代表ブログフロンティア・フォーラム

日本をよくする提言から多様性を高める主張、ギャップイヤー文化構築提案まで、
多種才々なイノベーター達のエッセイ集

「日本ではリスクが高い"ギャップイヤー"について思うこと」NO90江里祥和.jpg

江里 祥和(えり よしかず)
@イスラエル世界一周中


 世界一周をスタートしてから半年が経ち、方向性が決まってブログのデザインも一新し、なんとなく"旅の感触"がつかめてきたので、今回は"ジブンゴト"と捉えることができる、ギャップイヤー制度について語ります。


そもそもギャップイヤーとは?
 主に、高校卒業〜大学入学、大学卒業〜就職、退職〜再就職の期間(ギャップ)を指します。短期間ではなく1年以上の長期間となり、インターンしたり、ボランティアしたり、旅をしたりすることが多いです。充電期間、社会勉強期間、自分探し期間、とも言い換えられます。私は3年半社会人を経験して、退職後にこうやって旅(1年間を予定)に出ているので、まさにいま"ギャップイヤー中"です。

 現在滞在中の国イスラエルでは、18歳から21歳は兵役が国民に義務付けられています。この兵役後に1、2年間自由な時間を過ごして、就職なり大学に入学するケースが多いみたいです。実際、インドで「兵役終わったから旅してるよ」と言うイスラエル人に何人か会いました。


日本だとリスクが高い
 ギャップイヤーは日本だとリスクが高いです。私みたいに社会人経験をしてからの退職だと、その後の不安がよぎってしまうし、比較的リスクの少ない大学の休学でも、私立だと休学費が発生することが多いので、リスクゼロではないです。


敷かれたレールから外れてみる勇気
日本は、小学校、中学校、高校、大学(短大、専門)とエスカレーター式に進学することが当たり前なので、勉強に追われる日々ばかりで、自分についてじっくり考える時間が少ないように思います。希望する高校や大学に入学して、それが希望通りに素晴らしくそのまま就職、という流れならギャップイヤーは必要ないですが、実際なかなかそううまくはいきません。

 私は、小学校の頃は絵が大好きで、漫画家やイラストレーターに憧れていました。その後、高校時代に熱帯魚飼育に目覚め、水族館職員になりたいと思い、専門学校に入学しました。でも、自分の軸がぶれぶれで、絵描きも捨てきれず、3ヶ月ほど猛練習して、背景画家を目指し3社受けましたが全てボツ。自分の甘さに気づき、最終的に全く関連のない外資系会社に就職しました。
2年間の専門学校で学んだこと、3年半の社会人生活で学んだことは決して無駄にはなっていないと思っています。それは旅をしていて常に感じるので、人生においての"寄り道"はやっぱり重要だな、と思います。そして、寄り道のタイミングは可能性のある若いうちがいい。できれば20代。リスクが発生すれば、それをなんとかしようと必死になるので、ある意味そこでエネルギーが生まれます。エネルギーが生まれれば、意外となんとかなったりします。


ギャップイヤーのタイミング
 これは最適なタイミングというのはなくて、ほんと人それぞれだと思います。高校時代に自分の方向性がみつかる人もいれば、大学や社会人を経て(私みたいに)思い立つ人もいます。日本だと、大学や専門学校で年上の生徒がいると違和感があったりしますが、海外では年齢層がばらばら、もしくは上の場合も多かったりします。


"自分探し"について
 「自分は人生で何がしたいのか?」なんて問いは、ほんと終わりがないです。本当の答えなんて見つからないので、常に「これだ!」と仮定して、それを信じて進む。「これは違う。これも違う」と答えを探し求め続けていたら、キリがないです。
でも、このキリがないことに全力で向かっていく期間は必要です。私はインドのトレッキングで、やっぱり自然が大好きな自分を再発見したので、とりあえずは「これだ!」と決めて進んでいます。もしかしたら違うかもしれませんが、それはやってみないとわからない。寄り道しつつも軌道修正すればいいんです。


日本の現状
 いまの日本ではギャップイヤー制度が整っていないので、どうしてもリスクが発生します。でも、フェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアが普及したことで、"個人"としての発信力が力を持つようになり、学生であろうと、社会人であろうと、やり方次第で「この人おもしろいな」と思わせれば、注目されることは十分に可能です。海外に飛び出せば、価値観や人生の選択肢も格段に広がります。


いつか腹をくくる時がくる
 色々なことに興味をもって、色々なことにチャレンジができるのは、20代の特権です。人生の時間は限られているので、最終的には一つのことに絞らないと(何かを捨てないと)全てが中途半端に終わってしまうので、踏ん切りが大事ですが、若いうちに色々な刺激を受けて、自分の極めたい"得意分野"を早めに見つけることが大切だと思います。

 自分の得意分野を持っていれば、それについての情報を求める人が集まってきますし、もし相手にも得意分野があるならお互いに教え合うことだってできます。チームを組んで何かを成し遂げよう、と思った時に、全員が同じような能力を持っていたら、イノベーションは生まれないです。でも、様々な分野のエキスパートが集まれば、ものすごい力が生まれます。

 一つのことを極めようと思ったら、何かを捨てないといけない。そういう意味で、人生のどこかで"腹をくくる"ときが来るんだろうと思います。腹をくくらせてくれる分野を見つける上で、ギャップイヤーはすごく必要な制度だと思います。


最後に
 JGAP(http://japangap.jp/)に掲載されている記事を紹介します。高校を中退して、今はアメリカのグーグル本部で働いている日本人女性の話です。これは勇気もらえます。
「大学受験が嫌で高校を中退し、米国へ。大学卒業後、帰国して起業。3年後にHBS入学。在学中に結婚・出産。現在は米国グーグル本部で働く石角友愛さん」:「私のGAP YEAR時代」インタビュー


プロフィール:
ヨッシー
1987年生まれ/A型/左利き
大阪生まれの東京育ち
最後のプロフィール紹介に「経済への依存を減らし、環境への配慮を増やす「エコ化人生」を模索中
ブログ「人生エコ化プロジェクト」: http://yoshisabroad.com/
ツイッター:@powahouse74
フェイスブック:http://facebook.com/Yoshikazu.Eri


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