代表ブログフロンティア・フォーラム

日本をよくする提言から多様性を高める主張、ギャップイヤー文化構築提案まで、
多種才々なイノベーター達のエッセイ集

「1枚のチケットから変われる~僕の人生を決定づけた世界一周の旅」①アルゼンチン_ペリトモレノ氷河.JPG

西垣良一(起業家)


皆さん、おはようございます。こんにちは。こんばんは。西垣良一です。
私は7年前、大学3回(20歳)の時、休学し友人と3人で世界一周の旅に出ました。
今回、旅に出るキッカケの話から旅から帰ってきて感じたこと等をお伝えしたいと思います。


■高いお金を出して楽しめるのは当たり前。
 中学を卒業し、高校生になってアルバイトを始め、自分達でお金を稼ぎだし、自由に使えるお金を得てから僕らの行動範囲は一気に広がりました。

 カラオケ、ボーリング、映画やバイクの免許をとってツーリング・・しかし何か物足りない。自由に使えるけど、使えるお金の額に限界があることに気付きました。

 週末になるといつものメンバーで集まり、バカな話で盛り上がっている中でふと、「今までやったことのない遊び、探していかへん?」という話が出ました。これには全員大賛成。ただ、高いお金を出して楽しめるのは当たり前。だからあえて1,000円以内で考えるというルールを設けました。

■充実感は環境が決め手。
 1,000円で楽しめること・・これが意外と思いつかない。
しかし、試行錯誤考えた中で圧倒的に印象に残っている遊びを紹介します。
夏休みの夜中3時。お腹の空く時間帯です。向かった先は某中央卸市場。

 「流通の仕組みを勉強したくて」と説明し、入口を通過。そこにはまだスーパーに並んでいない魚や野菜、果物がたくさんありました!なんとなしに目に入ったのが秋刀魚。1匹100円です。市場の人に新鮮さの見極め方等を教えてもらい、秋刀魚を手に向かった先は京都の木津川。七輪を友達に借り、焼くわけですがこれがうまいのなんの。

 この時、気付いたのは、何を食べるかじゃなく、誰とどうやって食べるか。環境が違うだけでこうも充実感が違うのかと感動しました。なんかブログみたいになってすいません。


■限られた楽しめるのも当たり前になった先。②インド_ジャイサルメール砂漠ツアー.JPGのサムネール画像
 限られたお金で遊ぶストイックさに若干面倒さを感じだした大学1年生。ふと海外に行かないかという話が出ました。行き先は東南アジア。

  「あれ?」でももう少し行ったらインド。で、もう少し行くとエジプト、アフリカ、海越えたら南米やん!ってか世界一周しよや!と30分程で話がまとまりました・・(笑)
そんなこんなで20歳の夏、昔馴染みの友人と3人で世界一周に出ることになりました。


■No wall between the music.
 2年間、資金を貯め、出発が近づくにつれて外務省の渡航情報やテロのニュースに敏感になる中、「トイレはどこですか?」すら英語で喋れないことに気付きました。衝撃です。

 英語がマジで出来ない中、日本を発ち、自分は歴史や世界遺産に興味が持てないことにも気付きました。そこで旅先では主に何をしていたかというと、散歩して現地人と触れ合うことに時間を使っていました。しかし言葉が話せない自分。そこに最終兵器がありました。アサラトとジャンベというアフリカの民族楽器です。これは世界一周に行くと決める前から趣味で始めていた楽器です。

 この民族楽器が日本では考えられない程、世界の人達はウェルカムでした。 Hey!Japanese!come on!
突発的に始まる道端でのセッション。今までに聞いたことのない音、リズム、そして彼らのバイブス。言葉が通じないけど最高のコミュニケーションツールで、ただただ楽しい時間を送ることができました。


■帰国してから気づいたこと③エチオピア_ジンカ.JPG
 旅に出るまでは、何かを決める時うまくいくか考えてから行動していました。
それは限られた時間とお金・・ということに極端に縛られていたからです。

 でもせっかくお金を貯めて、学校を休んで、親も説得して飛び出した日本。旅をしている間はできるだけ自分の好奇心に従って動きました。その方が自分の予想していたことよりも遥かに面白い結果になっているように感じたからです。


■世界で得たものをビジネスに
 世界一周へ出る2ヶ月前に、バイヤーという仕事を通して世界を何年も旅している方に出会いました。なんとなくサラリーマンというものにあまり面白そうな印象を持っていなかった自分には、世の中こういう生き方もあるのか!と衝撃でした。
そして世界一周に出てからは楽しむ反面、日本に持ってこれそうなビジネスや、逆に海外に持っていけそうなビジネスは無いかという目線でも旅をしていました。

 そんな中、ビジネス云々ではなくゲストハウスや人が集まる"コミュニティ"というものに関心をもつようになりました。
帰国後は就職してサラリーマンを経験していた時期もありますが、1年半で退職し、現在はシェアハウスの運営や、旅の魅力を発信する様々なプロジェクトの企画運営、講演などを行っています。
ほんと、良くも悪くも人生を変えられた世界一周でした。


■旅に出るか迷っている方へ④ボリビア_ウユニ.JPG
 涙が出るまで笑ったあの時も、気が狂う程酔っ払った時も、仲間と朝まで本気で語り合った日々も、死ぬかと思った辛い経験も、初めて触れ合う様々な文化やこの世の物とは思えない壮大な大自然も、旅先で味わう非日常は全て刺激的です。
旅で味わうこの感覚は、人が成長する上で必要(だと思ってる)な想像力やコミュニケーション能力を育んでくれたと思っています。

 世界一周に必要なのはお金?時間?一歩踏み出す勇気?どれも大事ですが、一番大切なのは世界を自分の目で見てみたい、肌で感じみたいという好奇心だと思います。もしこれを読んでいるあなたが旅に出るか迷っていたらまずはチケットを買ってみてはいかがでしょうか。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

(写真は、順に①アルゼンチン ペリトモレノ氷河 ②インド ジャイサルメール砂漠ツアー ③エチオピア ジンカ ④ボリビア ウユニ)

プロフィール:
西垣良一(起業家)
【Twitter】@gackymr
【Facebook】https://www.facebook.com/nishigakimr

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