代表ブログフロンティア・フォーラム

日本をよくする提言から多様性を高める主張、ギャップイヤー文化構築提案まで、
多種才々なイノベーター達のエッセイ集

「私もカラダもみんな生きている!~4コマ漫画は"内臓ラブ"が原点」藤原さん1.jpg

【訃報】さやかさんのお母様から以下の投稿がありました。
「2月19日午前11時 がんセンターにて永眠致しました。享年27歳でした。これでやっと、苦しい闘いから解放されたと思います。応援し見守ってくださった多くのみなさん、ありがとうございました!【拡散希望】」

 ご冥福をお祈りいたします。(ギャップイヤー・ジャパン広報)

藤原さやか
(薬剤師&漫画家)


またガンかな?!
初めまして、藤原さやかと申します。ピッチピチの2★才、アラサーです。
マンガを描いたり薬剤師をしたりしています。
突然ですがなんと私、ここ5年で手術を3回受けました。
総手術時間22時間。総手術痕30cmくらい?いやあ濃厚。
だいたいのスケジュールはこんな感じでした。

2011.4 先天的な奇形を治す手術。「カラダはみんな生きている」出版。
2013.4 大学卒業!国試合格!晴れて社会人に。「カラ生き」アニメ放送。
2014.4 ガン発見!2回に分けて手術を行い、肝臓半分切除。
2015.2 血液検査の結果、今度はすい臓あたりにガン??←今ここ

そうなんです、実はまたガン疑いでこれから検査していくのです。
2011年に発見した「先天的な奇形」の名残でガンになりやすい部分がいくつかあるのですが、定期検診はずっと受けていたため、一度目のガンはすごく初期に発見できキレイに切り取れました。
しかし、依然として定期検診を受け続けていましたし覚悟はしていました。

...が!今回の検査結果ときたらもう。「まあガンでしょうね」という感じ。
私、こう思いました。

...がーーーーーーーーーーーーーーん!!!!笑

心臓が勝手にドキドキしていました。どうせまた初期だから死なないはずなのに反射的に「死ぬの!?」と思いました。本能なのでしょうか。不思議です。
私は昔から最悪の事態に備えておく癖があり、病死ルートもイメトレ済みで、自分の将来を諦める所までは気持ちに整理がついていたのですが、やっぱり悲しい気持ちになりました。
何故だろうと考えていくと割とすぐ分かりました。

友達や家族ともう会えなくなるのが悲しい!...その一点でした。

自分の人生に未練はないし誰の事も恨んでないから私は幽霊にならないだろうなーと思っていましたが、十分この世に未練があるようです。
もし本当に幽霊になったら修行(?)を詰んで、色々な人の守護霊として頑張ろうと思いました。

そして今回検査結果を知る以上にしんどかったのが、親に「またガンかも」と伝えることです。
案の定、親の方が死にそうな顔していました。

私は痛いのが嫌いなので点滴失敗されただけで安易に死にたくなるんですけど(笑)、今回も頑張って治さなければいけないな...と親の顔を見て生きる覚悟を決めました。
愛する人達が居るというのはこういう時にしんどいんですね。

いや、多分、本当に命に別状は無いので取り越し苦労なのですが!
これから、治療がんばります!
...これでがんじゃなかったらなんか恥ずかしいですね(笑)


まさかの母とのコラボで漫画「カラダはみんな生きている」執筆!
さて、私とマンガの関わりは、在学中の親との会話にあります。
薬学部に入り、毎日カラダの勉強に明け暮れていくうちに、"内臓ラブ"になった私は親に「肝臓さんはとても頑張り屋さんでね、小腸が〜」と内臓の魅力を話して居た所で突然一言。

「それ、マンガにすれば?」

母はシナリオライターの卵であり、丁度アニメ企画を考えていた頃で、その企画会議に私の「内臓話」を持っていった所、あれよあれよと話が進み、人生初マンガに挑戦させていただくことになりました。
薬学部の勉強をしつつ、バイトで一人暮らしの資金を稼ぎつつ、入院しつつでとても苦労したなぁ。ちなみに表紙は点滴打ちながら病室で描きました(笑)

あげく、3.11の地震で発売が遅れる地域も出て...ううんあの頃はほんと大変でした。


漫画「カラダはみんな生きている」のアニメ化!
アニメ企画の原作として元々描いたのがこの漫画でして、実は発売とほぼ同時に流してくれる所を探しつつ5分アニメを作っていました。
そこで目をつけたのが「青山ワンセグ開発」という番組。
一番人気の出たアニメがNHKで5分×20回分の枠を手にするという番組で、どうにかそこで優勝。見事NHKでの放送枠を頂きました。

元々が内臓目線で病気解説というムチャクチャな漫画でマニアックな為、アニメではソフトな内容に変更しましたが、とにかく20話分の話を作るのが大変でした。病気解説の部分は私にしか話がかけないし、私も勉強不足でかけない!笑

薬剤師の勉強そっちのけで本を読み漁り、教授や医療監修の先生方に助けて頂き、ストーリーは母を含むシナリオライターの方々に、私の元絵をアニメーターの方々に映像化していただきました。よく在学中に出来たもんだなぁと、我ながらビックリです。
沢山の方々と一つの作品を作る、ということは漫画制作とはまた全然違った難しさや楽しさがあって、とても良い経験になりました。

藤原さん.gif

プロフィール:
藤原さやか(薬剤師&漫画家)
ツイッター:@gongoti1416

千葉科学大学を本当にギリギリ卒業。なんとか薬剤師として社会に羽ばたく。がんは肝臓ごと綺麗に切除。今はなんとか調剤薬局で働いてます。内臓ゆる分かりマンガ「カラダはみんな生きている」と、『NHKワンセグ2』:3月17日アニメ「カラダはみんな生きている」も制作:
http://www.shodensha.co.jp/karadaraka/

著書に、薬学を学ぶ現役女子大生が、臓器や免疫、薬の知識を駆使して描き下ろした、学習系四コマ漫画「カラダはみんな生きている」(祥伝社コミックス):
http://www.s-book.net/plsql/slib_detail?isbn=9784396782023

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