代表ブログフロンティア・フォーラム

日本をよくする提言から多様性を高める主張、ギャップイヤー文化構築提案まで、
多種才々なイノベーター達のエッセイ集

「日本と世界を360度の角度で観てやろう!~ギャップイヤーの魅力は書ききれない」村尾政樹さん写真GapyearProfile.JPG


村尾 政樹(むらお まさき)
北海道大学教育学部4年
あしなが育英会 大学奨学生
ここわらねっと 創設メンバー


 メルハバ~!シジンレ タヌシュトゥームザ チョク メムヌンオルドゥム!
 
 「・・・何だ?!この意味不明で不思議な文章は?!」と思った皆様、初めまして。
 2012年3月から一年間、トルコに滞在していた北海道大学教育学部の村尾政樹と申します。
 先程の文章は、トルコ語で「こんにちは!あなたとお会いできて、とても光栄です!」という意味です。

 ちなみに「ティッシュくれる?」を英語風に言ってみると、トルコで役に立つトルコ語になります。
 その「ティッシュくれる?」の意味は・・・、最後までお読みいただけると答えが分かりますよ!

私がトルコに行こうと思った、2つの理由
 私は小学校6年生の時に母親を自殺で亡くした経験から、あしなが育英会の奨学金を借りて大学に通っています。そして、あしなが育英会が大学奨学生向けに実施している「あしなが海外留学研修」という制度を活用して、私は1年間トルコで滞在していました。まず、私がトルコに行こうと思った理由は二つです。

 一つ目の理由は、「東日本大震災で自分の非力さを痛感したから」です。私は兵庫県神戸市出身で幼い時に被災をした際、多くの方々にご支援いただいた経験から「次に大きな震災があれば、今度は私が支援する側になる!」と、ずっと思っていました。しかし、震災が起きて直ぐ被災地へ支援活動にいかせていただきましたが、私には専門的な技術や知識があるわけでもなく、些細な言葉で被災された方々を励ますこともできませんでした。震災を通して自分の非力さを痛感したことで「自分を見つめ直したい、もっと色んな経験を積みたい」と思ったことが、最初のトルコに行くきっかけでした。

 二つ目の理由は、「トルコが研修国として"最初"だったから」です。トルコという国は「あしなが海外留学研修」の制度で私が第1期生でした。トルコも地震国ということもあり、トルコという国自体にも関心があったのですが、それ以上に前例のない研修を切り開くことに魅力を感じました。私自身がトルコの1年間を「トルコ修行」と名付けているぐらい、トルコでの生活は滞在場所や研修内容もしっかりと決まっていないところから始まりました。


トルコでの1年間を通して得たこと
 トルコでの1年間は、大統領とお会いする機会があったり、日本の総領事と交流させていただいたり、読売新聞の世界に発信する記事の取材を受けたり、イラン・イラク戦争で日本人を救出したパイロットや添乗員さんとお会いしたり、トルコで有名な映画監督のカンヌ国際映画祭に提出する映画に出演することになったり...、書ききれないほどの様々な体験をさせていただきました。そして、肝心な本業であるトルコ語と英語の学習をしながら、トルコ各地(トルコ国内全体の3分の1の街!)を飛び回って研修を開拓していました。そのようなトルコでの1年間を通して得たことは、「日本と世界を360度全ての角度から観察する力」です。

 トルコという国は国民のほとんどがイスラム教なのにも関わらず、政教分離の形をとっています。日本の常識が通用しないのはもちろん、同じトルコ国内でも西洋化されたトルコ人とイスラム教をしっかり守るトルコ人、地域ごとでは常識が大きく異なり、常識とは一体何なのか考えさせられる1年間でした。そして、トルコで過ごしてきたからこそ、シリアの内戦やEUの財政難など世界の動きを肌で実感することができました。

 うーん、本当に書ききれないですね。書ききれない程の体験や可能性が詰まっている、それがギャップイヤーの魅力です!もっと伝えたいことがあるので、ぜひTwitterにてご連絡ください!それでは、最後まで読んでいただき、本当に、ティッシュくれる?(ありがとう!)

プロフィール:
村尾 政樹(むらお まさき)
北海道大学教育学部4年
twitter:@masaki_n939

記事一覧

フロンティア・フォーラムトップページへ戻る

アーカイブ