代表ブログフロンティア・フォーラム

日本をよくする提言から多様性を高める主張、ギャップイヤー文化構築提案まで、
多種才々なイノベーター達のエッセイ集

「失敗や間違いが怖いアナタヘ
〜中学からのNGO活動、留学、そして世界一周中〜」
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松井鈴果 Suzuka Matsui
早稲田大学政治経済学部3年(American Universityに交換留学後、世界一周中)


Ask, and it will be given to you.
 何か新しいことにチャレンジする時、周囲の目を恐れたことはないだろうか。私はいつも、周りからどう思われるか、失敗したらどうしよう、と考え躊躇してしまうタイプの人間だった。そんな私がここで書きたいこと、それは、「それでも、興味があることはまずチャレンジ」のススメである。
 至ってシンプルなことだが、この姿勢が、中学からのNGO活動、米国交換留学、世界一周など、これまでの私の軌跡につながる。


女子中学生がフィリピンのスラム街へ
 最初の大きなチャレンジは、中学生の時、途上国支援系NGOの門を叩いたことだと記憶している。幼い頃から世界の貧困に強い関心があったが、何かしたいとの思いをずっと形にできすウズウズしていた。ネットで見つけたNGO(※1)は「こども主体」。これしかないと思い、まだ控えめだった当時の私もありったけの勇気を振り絞って問い合わせを出すことができた。この時の緊張感は忘れられない。
 その後フィリピンの貧困地域を訪れ、15歳の私は様々な問題を抱える同年代の子どもに出会った。帰国後はスピーカーとしても活動、支援イベント企画など、次々と思いもしない機会が舞い込んできた。この経験から、一つのチャレンジがもたらす可能性の大きさを知り、チャレンジを心がけるようになった。


"今の私に、失うものなんかない"
 大学に入学してからの留学はかなり悩んだ上での決断だったが、チャレンジがもたらす可能性に賭けることにした。留学先で何かにチャレンジしようとする時、いつも私のつまらぬプライドが邪魔をした。断られたら、英語が話せないって思われたら...そのたびに自分に言い聞かせた。「今の私に失うものはない。」
 赤面しながらも下手な英語で想いを伝えたり、ダメモトでも頼み込んでみた。そうすると自然と様々なチャンスが舞い降りることを日々実感した。院生向けの学部生での授業履修、世界銀行での勉強会参加、外国人にソーラン節を教えて外部の大きな祭りで発表、海外インターンシップ等、小さなチャレンジの連続から、渡米前の自分が予想もしなかった機会に恵まれることができた。


宗教は人を丸裸にする
 今現在、私は留学後に得た5ヶ月弱の夏休みを使い、女一人で世界一周旅行をしている。
旅のテーマは「宗教」。初の海外一人バックパック。宗教についてTwitterで発信する。日本シック。不安要素なんて数え出したらキリがなく、全てがチャレンジに思える。
 でも世界を自分の目で見ることは、視野を広げるまたとない機会だと分かっていた。心配し出すときりがないので、今回ばかりは感情を無視し、機械的にチケットを購入(笑) 。
 まだ旅の最中だが、この勇気を出してよかったと思う。
イエルサレムで見た、聖地メッカを目の前に大の大人たちが大粒の涙を流す場面は衝撃的だった。パレスチナ問題の生の声を聴き、世界最貧国に住む敬虔で裕福なイスラム教徒の友人の家にホームステイ、自らの意志で危険な炭鉱で働き続けるボリビアの鉱夫に会ったり、息を呑むような美しい星空を見たり・・。


だから、チャレンジのススメ
 一度何かにチャレンジして、その可能性を実感したら、また次何かに挑戦したいと思える。一度この好連鎖を経験したら、きっとこの良い循環から抜けるのが惜しくなるだろう。
 目の前の、どんな小さなチャレンジだっていい。この勇気を出してチャレンジ⇒大きな可能性を見るサイクルを経験することに意味があると思う。
 今年8月には帰国予定。次は日本でどんなチャレンジをしようか、じっくり旅を続けながら考えたい。


参考サイト:
※1 特別活動法人 フリー・ザ・チルドレン・ジャパン
http://www.ftcj.com/

プロフィール
ツイッター:@sue_matsui

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