしよう!~ 私のギャップイヤー報告 ~


中山真理子(米国・プリンストン大卒業生)

はじめまして
 私は、高校2年生の秋に、米国・ニューメキシコ州の片田舎にあるユナイテッドワールドカレッジという全寮制の国際高校に2年間、正規留学をしました。それからニュージャージー州のプリンストン大学に進学し、昨年6月に卒業後、ギャップイヤーを取り、日本に帰国中です。今年10月から英国の大学院に進学予定です。
Twitter:@MarikoandLotte

私のギャップイヤーは3期制
第1期(2011年8月~11月) 
World Food Programme (WFP) 国連世界食糧計画でVoluntary Assistant(インターン)として働く。

 経験豊富なWFPの広報官と机を並べて、何でも気軽に質問したり、話したりできる環境は、こぢんまりとした職場ならではの良さでした。ここでの出会いは宝物です。また、WFPでの経験が、大学院で水問題を学ぼうと決めるきっかけとなりました。

第2期(2011年12月~2012年4月)
 小中学生に英語を教える傍ら、JGAPギャップイヤー総研や、かめのり財団(アジア・オセアニアの学生交流事業支援などを行う)でお手伝い。その他、国内旅行や趣味を楽しむ。

第3期(2012年5月~8月)
ピースボート第76回クルーズに通訳ボランティアとして乗船予定。


自分のギャップイヤーは"唯一無二"
 ギャップイヤーの醍醐味は、好きなこと、興味のあることに好きなだけ時間とハートを投資できることです。高校・大学・企業の所属システムから離れ、ありのままの自分と向き合える新鮮さといったら、うまく言葉で表せません。自分のギャップイヤーは唯一無二。それをどう過ごすか、他人と比較することは無意味です。そんな解放された状態だからこそ、自分にプラスになることをどんどん吸収していけるパワーと余裕があります。自分の心とよく相談し、今後やっていきたいこと、大切にしていきたい価値観やものを見極める絶好の機会です。
 ギャップイヤーは、あくまで、ギャッパー自身のためのものです。ギャッパーは、あふれんばかりの解放感にわくわくしながら、半年であれ、一年であれ、自分なりの過ごし方をデザインして切り開いていくことに意義があると思います。
 私の場合、ギャップイヤーを日本滞在から始めたのは、日本で旅行・インターン・アルバイトなどを通してもっと日本の事を知り、それを今後また世界の人々に発信したいと思ったからです。せっかく日本人として生まれたのだから、もっと日本の素晴らしさを発掘しないともったいないと思いました。


ギャップイヤーを受け入れる社会へ、期待
 これからの社会で、ギャップイヤーは人生の選択肢として当たり前になってほしいと思います。また今後、"ギャップイヤー"の概念が日本社会に浸透していく中で、個々の「ギャップイヤーの過ごし方」の多様性を受け入れる度量のある社会となっていってほしいと願っています。私たち一人一人が違うのと同様、ギャップイヤーの過ごし方も十人十色であるのが当然です。ギャップイヤーに対する見方が柔軟性を失うと、学生ギャッパーが、「評価される・就職活動受けをする」ギャップイヤーの過ごし方に走ってしまう、非常にもったいない事態が起こりかねません。


終わりに
 現在、ギャップイヤーを取ることが当たり前となったイギリスをはじめとする欧米諸国でも、はじめは何人かの学生が冒険したことから始まり、それを受け入れるように、社会の価値観や仕組みが変化していったのでしょう。
 日本はまさにこれからです。みなさんのチャレンジ精神で、日本におけるギャップイヤーのありかたを開拓していきませんか。

参考:
国連世界食糧計画:http://www.wfp.or.jp/
ピースボート:http://www.peaceboat.org/cruise/1205/index.shtml

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