代表ブログフロンティア・フォーラム

日本をよくする提言から多様性を高める主張、ギャップイヤー文化構築提案まで、
多種才々なイノベーター達のエッセイ集

「世界中の日本ファンからもらった日本の宿題 ~若者×ベテランが必要不可欠~」大村さん写真 image.jpeg


大村貴康 (任意団体CIRCUS)


若者=内向き?!
キッカケは「最近の若者は内向きだ」というある新聞記事を読んだことだっ た。当時、学生起業家として活動していた私は「そんなことあるもんか」と 目を疑った。

記事の内容は、「海外へ留学する若者が減っている」や「夢を持ち活動的に動いている若者が減っている」というものだった。正直、当時の私には何も言葉がなかった――というより、世界中の若者に会ったことがあるわけでもないのに比較できなかった。

  そこで、私と共に起業していた宮本と2人で決意した。「世界中の同世代に夢を聞いて歩き、価値観を共有し、"同志的結合体"を創ろう」と。 その結果、私たちは会社を譲渡し、2010年8月より約7ヶ月間の世界28カ国52大学を巡る旅に出ることとなる。(http://88spirits.com/

 旅の経路としては東アジアから入り、東南アジア、西アジア、アフリカ、中 東、ヨーロッパ、南米、中米、北米と左回りに移動した。その国によってさまざまな悲劇や喜劇を体験してきたが、最近では似たようなエピソード本が良く出回っているため、ここでは割愛する。


私の主張
 ここでは、主に「大学巡りをして気づいた点」、「そこで得た学び、これからどのような動きをすればよいのか」について主張したい。 先ず始めに驚いたことは、世界中の大学には信じれないほどに「日本語学科」が存在するということ。 正直、旅の始めは経営学科や法律学科などの"いわゆる優秀そうな若者"をターゲットにインタビューをしていた。しかし、旅に出て1ヶ月もしないうちに「日本語学科の若者」の存在を知り、「なぜ、日本語を学ぶのか」ということに非常に興味をもち、日本語学科を巡ることとなる。日本語を学ぶ理由は、多種多様なものだった。日本語を学ぶ理由は、多種多様なものだった。

 キーワードは「アニメ」「漫画」「女性」「ジャニーズ」「高度経済成長」と何とも興味深いものばかりである。
世界中どこへ行っても、「NARUTO」や「Death Note」、「山P」や「キムタク」など聞き慣れた名前が飛び交っていた。

―余談―
 帰国して気がついたことだが、何と世界には133カ国500万人以上の日本語学 習者がいるということが統計上でわかっている。(Japan Foundationより)

――――
 世界一周中はひたすら日本語学科を訪れては、学生にインタビューをしたり食事をしたり、仲良くなった学生は宿泊をも快く受け入れてくれた。

この世界一周で気づいた大きな問題点が一つある。
それは「日本に行きたくても行けない外国人がたくさんいる」ということ。
特に多くの学生が主張していたこと、それは「日本に行くことを夢みて勉強に努めてきたけれど、家の収入が高くないことが理由で日本へ留学はもちろん観光すらいけない。」ということだった。
  私は、それを各国で目の当たりにし、何もしてあげられない自身の無力さに自己嫌悪になるほどであった。日本という国は、入国管理が厳しくまだまだ閉鎖的な国なのだと改めて実感することとなった。

現在、私は通信業界でICTを活用したソリューション提案等を日々の業務で 行っている。SkypeやFacetime、LINE等のおかげで世界中どこでも話せたりメールできたりと、On-Lineの発達は顕著にみられている。しかし一方で、 実際に会ってコミュニケーションをするOFF-Lineについてはまだまだ進展がなく課題が多く感じられる。
特にこれからは、【O2O】(On-Line to Off-Line)の時代がくると言われており、オンライン上で知り得た情報をもとに、オフライン上である店舗などに向かうということが非常に注目されているのである。

さて、これを「日本国」に当てはめて考えてみるとどうだろうか。
現在、日本に興味ある外国人がFacebookやブログ等を通した口コミで日本に関連する情報を流したとする。そうすると、幾人かの外国人は日本へ行きたいという気持ちになる。その時、「日本国」には多くの外国人を受け入れられる器は果たしてあるのだろうか。

そして「観光」だけではなく「留学」「就労」等における入国基準は果たして現状のままで良いのであろうか。決して「Yes」と答えられるものではないだろう。今一度、強い日本国を取り戻すためにはあらゆる制度を見直す必要がある。

その際には、若者が積極的に行動に移さなければならないと思う。そして何よりも、ベテランと若者との強い協力関係が必須なのだと私は強く感じている。 そこで、今後も私は日本の移民問題や外国人の受け入れ体制そして世界中の日本語教育など、世界中の日本ファンのためにさまざまな課題解決に取り組んでいけたらと思っている。

日本は世界の一つ、
世界は次世代が創り上げて行くもの。
世界中の若者が手を取り合えば、
必ず良い世界を創り出すことができる。
それだけを信じて、私は世界中の若者と手を繋いでいけたらと思う。

最後に一言。
世界一周中そして実施するにあたりお世話になった多くの方々、ここまで読んでいただいた皆様に感謝です!

―プチ告知―
 さて、帰国後初のトークイベントを行います。
テーマを持って世界一周を経験した5名で構成される任意団体「CIRCUS」とし て、ローンチイベントを開催致します。

CIRCUS写真.jpg

  詳細は以下の通りです。
【日時】11月11日(日)18:00~20:00 17:30開場
【会場】銀座サッポロビル 8F
【参加費】1,000円(会場費)
【定員】80名
【メンバー紹介】 ※実は、この「フロンティア・フォーラム」欄に全員寄稿しています。
1)成瀬勇輝「世界の舞台で自分を演じる」:No46:「"インターネット的"に生きてみる」  
2)大村貴康「若者が世界を創る」
3)濱田真里「世界で生きる日本人女性」:No4.「海外で働く日本人女性50人にインタビューをして想ったこと」 
4)青木優 「日本の文化を世界に」 :No42:「約7ヶ月の世界一周の旅を終えて」  
5)金田隼人「世界における日本」:No23:「"世界一周大学巡りの"旅の途中」 

※申込サイト→ https://docs.google.com/spreadsheet/viewform?fromEmail=true&formkey=dGh4WmZNWkYyd1B5dmx6MUxPRDJXTFE6MQ

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