代表ブログフロンティア・フォーラム

日本をよくする提言から多様性を高める主張、ギャップイヤー文化構築提案まで、
多種才々なイノベーター達のエッセイ集

「途上国の子供たちに給食を提供する新ビジネスを立ち上げました!」城宝さん.JPG


城宝 薫
立教大学3年=株式会社テーブルクロス代表取締役


 社会貢献に対する意識をもっともっと変えながら、多くの人を巻き込み、参加する人が増える仕組みをつくるためにも、テーブルクロスでインフラをつくることに決めました。今回着目したものは、飲食店の広告です。テーブルクロスはグルメアプリで、飲食店に対して集客のお手伝いをします。そして、1人の予約が途上国のこども1食の給食になります。実際には、集客できたら1人につき180円の広告費を飲食店側からいただき、売上の一部が途上国のこどもの給食になります。ユーザーには金銭的な負担が一切かからず、さらに、こどもたちが食事をしている様子を伝えることで、自分が支援している実感をもちテーブルクロスのファンを増やします。


<テーブルクロスの特徴>
 「エンジェルカウンター」という、自分がどれくらいこどもの給食に貢献したのかが目に見える仕組みを導入していることです。テーブルクロスを使って予約するごとに、自分が予約した人数がカウントされていきます。今回は、より多くの人を巻き込むためにも自分がアプリを紹介した人が予約をした場合であっても、エンジェルカウンターが連動するようになっています。自分が予約した数=支援した給食の数なので、アプリ内に設置されたエンジェルカウンターによって、自分がどれくらい社会に影響を及ぼしているかをみることができます。


<この事業を思いついた背景>
 大学生になって通信会社で広告のアルバイトとして営業をする経験をしました。そのアルバイトでは、飲食店向けの広告を売ることが仕事だったのですが、会社として数字を追いかける毎日でした。営業マンが頑張る理由は、数字が正義で会社のために数字を作ることが仕事だから。元々人を幸せにするために頑張れる人間だったのですが、綺麗ごとだけでは成り立たない社会があることを知りました。

 飲食店の広告を営業する会社としては、数字を立てることが全て。この会社は誰のためになっているんだろうということを深く考えながら時間を過ごしました。そして、この広告を用いて、もっと多くの人を幸せにできないのか。誰かのためになる広告を作り、数字のためだけでなく誰かの幸せになる会社にすることができないのかをとても考えました。もしこの飲食店広告で誰かを幸せにできるのであれば、誰を助けたいかと考えたときに浮かんだのは、途上国のこどもたちでした。

 私自身、幼い頃から家族旅行が多かったのですが、大学へ入学してからも長期休暇の度に先進国はもちろんメキシコやベトナム、ミャンマーなどへ行った経験から、食べるために働き手とならなければなならず、学校へ行けないこどもたちを救いたいという想いが強くなりました。可能であれば、途上国のこどもたちを幸せにしたい、そう思うようになったんです。営業先の飲食店も、営業をする営業マンも、広告会社も、みんな誰かのために頑張ることで、もっと素敵な企業になるだけでなく、もっと素敵な社会を作りたい、そんな思いから出発したのが、このテーブルクロスです。


<なぜ、NPO法人ではなく株式会社なのか>  
 私自身、途上国のこどもたちに給食を届けに行くことは出来ますが、支援できるこどもの数が限られているのが現状です。だかたこそ今回は、より多くの人を巻き込み、そして沢山の企業が参加することができるインフラをつくりたいと考えています。テーブルクロスが見本となり、社会のチャリティーや社会貢献に対する姿勢を変えたい気持ちが強いです。利益も社会的なリターンも両方が生み出せる可能性があるということに、1つでも多くの企業に気付いてもらい、似たようなアイディアを実現する人が増え、チャリティーや社会貢献に抵抗のない社会を実現したいと思っています。

 同時に、寄付や補助金に頼ることなく、会社の売上を使って社会貢献事業を生み出していくことに価値と継続性を感じているからこそ、株式会社にして会社内で経営方針を決めていきたいと思います。

テーブルクロス.jpgのサムネール画像

プロフィール:
城宝 薫 joho kaoru
Facebook:https://www.facebook.com/kaoru.joho
立教大学3年=株式会社テーブルクロス代表取締役

公式WEBサイト:http://www.tablecross.com
公式Facebook:https://www.facebook.com/tablecross
公式Twitter:@tablecrossvol

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