代表ブログフロンティア・フォーラム

日本をよくする提言から多様性を高める主張、ギャップイヤー文化構築提案まで、
多種才々なイノベーター達のエッセイ集

「カラフルな世の中へ~その意味とは?!」熊谷さん写真.jpg


熊谷祐介
長野県小布施町出身
埼玉大学2年教養学部(休学中)
※2012年4月より半年間単身で、現在世界一周中。

この世は多くの選択肢にあふれている。

この文章は、特に地方の人に読んでもらいたい。
そしてなにか一つでも感じてもらえれば幸いです。


「なぜ世界一周?」
 大学入りたての時、たまたま世界一周をした人の話を聞いた。正直、僕には出来ないと感じた。お金、治安、語学...。不安要素だらけ。しかも海外未経験。しかし、世界一周が怖くて出来ない自分を格好悪いと感じる自分もそこにはいた。だから、「出来る!」と確信できるその日までは、自分が不可能だと思っていたことをやってみようと思った。1年生の夏に自転車で関西一周、冬にはヒッチハイクで東北縦断して、北海道一周。

 そして日本の最北端、宗谷岬に着いた時だった。「日本って小さいな」と心の中で呟いている自分に気がついた。北海道一周した時は達成感なんてこれっぽっちも感じなかった。唯一感じたのは、虚無感。20年間日本という小さな国で生きてきたこと。世界がとてつもなくでかいのではと想像したこと。あの時は本当にむなしかった。「20年間俺は何をしていたんだ?」と怒りさえ覚えた。その一週間後、東日本大震災が起こった。その時、世界一周が確信に変わった。人がいつ生涯を終えるか、何が起こるかなんて誰もわからない。まだ若いと思っていたら大間違いだ。今だ。今しかない。後悔する人生なんてまっぴらだ。


「世界一周で何を目指しているのか」
 「特にないです」と言ってしまうと身もふたもないが、「これを目指しているから、世界一周をする」という感覚は僕の中では間違っている。就活の真っただ中にいる先輩たちからこんなことをよく言われる。「俺も世界一周やっとけばよかった!そうすれば、よい企業に入れたのに」。こういう言い回しが一番腹立たしいです。就活の手段として世界一周している人がダメな人間とは言わないが、僕はしたいことをしているだけです。少し話が脱線しましたが、結局僕の言いたいことは、何かの目的のために世界一周はしていないってこと。世界一周していると、自分の価値観を変えるような出来事や人、景色に出会う。一人旅に限っては、もう一人の自分と向き合う時間が増える。本当の自分が少し顔を出す。そんな毎日を送っていれば、自分がやりたいことが、"ポンポン"っと頭に浮かぶ。そういうのが大事だと思う。よく啓発本とかに書いてあるじゃないですか。「行動に理由なんていらいない」って。本当に理由なんて考えている暇があったら、行動したほうがいいなって感じました。


"カラフル"の意味
 何かを目指して、世界一周しているわけではないですが、帰国してやりたいことはたくさんできました。地元や大学、そして人生を"カラフル"にしたいなって。これは世界一周し始めてから頭に浮かんだことです。もっとみんなの視野が広くなって、たくさんの選択肢から自分の人生を決められる日本にしたいってね。義務教育を終え、高校を出て、バイトと飲み会とサークルと時々「単位をとるためだけ」に勉強のサイクルである大学を卒業して、社会人になって、60過ぎた頃に退職して、ゲートボールして、孫やひ孫にお年玉をあげて墓に入る人生。時に、このような人生がよいと言う人もいるかもしれないけど、そういう人はこれ以後、読まなくて結構です。そのような人生に疑問を感じている人が少なからずいるはずです。ですが、やりたいことが一向に見つからない。見つからないのには理由があります。「視野の狭さ」です。

 あくまで僕の意見ですが、地方って、僕自身も"田舎生まれの田舎育ち"ですが、視野が狭くなりがちな人たちがたくさんいる。僕はそういう人たちに一つの選択肢を提供したい。もちろん「世界に出ること」。それは僕が世界一周で「世界」が楽しいと感じたから。地方に、多くの地方に発信していきたい。そして、たくさんの人が今まで当たり前と思っていた、無味乾燥な人生をぶっ壊していってほしいと思う。自分なりの、自分色の人生をみんなに作っていってほしい。そうすれば、多くの色の人生が世界をどんどん色づけていけます。これがカラフルの意味ですね。


プロフィール:
Twitter:@kuumaasaan
Facebook:熊谷祐介(Kumagai kopec yusuke)

記事一覧

フロンティア・フォーラムトップページへ戻る

アーカイブ