代表ブログフロンティア・フォーラム

日本をよくする提言から多様性を高める主張、ギャップイヤー文化構築提案まで、
多種才々なイノベーター達のエッセイ集

「こうしてわたしは、メロンパンでコンゴを救うことに決めました。」平井萌さん.png


平井萌
(専修大学法学部法律学科3年、メロンパンフェスティバル運営委員会)


1.常識知らずのわたしと、誰も知らないコンゴ
 高校3年生のころまで、台風の号数がサイズではないことを知りませんでした。受験の日に栄養ドリンクを飲んでもドーピングにならないこと知ったのもたしか高校生の頃、海を初めて見たのは2年前の20歳の時でした。あれほど大量の水の塊は見たことがなく、圧倒されたのを覚えています。こんな風に誰でも知っているような常識が足りないと日頃言われるわたしは、コンゴ民主共和国(以下コンゴ)の現状を知ったときもそのひとつだと思いこんでいました。


2.知ってしまった責任
 世界最悪の紛争地と呼ばれるコンゴでは、第二次世界大戦以降、最も多くの540万人の犠牲者を出しました。
その原因となっているのが鉱物資源。特にスマートフォンに使われるコルタンは世界の7割がコンゴに埋蔵されていると言われています。つまり、わたしたちの豊かさと引き換えに、誰かの命が犠牲になっているということです。

 ここまでの重大な問題を周りが知らないわけがない、と思えば現実は違っていました。わたしの周囲どころか、日本国内のレベルでもあまり知られていないことでした。

 コンゴの抱える問題はあまりにも大きすぎて、わたしは知らないふりをしようと何度も逃げたくなりました。その後決心し、「コンゴウィークジャパン」という学生主体の団体を設立し、ワークショップや一日カフェを運営するも心の中のわだかまりが消えることはありませんでした。この問題を変えるには、少しでも多くの人に知ってもらわなければいけない。

 ところが、イベントに来てくれるのはある程度関心のある人ばかり。わたし自身コンゴのことも知れば知るほど気が重くなりました。団体を立ち上げて1周年を迎えると同時に3年生へと進級し、就活の話ばかりを聞かれるようになります。そして、コンゴの活動はいったん止めようと考え始めていました。

 そんなとき、ある日浮かんだ"メロンパンとコンゴ"。メロンパンは毎日食べられるほどの大好物で、口に入れるといつも自然と笑顔にしてくれます。苦しくやってもだめだ、そう思ったときメロンパンを世界中の人が食べて笑顔になる情景が頭に「浮かび上がりました。

「そうだ!メロンパンならコンゴを変えられる!!」

 そうしてクラウドファンディングで資金を調達し、8月9日「メロンパンフェスティバル2014」を開催することになりました。


3.すきなことで世界を変える
 小さい頃、わたしは好きなものがたくさんありました。ただ、その多くはもっと上手な人がいることを知っていて、
好きなことすら忘れるようになってしまっていました。本当は得手不得手ではなく、そういった「好き」という感情こそが一番エネルギーを持っているのだと思います。それが技術的に他の人と比べて一番でなくても自分の中で一番「好き」なだけで、きっと世界を照らすことができます。


4.贈る言葉
 「やりたいことが、見つかったらいいな」――2年前、大学1年生の夏。まだコンゴのことを知る前のわたしはやりたいことが見つからず漠然とした将来の不安に潰されそうでした。やりたいことが見つかった今では、また別の悩みが生まれてやっぱりおろおろしてしまいます。やりたいことが見つからなくても、見つかってそれがうまくいかなくても、大切なのは「今の生き方が美しい」と思えるかどうかということ。自分の人生を慈しむことができることなのだと思っています。

 わたしはまだ夢を追いかけ始めたばかりです。これを読んでくださった、これから世界を変えるあなたといつかお会いできる日を楽しみに、わたしも走り続けます。

8/9(土)「メロンパンフェスティバル2014」概要
ホームページ:http://www.i-m.mx/melonpainfes/melonpainfes2014/
前売券ページ: http://melonpainfestival2014.peatix.com
Facebookページ:https://www.facebook.com/melonpanfes2014
Twitterアカウント:@melonpainfes

プロフィール:
専修大学法学部法律学科3年 平井萌
Facebook:https://www.facebook.com/megumi.hirai.798
Twitterアカウント:@mgmgpps

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